ビットコイン円、直近高値をトライするも失敗。ハッシュレート低下や手数料高騰が重石
〇ビットコイン円リスク選好ムードに106.5万円まで上昇するも反落
ハッシュレートの低下、送金手数料の高騰等が重石に
〇テクニカル的にもファンダメンタルズ的にも「地合いの強さ」が確認され、上昇トレンド継続がメインシナリオ
〇本日の予想レンジ:100.0万円ー110.0万円
注:ポイント要約は編集部
昨日の概況
5/18(月)のビットコイン円相場は上昇後に反落。①株式市場や原油先物価格の上昇を受けたリスク選好ムードの広がりや、②米中対立激化懸念を背景としたビットコイン需要の高まり、③大手ヘッジファンドの相次ぐビットコイン市場参入報道、④テクニカル的な地合いの強さが支援材料となり、アジア時間には一時106.5万円まで上昇する場面も見られました。しかし、5/7に記録した直近高値107.2万円をバックに伸び悩むと、⑤ハッシュレートの不安定化(低下)や、⑥ビットコインの送金手数料の高騰、⑦暗号資産オプション市場におけるダウンサイドリスクを織り込む動き、⑧半減期やConsensus2020を通過したことに伴う材料出尽くし感が重石となり、欧州時間には一時102.0万円まで反落しました。もっとも、同水準では押し目買い意欲も根強く、下げ渋ると、引けにかけて再び反発。本稿執筆時点(日本時間6時30分現在)では104.0万円付近で推移するなど、方向感に欠ける値動きが続いております。
本日の見通し
ビットコインの対円相場は、3/13に記録した安値44.2万円をボトムに反発に転じると、5/7には一時107.2万円まで急伸しました。この間、一目均衡表基準線や転換線、ボリンジャーミッドバンドや200日線を上抜けした他、強い買いシグナルを表す三役好転も成立するなど、テクニカル的にみて、「地合いの強さ」を印象付けるチャート形状となっております(※5/10や5/11にポジション調整主導で大きな下髭を作った際も、それぞれ87.6万円、88.5万円で下げ渋った後、すぐに反発)。
ファンダメンタルズ的に見ても、①世界的な外出規制の緩和を受けた投資家心理の改善期待や、②原油先物価格や株価の持ち直しを受けたリスク回避ムードの後退、③半減期を通過したことに伴う供給量の減少(マイナーによるビットコイン売り圧力の減退+希少性向上に伴うビットコイン買い需要の高まり)、④世界的な金融緩和継続に伴う法定通貨のインフレ懸念(インフレヘッジ目的としてのビットコインの再評価)、⑤デジタル人民元に絡む相次ぐポジティブな報道、⑥ヘッジファンドや米大手金融機関による暗号資産ビジネスへの参入観測など、ビットコイン相場を押し上げる材料が着実に増えつつある状況です。
以上の通り、ビットコイン円相場は、テクニカル的にもファンダメンタルズ的にも「地合いの強さ」が確認されます。マイニング勢の動向(ハッシュレートやトランザクション手数料)や、伝統的金融市場(株・債券・為替・コモディティ)の動き(本日は23時に予定されているパウエルFRB議長議会証言に注目)を睨みながらも、当方では引き続き、上昇トレンドの継続をメインシナリオとして予想いたします(※200日線を割り込まない限りbuy on dip継続方針。2/13に記録した年初来高値115.0万円を試す動きを想定)。
本日の予想レンジ:100.0万円ー110.0万円
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仮想通貨情報
Edited by:大塚 亮
2020.05.18
難易度調整(20/05/18)
週末の仮想通貨(暗号資産)取引は、ビットコインが金曜日に大きく下落したものの、日曜日に持ち直す動きとなり、往来相場となっています。