EUがECBに公的デジタル通貨発行検討を提言(19/11/6)

昨日の仮想通貨(暗号資産)取引は、ビットコインがやや上値を抑えられる展開となって推移しています。

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 EUがECBに公的デジタル通貨発行検討を提言(19/11/6)

EUがECBに公的デジタル通貨発行検討を提言

主要仮想通貨(暗号資産)価格【日本時間6時】

ビットコイン:9393.0ドル(-1.12%)
イーサリアム:190.22ドル(+1.86%)
リップル:0.30059ドル(+1.84%)
ビットコインキャッシュ:293.81ドル(+1.25%)

【概況】

昨日の仮想通貨(暗号資産)取引は、ビットコインがやや上値を抑えられる展開となって推移しています。調整の動きなどが意識されており、売り圧力が強まる流れです。ただ、その他のコインは底堅い動きを見せており、仮想通貨(暗号資産)市場全体が失速といった形にはなっていません。方向感が見えにくい局面であり、目先は様子見ムードとなる可能性も高そうです。

さて、ロイター通信が『EUがECBや欧州各国の中銀に対してデジタル通貨の発行を検討するように求める見通し』と報じています。民間企業のフェイスブックのリブラに対する懸念が強まる中で公的機関によるデジタル通貨の発行により、信認性を確保し、利便性を高めることを実現したいとの思惑があるようです。ECBのクーレ専務理事は『中銀がデジタル通貨を発行するのは極めて確実だと考えている』といった発言をしており、今後の展開に注目が集まりそうです。

EUがこういった動きに出たのはリブラなどがマネーロンダリングなどへのリスクに対処できないとする一方で、国際決済のコストを低減したいとの思惑があるとされており、ECBなどにデジタル通貨の課題の解決を急がせたいといった考えがあるとみられています。もちろん、こういった考えがあることは事実でしょう。しかし、それ以上にEUは中国の動向に危機感を抱いているのではないかとみています。直近のビットコインの上昇のきっかけを作ったのは中国の動きでしたが、中国が公的なデジタル通貨を作ることに対する警戒感をEUは抱いているのではないでしょうか。

仮に中国の公的なデジタル通貨が発行され、それが世界的に用いられるようになった場合、信認性を担保できるのかといった懸念が生じるでしょう。中国政府の考えるデジタル通貨は中銀によって管理され、取引の監視が強化されるといった指摘があります。こうした動きに対抗するためのEUの動きとみるのが自然ではないでしょうか。

つまり、中国の公的なデジタル通貨もリブラも米国やEUからすれば到底許容できるものではないといった認識を持っていると考えるべきではないでしょうか。中国からすれば、ドル基軸体制を突き崩すための動きということと思われ、水面下での覇権争いが激化している局面です。そして、米中の通貨戦争にEUも参加する意図を感じさせる動きではないかとみています。

こうした動きがビットコインなどの既存の仮想通貨(暗号資産)の価格にどういった影響を与えるのかは慎重に考える必要があるでしょう。今回の上昇は中国の動きがもたらしたものですが、公的なデジタル通貨が様々なところで発行などということになれば、ビットコインからすれば完全に競合するわけではないものの、需要が低下する可能性は否定できません。そうなった場合は価格の伸び悩みなどがみられるのではないでしょうか。逆に公的なデジタル通貨発行が頓挫した場合はビットコインへの期待感が高まり、価格を押し上げる可能性もあるのではないかと考えています。

【ビットコイン節目】

ビットコインは日足のボリンジャーバンドの+2σからの調整の動きですが、下値の堅さが意識されており、+1σで支えられています。ここからの方向感に注目ですが、しばらくは+2σである10130ドル前後の水準と中心線である8740ドル前後の水準で挟まれたレンジを動くのではないかとみています。形としては+2σまで持ち直す可能性が高いところですが、心理的な節目である10000ドルが意識されて伸び悩んでいる点は頭に入れておきたい局面です。

【ビットコインチャート分析】

【ビットコインチャート分析】

ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、現状はバンドの+2σから調整の動きが入り、目先はバンドの+1σを意識しての動きです。下落の勢いが弱く、ほぼ横ばいでの調整の動きです。こういった形の時はバンドの+2σまで持ち直す可能性が高く、注意しておきたいところです。バンドの±2σが上昇基調となっており
、トレンドそのものが上向きです。バンドブレイクからバンドウォークといった大きな動きにはなりにくいものの、調整を入れながら上値を拡大するといった展開が意識されるところです。

またストキャスティクスを見ると、%Kが再度じり安基調となっています。方向感が見えにくいところではありますが、流れとしてはしっかりとした動きです。一方、%Dはじり高基調です。全体的にはまだ底堅い動きが意識されるのではないかとみていますが、方向感が見えにくため予断を許さない局面となっています。

ビットコインの4時間足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの±2σがほぼ横ばいであり、狭いレンジでの推移が継続しています。市場にはエネルギーが蓄積されているものと思われ、バンドの+2σもしくは-2σでの動きには注意が必要です。目先はバンドの中心線で支えらえて+2σを目指す動きとなっているだけに、上方向にバンドブレイクする可能性がありますので、その点は意識しておきたいところです。そうなった場合はバンドの-2σの方向感を見定めながらの展開となるでしょう。

ストキャスティクスで見ると%Kは上昇基調から腰折れとなっています。このまま下落基調を強めるかどうかに注目です。一方、%Dは上昇基調を維持しています。まだしばらくは底堅い動きが展開されるのではないかとみていますが、%Kが下落基調を強め、%Dも下落に転じるなどといった動きとなる可能性も十分にあるだけに、両方の方向感には注意しておきたいところでしょう。

【ビットコイン価格の注目ポイント】

10130ドル:ボリンジャーバンド日足の+2σ水準
10000ドル:心理的な節目

9390ドル:現在値

8740ドル:ボリンジャーバンド日足の中心線
8000ドル:心理的な節目
7460ドル:6月6日の安値
7360ドル:ボリンジャーバンド日足の-2σ水準
7000ドル:心理的な節目

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