仮想通貨(暗号資産)週報「テクニカルにも一段の下げに警戒が必要」(10月第4週)

今週のビットコインは急落を見ることとなりましたが、まさかグーグルの量子コンピュータの計算成功が急落のきっかけになるとは思いもよらない出来事でした。

仮想通貨(暗号資産)週報「テクニカルにも一段の下げに警戒が必要」(10月第4週)

今週の仮想通貨(暗号資産)レンジ

時価総額が大きい3つの仮想通貨(暗号資産)の週間レンジを示しています。始値は日曜東京午前9時、高値・安値は始値から金曜正午までのレンジのため、それ以降日曜午前9時までのレンジは含まれていません。なお、各レートとも特定業者のレートは示さず対ドルでの気配値となっていることにご留意ください。

今週の仮想通貨(暗号資産)レンジ

Cypto Index=仮想通貨(暗号資産)インデックスの詳細は、サイト右側にあるメニューのカテゴリ「その他」から「仮想通貨インデックス」をクリックしてご覧ください。
算出の基準日は2017年9月1日です。また「到達確率チャート」も併せてご利用いただけます。

今週の仮想通貨(暗号資産)レンジ 2枚目の画像

チャート(上段から上記表の順番)は、到達確率チャートと同じ1時間足・週7日のチャートです。
上記レンジに含まれていない前週金曜午後~日曜午前9時の間も表示されています。

今週の振り返りと来週の見通し

今週もドル建てビットコイン(BTC/USD)について、前回執筆時点以降の値動きを振り返りつつ、今後の見通しについて純粋にテクニカルな観点から分析を加えます。
このチャートは、ローソク足の足型をそのままに陰陽の着色のみを平均足と同様とすることで、短期的な方向性(白=上昇、黒=下降)を見やすくした独自チャートとなっています。また、一目均衡表を併せて表示することで上下のチャートポイントもわかりやすく示しました。

*中長期の動きと今週の振り返り(日足)

*中長期の動きと今週の振り返り(日足)

今週のビットコインは急落を見ることとなりましたが、まさかグーグルの量子コンピュータの計算成功が急落のきっかけになるとは思いもよらない出来事でした。今週のトピックスでも取り上げましたが、技術革新には順当な進歩と革命的出来事の2つがあります。
ネット関連では、通信速度が飛躍的に伸びてましたが、最初は音による変調で低速だったものが、今では光ファイバーによる高速なものへと置き換わりました。どの分野でも同じようなことが起きるのですが、今回の量子コンピュータの成功がきっかけとなって暗号解読が可能な世界となると、コンピュータ技術の根幹を変えることとなり、ビットコインの下落もこんなものでは済まないような気がしています。

テクニカルにはチャートを見るとわかりますが、高値を着実に切り下げる動きが続き、10月は先週指摘したようにフラッグ状のもみあいが続きました。そこに23日の急落です。もみあいの前にも10000ドルから8000ドルへの大きな下げが見られますが、テクニカルには同様の下げ、つまり8000ドルから6000ドル程度までの下げの可能性を考えるパターンです。今回は週足チャートで実際にはどの程度の下げが考えられるのかを見てみます。

*ここからの見通し(週足)

*ここからの見通し(週足)

日足チャートで示したフラッグは週足チャートで見るとかなり小さなもの(ピンクの太線)ですが、年初来高値からの下げはトライアングル(水色)の下抜けで2000ドルの下げ、今回はフラッグの下抜けでチャート的にはまだ下げた内には入りません。
2000ドル下げるというよりは2018年安値から2019年高値までの61.8%押しで現状はいったん下げ止まっているが、チャートの経常的には78.6%(61.8%の平方根)押しとなる5470ドルをターゲットとする可能性は十分にあると見るべきでしょう。ただ、来週は一段の下げがあったとしてもまだ限定的なものに留まると見て、7000ドルをサポートに、8000ドルをレジスタンスとする流れを見ておくこととします。しかし、いつ大きな下げが来てもおかしくはないチャートです。

今週の主なトピックス

今週の仮想通貨(暗号資産)関連のニュースの中から、筆者が気になった内容をコメントともに「主なトピックス」として取り上げていきます。今週はこの1週間(前回執筆時以降)で気になったニュースを海外関連記事から2本取り上げます。

取り上げた元記事を確認できるように、ピックアップするソースを日経新聞に絞っています。日経新聞の朝刊と電子版の別と日時を併記してありますので、ご自身の目でお読みいただくと良いと思います。

今週の主なトピックス

*筆者コメント
リブラは欧州では認めないという流れからスタートし、G7でもほぼ同様の流れとなっていましたがより多くの国が参加するG20財務相会議において、デジタル通貨には深刻なリスクがあるとして懸念が払拭できるまで、当面は各国が発行を認めない合意文書をまとめました。
G20は主要国が参加し、G7だけでも全世界のGDPの5割を占めますが、G20となると8割を占めますので、今回の合意文書はリブラに留まらずデジタル通貨全てを当面は認めないというかなり強い合意となっています。リブラから始まったデジタル通貨議論はこれでいったん頓挫ということになりそうです。果たしてフェイスブックは諦めずG20に認められるまでリブラ発行を目指すのでしょうか。

今週の主なトピックス 2枚目の画像

*筆者コメント
グーグルが量子コンピュータでスーパーコンピュータを遙かに超える計算を行ったという話は既に出ていましたが、23日にグーグルは正式にその成功(量子超越)を「ネイチャー」で発表しました。グーグルによると、スーパーコンピュータで1万年以上かかる計算をわずか3分で行ったとのことです。

このニュースが思いがけずビットコインの急落をもたらしました。
これは、これまで不可能と考えられていた暗号解読がすぐに出来てしまう可能性を示したことで、仮想通貨(暗号資産)の根幹を揺るがすことになるためです。量子コンピュータが実用化されるにはまだまだ時間がかかるでしょうが、グーグルの未来予測を行う部門にはシンギュラリティの著者カーツワイル博士もいて、同氏によると2045年に1台のコンピュータの能力が全人類を超えると予測しています。さらに、プレ・シンギュラリティは2025年頃から始まると言われますが、そうなるとわずか5年です。ひょっとすると、仮想通貨(暗号資産)は思いがけず短命で終わる可能性もあるかもしれません。

今週のコラム「ETHUSDの週足」

リップル(XRPUSD)は既に9月に2018年安値を下抜ける動きをしましたが、イーサリアム(ETHUSD)はその間という動きをしています。今週はETHUSDの週足チャートをご覧ください。

今週のコラム「ETHUSDの週足」

既に61.8%水準は7月時点で到達しその後は上下しながらももみあい、今回の下げではまだ直近安値に到達していないものの、リブラ、量子コンピュータと仮想通貨(暗号資産)市場に逆風が吹く中で、ビットコインよりも一足先に78.6%押しの142.81を目指してもおかしくありません。ビットコインだけでなく他の仮想通貨(暗号資産)の下げにも当面は注意が必要でしょう。

ディスクレーマー

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