仮想通貨(暗号資産)週報 「高値圏でのもみあい継続」(10月第3週)

来週は11200ドルをサポートに、11700ドルをレジスタンスとする踊り場形成の週と考え、次の動きが出てくるのは先送りというイメージで見ておきます。

仮想通貨(暗号資産)週報 「高値圏でのもみあい継続」(10月第3週)

今週の仮想通貨(暗号資産)レンジ

時価総額が大きい3つの仮想通貨(暗号資産)の週間レンジを示しています。始値は日曜東京午前9時、高値・安値は始値から金曜正午までのレンジのため、それ以降日曜午前9時までのレンジは含まれていません。なお、各レートとも特定業者のレートは示さず対ドルでの気配値となっていることにご留意ください。

今週の仮想通貨(暗号資産)レンジ

Crypto Index=仮想通貨(暗号資産)インデックスの詳細は、トップページのサイト右側メニューの「仮想通貨(暗号資産)分析情報」から「仮想通貨(暗号資産)インデックス」をクリックしてご覧ください。算出の基準日は2017年9月1日です。また「到達確率チャート」も併せてご利用いただけます。

今週の仮想通貨(暗号資産)レンジ 2枚目の画像

チャート(上段から上記表の順番)は、到達確率チャートと同じ1時間足・週7日のチャートです。上記レンジに含まれていない前週金曜午後~日曜午前9時も表示されています。

今週の振り返りと来週の見通し

今週もドル建てビットコイン(BTC/USD)について、前回執筆時点以降の値動きを振り返りつつ、今後の見通しについて純粋にテクニカルな観点から分析を加えます。使用チャートは、ドル円とユーロの週報で使っているものと同じものです。

中長期の動きと今週の振り返り(日足)

中長期の動きと今週の振り返り(日足)

先週の記事を書いた直後からビットコインは上昇の動きとなり、12日月曜には11714.7ドルの高値をつけました。その後は高値圏でのもみあいも若干上値が重たい展開になっていると言ってよいでしょう。背景には米国株式市場における株高の動きとその後の上値の重さといったリスクオン・リスクオフに沿った値動きになった面がひとつ。
 もうひとつは10月10日に9月後半の高値を上抜けたことでテクニカルに上昇に弾みがついたものの、月初の安値圏からは既に1000ドル以上の上昇幅となっていて短期売買をしている向きの利食いでもみあいになってきたという印象です。
ビットコインと株式におけるリスクオン・リスクオフについては今週のコラムでも取り上げていますので、そちらも併せてご覧ください。それでは4時間足チャートで拡大して見てみましょう。

ここからの見通し(4時間足)

ここからの見通し(4時間足)

日足チャート内のラインはそのまま表示してありますが、ここからのテクニカルは手掛かりがはっきりせず読みにくくなってきました。これは他の金融市場でも同様とも言えますが、ビットコインに関して言えば10日上昇後の押しがサポート、いっぽう12日高値もレジスタンスと見てよさそうです。
そうなると、単に今週のレンジと同じ水準で来週も動くということになってしまいますが、株式市場を中心に目立った変化が出て来ないとビットコインも動きにくく、来週は11200ドルをサポートに、11700ドルをレジスタンスとする踊り場形成の週と考え、次の動きが出てくるのは先送りというイメージで見ておきます。

今週の主なトピックス

今週の仮想通貨(暗号資産)関連のニュースの中から、筆者が気になった内容をコメントともに「主なトピックス」として取り上げていきます。今週はこの1週間(前回執筆時以降)で気になったニュースを国内から2本取り上げます。

取り上げた元記事を確認できるように、ピックアップするソースを日経新聞に絞っています。日経新聞の朝刊と電子版の別と日時を併記してありますので、ご自身の目でお読みいただくと良いと思います。

今週の主なトピックス

*筆者コメント
CBDC(中銀デジタル通貨)に対してEUが規制を発表して以降は連日のようにデジタル通貨の記事を見かけますが、この記事では日本を含めた主要国のデジタル通貨発行に向けての動きがコンパクトにまとめられています。日本では2021年度の早い段階(4~6月?)の実証実験開始が日銀により示されていますが、主要国でもほぼ同様のペースで実証実験を検討しています。
やはりデジタル通貨で先行している中国に対する警戒が大きいのですが、今年に入り急速にEUが動きを速めていて、これにはデジタル通貨の基本的な枠組みを含めて主導権はEUが握りたいという戦略が見えてきます。基軸通貨である米ドルを発行する米国も通貨覇権を渡したくないでしょうから、水面下ではかなり研究を進めているのではないかと考えられますが、表面的には主要国の中ではもっとも動きが鈍い状況です。
また実験の進め方についても、基本機能の検証、付利や上限金額の試験、民間の参加と3つの段階を経て進めていく方針が示されていますので、CDBCの現時点での進展を再確認するには短くてよみやすい記事になっています。

今週の主なトピックス 2枚目の画像

*筆者コメント
最近の日経新聞で専門家の意見を紹介しているシリーズですが、この記事ではブロックチェーン推進協会の平野代表理事のインタビュー記事です。上の記事でもEUが主導権を握りたい動きと書きましたが、同氏はEU規制案を前提に同協会が発行予定のステーブルコインの仕組みを見直す必要に言及しています。
同協会は2021年に裏付け資産のあるステーブルコインの発行を目指しているとのことですが、同協会のステーブルコインは主要通貨に連動するステーブルコインを発行した上で、更にその通貨バスケットを裏付けに発行するZENXを発行し世界に流通させたいとのことです。

アイディア自体はファイスブックのリブラと似た部分もありますが、それぞれのステーブルコインは法定通貨に連動していてもバスケットにした時点で為替変動リスクがありますし、そもそもEU案から考えるとリブラ同様に認められない可能性がありますし、日本でもEU案に似た規制が導入されるとすれば、ZENXはマイナーなアルトコインで終わる可能性が高くなります。
個人的にはCBDCを複数集めたドルインデックスに連動するステーブルコインといった姿がバスケットでは理想に近いと思うのですがどうでしょうか。

今週のコラム「BD倍率」

今週のテクニカルでビットコインと米国株とのリスクオンの相関について書きましたが、このリスクオンの動きではビットコインも買われるということは過去にも何度か扱ってきました。

実際のところどうなのか、取引日数が異なりますので週足で約2年の動きを見てみましょう。

今週のコラム「BD倍率」

上からビットコイン、NYダウ、BD倍率(ビットコイン÷NYダウ)、BD倍率の5週RSIです。

ビットコインとNYダウの動きは特にコロナショック以降相関が高いのですが、BD倍率を見ると徐々に上昇(ビットコインの上昇スピードがNYダウよりも大きい)していることがわかります。

そうした中でも何かきっかけはないかとBD倍率のRSIを買われすぎ(70)・売られすぎ(30)ゾーンとともに表示させましたが、両ゾーンの位置はその後のビットコインの動きに多少は参考になるのではないかと思っています。

ディスクレーマー

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