中東の地政学的リスク
主要仮想通貨(暗号資産)価格【日本時間6時】
ビットコイン:7436.3ドル(+0.99%)
イーサリアム:137.91ドル(+2.59%)
リップル:0.19621ドル(+1.85%)
ビットコインキャッシュ:223.69ドル(-0.31%)
【概況】
あけましておめでとうございます。2020年もよろしくお願いいたします。今日から通常通りの更新となります。今年の干支は『子』となっております。『子』の相場格言は『繁盛』などといわれていますが、そもそもこういった格言が仮想通貨(暗号資産)市場にも当てはまるのか、検証がほとんどできていません。これからみていくにしても干支だけで12年の周期であることを考えると、検証にも時間がかかるところではあります。
そもそも去年は『亥』の年で、相場格言としては『固まる』でしたが、ビットコインは年前半は急上昇したものの年後半で急落といった展開となっています。2018年の『戌』の年は相場格言は『笑い』ですが、ビットコインは急落しています。そう考えると、干支の相場格言はあまり意識しないほうが良いかもしれません。
さて、年末年始も仮想通貨(暗号資産)市場は動いていたわけですが、大雑把に見るとほぼ行って来いといった展開だったということができそうです。ビットコインは対ドルで一時7000ドルを割り込む展開となったものの、そこからは買い戻されての動きです。比較的狭いレンジでの動きであり、市場参加者が限られる中で様子見ムードが強まる展開となっています。
ただ、この期間に今後の仮想通貨(暗号資産)市場を考えるうえで無視できない出来事が起こっています。それはイランのソレイマニ司令官の殺害です。この件に関して今ここで背景やどちらが正しいなどといったことを書くことはしませんが、中東地域における地政学的リスクが急速に高まったということは事実でしょう。
今回の事件を受けて、イランにおけるビットコインの価格が急騰するといった事態も起こっています。イランの取引高に関しては、ここ最近は低迷しており、価格に大きな影響を与えるかはまだ不透明ではあります。しかし、この問題が深刻化した場合、イランのみならずイラクやイスラエルなど、広範の地域でビットコインに対する需要が高まる可能性があるだけに、今後の展開をしっかりと見極める必要があるでしょう。
これまで『リスク回避的な動きの強まり=仮想通貨(暗号資産)の上昇』という構図を私は支持していませんでした。そして、まだしばらくはこういった構図は成立しにくいのではないかとみています。しかし、年末にも話しましたが、仮想通貨(暗号資産)市場が徐々に株式市場や債券市場、商品市場や為替相場などとリンクするようになっていくのではないか、とみています。そういった動きが強まってくれば、安全資産として仮想通貨(暗号資産)が意識される可能性はあるでしょう。
まだ仮想通貨(暗号資産)に関しては注目されるようになってから日が浅いこともあり、その評価は固まっていません。である以上、予断を持つべきではなく、その時々で判断していくしかないでしょう。今回の件も金との相関性が復活といった話が出てくるかもしれませんが、そういった見方をしてしまうと逆に相場が見えにくくなるのではないかと考えています。
【ビットコイン節目】
ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、現状はバンドの中心線を挟んでの推移で、バンドの±2σで挟まれたレンジを動いています。現状バンドの+2σである7600ドル前後の水準と、-2σである6900ドル前後、さらには中心線である7250ドル前後の水準と心理的な節目である7000ドルが意識されています。
【ビットコインチャート分析】
ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、現状はバンドの中心線を挟んでの動きで、目先はやや買い優勢の流れとなり、バンドの+2σを目指す流れとなっています。ただ、直近の動きは方向感の見えにくいところであり、狭いレンジでの動きが展開されています。バンドの+2σはじり高基調となっており、底堅い動きが意識されやすいところですが、まだ方向感自体は見えにくいところであり、様子見ムードが継続しそうです。バンド幅は比較的狭いので、動き出したら大きくなる可能性はありそうですので、バンドの+2σでの動きには注意が必要でしょう。
またストキャスティクスを見ると、%K、%Dは上昇基調となっており、買い優勢の流れが意識されます。このまま高値圏まで上昇する可能性は十分にあるため、まだしばらくは買いの流れが維持されそうです。
今日は週初ですので、週足分析をやっていこうと思います。
ビットコインの週足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの-2σから調整の動きが意識され、じり高基調となっています。このままバンドの中心線まで持ち直す可能性はありそうです。ただ、バンドの±2σが下落しており、トレンドそのものは下向きです。戻り売り圧力が強まりやすいところであり、一時的に押し戻しても再度バンドの-2σまで下落する可能性が高いでしょう。
ストキャスティクスで見ると%K、%Dがゴールデンクロスから持ち直し基調となっています。上昇の勢いは弱いものの下値圏からは外れてきており、このまま上昇基調を維持することができるかどうかに注目が集まりそうです。しっかりとした動きが維持できれば、買いの流れも継続するものと思われます。上値余地は十分にあるため、目先は買い優勢の展開となりそうです。
【ビットコイン価格の注目ポイント】
13760ドル:2019年の高値
10000ドル:心理的な節目
8000ドル:心理的な節目
7600ドル:ボリンジャーバンド日足の+2σ水準
7510ドル:昨日の高値
- 関連通貨:
関連記事
-
-
仮想通貨情報
Edited by:照葉 栗太
2021.01.19
ビットコイン円、上下しつつも方向感に欠ける展開。ボラティリティは低下傾向(1/19朝)
18日(月)のビットコイン円相場は一進一退。
-
-
仮想通貨情報
Edited by:照葉 栗太
2020.01.07
ビットコイン円、一時下落するもアルトコインの急伸に連れて再び上昇。1週間ぶり高値圏へ(1/7朝)
6日(月)の仮想通貨(暗号資産)市場でビットコイン円相場は下落後に上昇。
-
仮想通貨情報
Edited by:照葉 栗太
2020.01.06
ビットコイン円、下落後に急伸する不安定な値動き。目先は一目均衡表「雲」を試す展開か(1/6朝)
ビットコインの対円相場は、1/3に一時74.3万円まで急落するも、僅か2日後には高値80.9万円まで上伸するなど、年初早々荒々しい幕開けとなっております。