仮想通貨(暗号資産)週報「上抜けはダマシ、引き続き上値は重い」(7月第2週)

今週のビットコインは前週に示したレジスタンスラインを上抜けたものの直後に元の水準に押したことで上抜けはダマシに終わりました。

仮想通貨(暗号資産)週報「上抜けはダマシ、引き続き上値は重い」(7月第2週)

今週の仮想通貨(暗号資産)レンジ

時価総額が大きい3つの仮想通貨(暗号資産)の週間レンジを示しています。始値は日曜東京午前9時、高値・安値は始値から金曜正午までのレンジのため、それ以降日曜午前9時までのレンジは含まれていません。なお、各レートとも特定業者のレートは示さず対ドルでの気配値となっていることにご留意ください。

今週の仮想通貨(暗号資産)レンジ

Crypto Index=仮想通貨(暗号資産)インデックスの詳細は、トップページのサイト右側メニューの「仮想通貨(暗号資産)分析情報」から「仮想通貨(暗号資産)インデックス」をクリックしてご覧ください。算出の基準日は2017年9月1日です。また「到達確率チャート」も併せてご利用いただけます。

今週の仮想通貨(暗号資産)レンジ 2枚目の画像

チャート(上段から上記表の順番)は、到達確率チャートと同じ1時間足・週7日のチャートです。上記レンジに含まれていない前週金曜午後~日曜午前9時も表示されています。

今週の振り返りと来週の見通し

今週もドル建てビットコイン(BTC/USD)について、前回執筆時点以降の値動きを振り返りつつ、今後の見通しについて純粋にテクニカルな観点から分析を加えます。使用チャートは、ドル円とユーロの週報で使っているものと同じものです。
このチャートは、ローソク足の足型をそのままに陰陽の着色のみを平均足と同様とすることで、短期的な方向性(白=上昇、黒=下降)を見やすくした独自チャートとなっています。また、一目均衡表を併せて表示することで上下のチャートポイントもわかりやすく示しました。

中長期の動きと今週の振り返り(日足)

中長期の動きと今週の振り返り(日足)

今週のビットコインは前週に示したレジスタンスライン(ピンク)を上抜けたものの直後に元の水準に押したことで上抜けはダマシに終わりました。レジスタンスラインを引き直し引き続きライン(赤の太線)の下での動きと見ることが妥当でしょう。今回のビットコイン上昇もトレンドが変わるほどの材料があったわけでも無く、動きとしては6月初めや後半に見られたような一時的な上下に留まりましたし、値幅も小さめです。
テクニカルには新たに引き直したレジスタンスラインと6月安値のサポートライン(赤の水平線)による下降ウェッジの中でやや上値が重たいもみあいを継続しやすいと見ることとなります。4時間足チャートで拡大してみましょう。

ここからの見通し(4時間足)

ここからの見通し(4時間足)

上値の目途はレジスタンスラインが位置する9500ドル水準で良いと思いますが、下値については6月安値まではやや距離がある印象です。最近の値幅から考えると今週の安値圏はひとつの候補です。
ここで6月安値と今週高値とのフィボナッチ・リトレースメントを計算すると、78.6%(61.8%の平方根)押しが8974ドルで今週安値や先週後半の安値と重なっていることがわかります。また水準的に9000ドルの大台とも重なりますので、9000ドルを下値の目途とするとよさそうです。
来週は上記の通り大台9000ドルをサポートに、9500ドルをレジスタンスと、再び上値の重たい流れへと回帰する週を見ておきます。

今週の主なトピックス

今週の仮想通貨(暗号資産)関連のニュースの中から、筆者が気になった内容をコメントともに「主なトピックス」として取り上げていきます。今週はこの1週間(前回執筆時以降)で気になったニュースを国内から2本取り上げます。

取り上げた元記事を確認できるように、ピックアップするソースを日経新聞に絞っています。日経新聞の朝刊と電子版の別と日時を併記してありますので、ご自身の目でお読みいただくと良いと思います。

今週の主なトピックス

*筆者コメント
先週は会津若松市における官民共同のデジタル通貨利用についての記事が出ていましたが、今回は保険会社において保険料の支払いにデジタル通貨を利用する実験を大同生命が始めるという記事です。
大同生命は仮想通貨(暗号資産)交換業者のディーカレットに出資していることもあり、デジタル通貨導入実験をしやすいという環境があるようです。当初の実験では社員100人が物品購入や積み立てにデジタル通貨を利用し、最終的には保険料納付や支払いにデジタル通貨を利用することを視野に入れているとのこと。
デジタル通貨導入により利便性向上とコスト削減につながるのであれば言うことなしですが、それも中銀デジタル通貨の存在があればという大前提が必要だと思います。各社各様のポイント制度のようなデジタル通貨乱立では何もいいことはありませんので、ここはいい意味で財務省と日銀にリーダーシップをとって欲しいものです。

今週の主なトピックス 2枚目の画像

*筆者コメント
こちらも先週の中銀デジタル通貨の記事と関連していますし、ひとつめのトピックとも関連しています。
先週の段階では実証実験を行うという記事でしたが、日銀内部でも賛否両論ありそうな状況をうかがわせる取材記事です。昨年のフェイスブックによるリブラ構想、年初の各国中銀による共同研究と来たところに新型コロナウイルス感染者拡大で、日本においてもキャッシュレス決済が拡大している(4割以上の人が以前より多く利用)との調査結果が5月下旬に出ました。
こうした動きもあって日銀内ではこの現象が一時的なものか恒久的な動きか見極めたいとのこと。個人的な意見を言わせていただくと、そうじゃないでしょう、見極めた時にはもう他の国は動いているのではないでしょうか、という感じです。日銀幹部のキャッシュレス乱立が解消されず利便性向上が進まない故に中銀デジタル通貨をちらつかせたというのであれば、もはや民間に任せている時間的な猶予は少ないと考えます。
どうもデジタル通貨に限らず、日本は初動もその後の経過も遅いという印象しか無いのですが、世界から日銀はやるなと思わせる動きをしていただきたいものです。

今週のコラム「到達確率チャートのピボットレベル」

毎朝更新している到達確率チャートでは、確率表に目が行くのは当然でしょうが、日々のサポートとレジスタンスを示す日足ピボットゾーンと、週のサポートとレジスタンスを示す週足ピボットゾーンが示されています。

為替の到達確率でも同様ですが、この後者の週足ピボットゾーンで実際に動きを止められるケースは結構多く、今週のビットコインの動きでは下も上もこの週足ピボットゾーンで止められました。

今週のコラム「到達確率チャートのピボットレベル」

上のチャートのラインマーカーで示した位置をご覧ください。

安値は週足ピボットのサポート1(S1)、高値は週足ピボットのレジスタンス2(R2)でピッタリ止められています。ここまできれいに止められるケースは珍しいですが、それでも多少の誤差で止められることも多いですから、斜線の水準(S1、R1)とピンクの水平線の水準(S2、R2)は気にしておくとよいでしょう。

ディスクレーマー

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