CBOE、CMEに先行し10日からビットコインを取扱
先月末にCMEビットコイン先物が12月中に上場されるため、取引概要について簡単に説明しましたが、その翌日に上場日を18日としました。GLOBEXでの取引になりますので、他の金融商品同様に日本時間月曜午前8時~土曜午前7時まで、毎日23時間(日本時間午前7時~8時を除く)の取引となります。
これは予定通りですが、前回「CBOE(シカゴオプション取引所)もビットコインの上場を考えていて」のほうもCFTCの認可が下り、なんとCMEに先立ち来週10日(日本時間11日午前8時)から取引開始とのニュースリリースが出ました。1週間先に始め年内の手数料を免除とすることで顧客の囲い込みをしたいようですが、こちらの取引要綱はCMEとは当然異なります。
CBOE取引要綱 原資産はオークション方式のGemini取引所現物
CBOEが発表している取引要綱を見てみます
XBT futures(ビットコイン先物)
取引単位は1ビットコイン(CMEに比べて5分の1の金額で取引が可能です)
最小呼値は10ドル(呼値、刻み幅はCMEの倍です)
10%の変動で取引休止、20%の変動でストップ
参照価格はGemini取引所のビットコイン現物
細かい違いがあるのは他の並行上場商品同様ですが、もっとも違うのは原資産が「Gemini取引所のビットコイン現物」となっている点です。Gemini取引所は米国で2015年に誕生した仮想通貨取引所大手でビットコインだけでなく主要な仮想通貨を提供していますが、オークション方式を採用しています。
FXと比較するとわかりやすいと思いますが通常のFX業者はマーケットメーカー方式で、業者が価格を提示します。いっぽうで一部のECNのFX業者は投資家自らが売買価格を提示することが可能で、Bid-Askの間でよりよいレートを提示することも可能です。Geminiのビットコインはオークション方式を採用しているという点で、提示されている価格の恣意性を排除できる仕組みを持っていると言えます。
しかし、CMEが複数の取引所のレートをベースにBRTIのリアルタイムレートで売買が行われるのと比べると、1社の価格を歪ませることで先物価格にも歪みを生じさせることは可能かもしれません。当然、そういう時にはアービトラージ取引が出て来ることで価格は正常な価格に落ち着くということにはなりますが、まずは来週からのCBOEでのビットコイン先物の価格形成がどのようになるのかを見てみたいと思います。
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