第27回:【ビットコイン原論文25】Network:ネットワーク2
各ノード達は、多数決の法則により、常に最も長くブロックが連なっているチェーンを正当であると認めます。そして、そのチェーンに対して新しく生まれたブロックを連ねて延ばす作業を繰り返していきます。
同じタイミングで異なるブロックのナンスを発見し、全ノードに一斉送信した場合、それを受け取ったノード達は、二つの内どちらのブロックを最初に受理するか、ノードによって順番が異なってしまう可能性があります。この場合、ブロックチェーンのルールに従って、各ノード達は最初に受理したブロックに対して作業を行います。ただし、将来的にもう一方のブロックの方がチェーンを長く連ねる可能性があることから、それに備えて作業を行わない側のブロックも分岐した「枝」として保存しておきます。
続いて次のプルーフ・オブ・ワークにてナンスが発見された際に、新しいブロックと連なった側のチェーンが長くなりますので、同じ長さの2つのチェーンの存在はここで終了します。そして、短い方の分岐した「枝」側のチェーンの作業に取り組んでいたノード達は、長い方のチェーンへと作業を切り替えていきます。
また、新しい取引処理(トランザクション)が行われた際のノード達への一斉送信は、必ずしも全ノードに送信(全ノードが受信)する必要性はありません。全てのノードではなくても、多くのノード達が送受信している限り、時間と共にその取引処理はブロックに組み込まれていきます。同様に、ブロックが生成された際の一斉送信もまた、情報/データの通信欠如に対して、厳密な完璧をは求めてはいません。
もし、あるノードがブロックの生成を受信しなかった場合であっても、そのノードが次のブロックの生成を受信した際に、情報/データの再送要求を出すことにより、欠落していたブロックがあってもそれらは回復され、他の多くのノード達と同じ、現時点における最新のブロックの情報/データが共有されます。
[ビットコインのホワイトペーパー原文は、bitcoin.org様より転載させていただきました。
Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System]
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