ビットコインの価格分析 『安値更新後に持ち直す展開。短期見通しを中立へ上方修正』(12/22)

ビットコイン円相場は、トレンド系指標、オシレータ系指標、いずれの視点で見ても「短期的な下落リスク」が警戒されます。

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ビットコインの価格分析 『安値更新後に持ち直す展開。短期見通しを中立へ上方修正』(12/22)

1. 概況(直近6ヵ月間のレビュー)

ビットコインの対円相場は、6/26に記録した年初来高値149.5万円と、7/17に記録した戻り安値98.1万円を起点とした「弱気の三角保ち合い=ディセンディングトライアングル」を9/24に下放れすると、10/23には、約5ヵ月ぶり安値となる79.7万円まで急落しました。しかし、①中国の習近平国家主席による「ブロックチェーンを積極的に推進する」との発言を契機に反発に転じると、10/26には、一時112.4万円まで暴騰するなど、わずか3日間で33万円急騰する大相場が繰り広げられました。

もっとも、その後は、②マイニング勢による潜在的なBTC売り圧力や、③1年に1度のリップルの祭典「SWELL」閉幕を受けた材料出尽くし感、④中国当局による仮想通貨投機・牽制の動き(国営テレビCCTC1による仮想通貨批判や、上海での仮想通貨取り締まり強化の報道など)、⑤仮想通貨(暗号資産)オプション市場における下方向のショートガンマの顕在化、⑥バイナンスの上海事務所閉鎖の思惑、⑦米中合意期待の高まりを背景としたリスク回避ムードの後退(=中国からの仮想通貨需要が後退するとの思惑)、⑧仮想通貨ヘッジファンドやマイニングファームの相次ぐ撤退報道などが重石となり、12/18には、約7ヵ月ぶり安値となる70.5万円まで急落しました。結果として、10/23から10/26にかけて3日間で33万円暴騰した後、10/26から12/18にかけて41.9万円暴落する「壮大な往って来い」を演じる結果となっております。

1.	概況(直近6ヵ月間のレビュー)

急激に下げ過ぎた反動(ショートカバー)から足元やや持ち直す動きが見られるものの、80万円前後では戻り売り意欲も根強く、まだまだ市場参加者の下目線(ベア見通し)は払拭されていないようにも感じられます。12/18に記録した安値70.5万円がクライマックスセリングなのか否か、本稿では、テクニカル分析の観点で、ビットコイン相場の先行きを考察いたします。

2. 移動平均線(テクニカル分析)

2.	移動平均線(テクニカル分析)

ビットコインの対円相場は、11月以降の急落劇を受けて、①市場参加者が注目する200日移動平均線(赤線)の下抜け、②90日移動平均線(緑線)の下抜け、③21日移動平均線(青線)の下抜けに成功しました。足元では、④移動平均線が下から短期・中期・長期の順番で並ぶパーフェクトオーダー(=売りシグナル)が成立するなど、テクニカル的に見て「下落リスク」を意識させるチャート形状となっております。

3. ボリンジャーバンド(テクニカル分析)

3.	ボリンジャーバンド(テクニカル分析)

ビットコインの対円相場は、引き続きトレンドの方向性を示唆するミッドバンド(赤線)を下回る水準での推移が続いており、「地合いは弱い」と判断できます。同ラインを明確に突破(上方ブレイク)しない限り、ビットコイン円相場は戻り売り優勢の展開が続くと予想されます。また、ボラティリティはこのところ縮小基調を強めており、バンド幅は再びスクィーズゾーン(極度に狭まった状態)に到達しました。年明け以降のボラティリティ急拡大(スクィーズからの上放れ)が警戒されます。

4. 一目均衡表(テクニカル分析)

4.	一目均衡表(テクニカル分析)

ビットコインの対円相場は、直近1ヵ月間の急落劇を経て、強い売りシグナルを表す一目均衡表・三役逆転(①一目均衡表転換線の同基準線下抜け、②ローソク足の雲下限下抜け、③遅行線のローソク足下抜けが全て揃う状態)が成立しておりましたが、12/18の急騰を受けて、上記③が消失し、結果として三役逆転(強い売りシグナル)はひとまず終了となりました。但し、ビットコイン相場が現在の水準(80万円以下の水準)で後2日間留まれば、再び遅行線のローソク足下抜けを通じて、三役逆転が点灯することになります。12/22から12/23の相場展開に警戒が集まります。

5. RSI(テクニカル分析)

5.	RSI(テクニカル分析)

オシレータ系インジケータのRSIは、12/18の急落時(安値70.5万円を記録した際)に一時過熱感(売られ過ぎ感)を表す30%割れが見られましたが、ビットコイン価格が反発したことで、現在は、ニュートラルゾーン(中立圏)に回帰済みです(RSI 45.5%)。俄かショートのロスカットが一巡したことで、マーケットのポジションは幾分軽くなったと考えられます(新規ショートが入り易い地合い)。

6. まとめ

以上の通り、ビットコイン円相場は、トレンド系指標、オシレータ系指標、いずれの視点で見ても「短期的な下落リスク」が警戒されます。背景には、上方向に多くのチャートポイントを控えていること(ロスカットポイントが明確なこと)で、トレーダーの心境として「戻り売り」でのエントリーがより楽なことが挙げられます。オシレータ系指標が過熱感を示唆していれば、ショートでのエントリーを躊躇しますが、現在はRSIもボリンジャーバンドも過熱感を示しておらず、ショートでのエントリーを行い易い環境と言えるでしょう。
但し、市場参加者の感覚として70万円前後がボトムとのコンセンサスも出てきていることから、オシレータ系インジケータで過熱感が示されているタイミングでは常にショートカバーリスクがあることに注意が必要でしょう(普段よりオシレータ系インジケータの重要度が増している状況。下落→急反発→下落を繰り返す地合いの為、ショートを長く引っ張り辛い)。

当方では先週まで中長期的なビットコイン上昇、短期的なビットコイン下落を予想しておりましたが、短期的な見通しを中立(ニュートラル)へと引き上げました(12/18の安値70.5万円をクライマックスセリングと判断)。ビットコイン相場は新規材料難から下値余地を模索しつつも、都度ショートカバーに押し上げられる不安定な地合いが続くと予想しております(=レンジ相場)。ある程度の値幅を伴いつつも方向感を見出し辛い時間帯が続くと見られ、安値圏での突っ込み売り、高値圏での突っ込み買いは回避したいところです。
12/21から12/28の予想レンジ:69.0万円−83.0万円

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