ビットコイン、対ドルと対円の歪み(17/12/14)

現在のビットコインは日本人の取引がほとんどであるが故に対ドルよりも対円での取引の方が多いという記事が先日の日経新聞にも出ていました。

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ビットコイン、対ドルと対円の歪み(17/12/14)

ビットコイン、対ドルと対円の歪み

現在のビットコインは日本人の取引がほとんどであるが故に対ドルよりも対円での取引の方が多いという記事が先日の日経新聞にも出ていました。ビットコインの場合、ビットコインドル、ビットコイン円という建値表示ですから、ユーロドル、ユーロ円と比較するとイメージがわきやすいと思います。

FXのユーロドルとユーロ円の場合、ユーロドル×ドル円=ユーロ円という関係がきれいに成り立っていて裁定取引が出来るようなことはあり得ません。しかし、ビットコインの場合、対ドルと対円、そしてFXのドル円の3つのレートを並べると明らかに歪みがある状態が頻繁に起きています。

同時刻に3つの価格表示を切り取ったものが以下となります。

   商品       ビッド    アスク
ビットコインドル   16,671    16,729
ビットコイン円   1,886,700  1,906,459
ドル円        112.669    112.672

FX、特にドル円はスプレッドがナローなのが当たり前ですが、ビットコインドルとドル円でビットコイン円を合成すると以下のレートとなります。

 合成ビットコイン円 ビッド 16671×112.669= 1,878,305
 合成ビットコイン円 アスク 16729×112.672= 1,884,890

時間によって違いますが、この程度の歪みは当たり前のように生じています。

ビットコイン円の売買を行う場合、売る時はビットコイン円を、買う時はビットコインドルを買って直後にドル円を買う合成ポジションの方が有利です。それぞれ1万円ほど違う結果となっています。

これは、ビットコインドルとビットコイン円でドル円を合成で作ることも可能ですが、ビットコインの値動きが激しいために、裁定取引を行うつもりで失敗する可能性も十分にあります。ビットコインの売買を行う時に、どちらが有利なのかという程度に留めておいた方が良さそうです。

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