仮想通貨 証拠金倍率が4倍以内へ?
主要仮想通貨価格(日本時間6時)
ビットコイン:8191.1ドル(-0.50%)
イーサリアム:475.98ドル(+0.55%)
リップル:0.46558ドル(+2.73%)
ビットコインキャッシュ:838.48ドル(-1.59%)
【概況】
昨日の仮想通貨取引はビットコインが小幅に下落し、イーサリアムなどは堅調な動きを見せました。東京時間帯で上昇し、欧州・米国時間に下落するといった動きが展開されたことは少し気になるところですが、全体的には大きな材料もなく、ポジション調整の動きをこなしながらの様子見ムードといったところではなかったかと思われます。
さて、日本仮想通貨交換業協会が『証拠金取引』について、証拠金の4倍以内とするよう推奨する自主ルールを設ける方向で調整に入ったことが時事通信社の報道にて明らかになっています。ちなみに、FXのレバレッジが現状25倍であることを考えると、かなり低いものとなっています。現状は上限が無制限となっており、いきなり4倍以内とすると顧客離れが懸念されることもあり、1年程度の経過措置を設けるようです。
これは急激な価格変動により投資家が証拠金以上の損失を被ることを防ぐことに加え、取引所も回収のリスクを軽減することができます。仮想通貨に関しては現状ではFXなどと比べても大きな価格変動となることが多いことから、FXと比べても倍率を低く設定しているものと思われます。ただ、レバレッジが低い状況では特に短期売買をするうえでは制約となるため、出来高の減少などは避けられないでしょう。また、レバレッジが無制限のうちに取引をしておこう、といった動きから、値動きが荒くなる可能性もあるでしょう。投資家保護と利便性の高い取引の両立はなかなか難しい問題ではありますが、今後の展開を見守りたいところです。
【ビットコイン節目】
ビットコインは、日足ではボリンジャーバンドの+2σを意識しての動きです。昨日は陰線を形成していますが、+2σを挟んでの動きであり、ここから調整の動きが入るかは不透明です。依然として心理的な節目である9000ドルや10000ドルが上値のポイントとなりそうで、下値はバンドの中心線である6990ドル前後を水準ということになりそうです。
【ビットコインチャート分析】
ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、現状はバンドの+2σを意識しての動きです。陰線を形成していますが、バンドの-2σは下落基調を維持しており、バンド幅は拡大基調を継続しています。この-2σが横ばいから上昇に転じた場合は調整の動きが強まりバンドの中心線である6990ドルを目指しての動きとなる可能性が高まります。また、-2σが下落基調を維持すれば、買いの流れは継続し、9000ドル・10000ドルといった上値を目指すでしょう。
また、ストキャスティクスを見ると、高値圏での動きが継続しています。デットクロスの気配を見せていますが、現段階では%Dの動きがしっかりしており、このまま下落するかどうかは不透明です。ただ、下落する可能性が出てきているという点は頭に入れておきたいところです。調整の動きが意識された場合は1000ドル程度の下落となってもおかしくないだけに、予断を許さない局面と言えそうです。ただ、トレンドそのものはバンドの中心線を抜けていることから上向きであり、調整後は再度高値を目指しての動きとなるでしょう。
一方でビットコインの週足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの中心線を抜ける動きを維持しています。週足が確定していないためトレンドが転換したと判断するにはまだ早いところではありますが、トレンドが転換する可能性が高まっており、このまま上昇する可能性も十分にあるでしょう。転換となれば、バンドの+2σである9700ドルが視野に入るでしょう。現状のバンドの中心線は7660ドル前後の水準であり、ここを週足の終値で意識する展開となった場合は上値の重さが意識される局面ということが出来そうです。
ストキャスティクスで見るとゴールデンクロスからの上昇が意識されており、さらに上値余地を残しています。買いの流れが強まりそうで、先行きに対する期待感が強まっています。
【ビットコイン価格の注目ポイント】
10000ドル:心理的な節目
9700ドル:ボリンジャーバンド週足の+2σ水準
9000ドル:心理的な節目
8600ドル:5月中旬の高値水準
8190ドル:現在値
8000ドル:5月中旬の安値水準・心理的な節目
7800ドル:6月上旬の高値水準
7660ドル:ボリンジャーバンド週足の中心線
7000ドル:心理的な節目
6990ドル:ボリンジャーバンド日足の中心線
6800ドル:7月上旬の高値水準
6000ドル:2/6の安値水準・心理的な節目
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