ビットコイン円、買い戻し一巡後に再び下落。フィボナッチ38.2%押しを割り込む展開
昨日の概況
週末(29日ー1日)の仮想通貨(暗号資産)市場でビットコイン円相場は上昇後に急反落。29日は①オランダの仮想通貨(暗号資産)オプション取引所Deribitの巨大ピン(7500ドル≒82.1万円)に吸い寄せられるマグネット効果(巨大ピンを挟んで膠着する状態)が続きましたが、②カットオフ(29日午後17時)後に7500ドルより上のBTC売り圧力から解き放たれると、③香港人権法案成立を受けた米中リスク再燃ムードや、④Bakktの出来高急増を受けた楽観ムード、⑤ビットコインのマイナスファンディング(ショートポジション保有者が金利を支払う状態)を狙ったロング転需要の高まり、⑥CMEビットコイン先物11月限月取引最終日に向けた買い戻し圧力が下支えとなり、同日海外時間には、約1週間ぶり高値となる86.0万円まで上昇しました。もっとも、一目均衡表基準線やボリンジャーミッドバンドに続伸を阻まれると、俄かロングの投げを背景に再び反落。テクニカル的な弱さも重石となる中、1日には一時79.4万円まで下落しました。引けにかけて小反発するも上値は重く、本稿執筆時点(日本時間2日午前4時50分現在)では80.2万円前後で推移しております。
本日の見通し
ビットコイン円相場は、11/25に記録した約半年ぶり安値71.1万円をボトムに切り返すと、11/29には一時86.0万円まで反発しました。この間、一目均衡表転換線を上抜けした他、強い下落トレンド入りを示唆するバンドウォーク(=ボリンジャーバンド下限に沿って下落を続ける状態)も解消。テクニカル的に見て、「下落→底入れ→底打ち」へのステージ変化が期待される場面も見られました。しかし、BTC反発局面での「戻り売り」意欲は相応に根強く、一目均衡表基準線やボリンジャーミッドバンドを突破するには至りませんでした。12/1には、11/29の上昇前の水準(82万円前後)を割り込んだ他、11/25安値71.1万円と11/29高値86.0万円のフィボナッチ38.2%押し(80.3万円)レベルも下抜けするなど、ビットコイン相場の「地合いの悪さ」が浮き彫りとなりました。目先は同50%押し(78.5万円前後)を試す展開が想定されます。本日はビットコイン円相場の軟調推移をメインシナリオとして予想いたします。
本日の予想レンジ:77.0万円ー83.0万円
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