ブロックチェーンをめぐるシティバンクの動き
【概況】
昨日の仮想通貨取引は全体的に方向感の見えにくい展開となり、小動きとなりました。特段大きな材料がなかったことに加え、ETF承認の可否に対する思惑から、様子見ムードが強まりやすい局面となっており、しばらくはこういった動きが継続するのではないかと思われます。
昨日はゴールドマンサックスに関する話をしましたが、今日は米銀大手のシティバンクの動向です。シティバンクのマイケル・コーバットCEOはニューヨークで開催された金融に関する会議でブロックチェーンの可能性を指摘し、「政府が仮想通貨の価値を無視することができなくなっている」「人々が仮想通貨を日々の生活の中で使用することを奨励する」と主張しています。
このようにシティグループは仮想通貨に対して前向きな姿勢を示していますが、現状は仮想通貨関連サービスに関する消費者調査を行った段階にすぎないようで、実際にサービスを提供する計画はまだないようです。仮想通貨関連サービスを顧客に提供するにはまだ時間がかかりそうです。しかし、仮にETFが承認ということになれば、シティバンクやゴールドマンサックスといった伝統的な金融機関も仮想通貨サービスの導入を推し進める可能性が高まるでしょう。
【ビットコイン節目】
ビットコインは、日足ではボリンジャーバンドの+2σから調整の動きが意識されています。バンドの中心線を意識しており、ここで支えられるかどうかが依然としてポイントとなっています。この水準を維持することが出来るかどうかで先行きの流れが変わりそうです。ここで支えられれば再度直近の高値水準である8500ドル前後の水準を目指すでしょうし、割り込んだ場合はバンドの-2σが上昇していることから、6500ドル前後の水準が意識されるのではないでしょうか。
【ビットコインチャート分析】
ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、現状はバンドの+2σから調整の動きが意識されています。現状バンドの中心線まで下落しており、ここで支えられるかどうかは先行きを占う上で非常に重要です。上述の通り、ここで支えられれば8500ドルを、割り込んだら6500ドルを目指していきそうです。気になる点はバンドの+2σが下落基調となっている点で、仮にバンドの中心線で支えられた場合の上値として意識されることになりそうです(その水準としても8500ドルは意識されるとみています)。さらにバンドの+2σが下落していることで、バンド幅の縮小傾向が意識される展開であり、レンジ圏での動きが展開される可能性を頭に入れておきたいところです。
また、ストキャスティクスを見ると、デットクロスからの下落が継続しています。このまま下値圏に入っていくかどうか、注視したい局面です。7月14日前後の動きのように持ち直す動きを見せれば、バンドの中心線で支えられる動きが意識されるでしょう。逆に下落基調を維持すれば、バンドの中心線を抜けて下値拡大といった動きになるでしょう。個人的には支えられる可能性のほうが高いのではないかとみていますが、どちらにも転びうる局面であり、方向感を見極めたうえでどちらに動いても対処できるようにしておくべき局面です。
一方でビットコインの週足のボリンジャーバンドを見ると、昨日とあまり変化のない形で、バンドの中心線を意識しての展開です。目先は割り込んでの動きであり、このまま週足が確定ということになると再度年初来の安値を意識して下落する流れとなってもおかしくないでしょう。このあたりの水準は、日足のバンドの中心線と併せて下値支持帯を形成しており、ここで支えられるのか、抜けるのかは非常に重要な局面ということが出来そうです。
ストキャスティクスで見るとゴールデンクロスからの上昇していますが、%Kが下落に転じていることが気がかりです。%Dはしっかりとした動きを維持していますが、これが下落に転じた場合は売り圧力が一気に強まりそうな状況となっているだけに警戒すべき状況です。積極的に売り優勢とも言い難い局面ですが、%Dの動き次第で売り圧力が強まる可能性は頭に入れておきたいところです。
【ビットコイン価格の注目ポイント】
9690ドル:ボリンジャーバンド週足の+2σ水準・4月末の高値水準
9000ドル:心理的な節目
8500ドル:5月中旬の水準
8000ドル:5月中旬の安値水準・心理的な節目
7640ドル:ボリンジャーバンド週足の中心線
7580ドル:ボリンジャーバンド日足の中心線
7550ドル:現在値
7000ドル:心理的な節目
6800ドル:7月上旬の高値水準
6500ドル:心理的な節目
6400ドル:ボリンジャーバンド日足の-2σ水準
6000ドル:2/6の安値水準・心理的な節目
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