ビットコイン円、約1週間ぶり安値圏へ急落後に急反発。金価格に振らされる展開
〇ビットコイン円金価格の動きにつれ乱高下 118.8万円まで急落後123.7万円付近で推移
〇ビットコイン円、テクニカル、ファンダメンタルズとも「地合いの強さ」が確認される
〇本日の予想レンジ:118.5万円ー126.5万円
昨日の概況
12日(水)のビットコイン円相場は急落後に急反発。①新型コロナウイルスの感染拡大懸念の高まりや、②金価格の急反落(8/7に記録した史上最高値2073ドルをトップに反落に転じると、昨日は一時1864ドルまで急落。金価格と相関性の強いビットコインにも下落圧力が加わる展開)、③ダブルトップ形成を嫌気した短期筋の見切り売り(8/2高値128.5万円と、8/10高値127.7万円を起点としたダブルトップ形成)、④暗号資産オプション市場におけるダウンサイドを織り込む動き(リスクリバーサルがBTCコールオーバーからBTCプットオーバーへ転換)が重石となり、アジア時間朝方には、一時118.8万円まで急落しました。もっとも、その後は、金価格の反発(1864ドル→1924ドル)を横目にビットコインも落ち着きを取り戻し、本稿執筆時点(日本時間午前4時30分現在)では、123.7万円付近で推移しております。
本日の見通し
ビットコインの対円相場は、6/27に記録した安値95.1万円をボトムに反発に転じると、8/2には一時128.5万円まで急伸しました(8/10にも一時127.7万円まで上昇)。この間、心理的節目100万円や1万ドル、年初来高値115.0万円を突破した他、強い買いシグナルを示唆するパーフェクトオーダーや三役好転も成立するなど、テクニカル的にみて、「地合いの強さ」を印象付けるチャート形状となっております(昨日は8/2高値128.5万円と8/10高値127.7万円を起点としたダブルトップの形成が嫌気される形で一時118.8万円まで下げ幅を広げましたが、ネックラインの115万円をバックに押し目買い意欲も根強く、結果として持ち直す動きとなりました=下値の堅さを再確認)。
ファンダメンタルズ的に見ても、①歴史的量的緩和を背景としたインフレヘッジ需要の高まり(法定通貨の減価懸念→ゴールドと共にビットコインへの資金流入が加速)や、②米中対立激化を背景とした逃避需要の高まり、③米政治の先行き不透明感(トランプ米大統領の支持率低下)、④上記①②③を背景としたドル安の流れ(中国勢によるUSDTからBTCへの資金シフトの思惑)、⑤新興国からビットコインへの資金流入観測(対トルコリラなどでビットコイン急上昇)、⑥アルトコイン主導の堅調推移(暗号資産市場全体に見られる楽観ムード)など、ビットコイン円相場の上昇を連想させる好材料が増えつつあります。
以上の通り、ビットコイン円相場は、テクニカル的にも、ファンダメンタルズ的にも、「地合いの強さ」が確認されます。欧米株や商品市況(特に金価格)の動向、米中対立に絡むヘッドライン、先物市場やオプション市場のポジショニング、新型コロナウイルスに関する続報、新興国通貨の動き(特にトルコリラ)を睨みながらも、当方では引き続き、ビットコイン円相場の堅調推移をメインシナリオとして予想いたします(ネックラインの115.0万円を割り込まない限り、Buy on dip戦略を継続)。
本日の予想レンジ:118.5万円ー126.5万円
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