トルコ情勢の悪化も仮想通貨には追い風にならず(8/14)

昨日の仮想通貨取引は上値の重い展開となっています。

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トルコ情勢の悪化も仮想通貨には追い風にならず(8/14)

トルコ情勢の悪化も仮想通貨には追い風にならず

主要仮想通貨価格(日本時間6時)

ビットコイン:6276.5ドル(-1.09%)
イーサリアム:288.42ドル(-10.99%)
リップル:0.27924ドル(-6.74%)
ビットコインキャッシュ:534.05ドル(-7.47%)

【概況】

昨日の仮想通貨取引は上値の重い展開となっています。一時的に戻す場面もありますが、買いは継続していません。戻りの弱さが意識される局面であり、先行きに対しても依然として警戒感が残る状況です。

相場の世界全体で見ると、トルコ情勢の悪化が懸念されてのリスク回避的な動きが強まっており、トルコの通貨リラが急落しています。トルコリラの最近10日間のボラティリティはビットコインを上回っています。これはトルコで憲法改正をめぐる国民投票が行われた2017年4月以降で初めてのことです。トルコ国内で仮想通貨の取引が拡大しているといった報道もあります。こうした動きが仮想通貨の価格を押し上げたことは過去にもあったことは事実です。

しかし、現状ではビットコインなどの仮想通貨は全般的に下落しています。これは代替需要が仮想通貨ではなく、ドルや円などに向かっていることを意味しています。特にドルに関してはFRBが今後も利上げを行っていく可能性が高く、買われやすい地合いにあります。SECのETF承認の延期だけでなく、こういった相場の流れも仮想通貨にとって追い風となっていない要因に挙げられるでしょう。ただ、米経済の先行きに対する懸念などが高まった場合、仮想通貨に資金が向かう可能性も(現状では極めて低いと思われますが)ないわけではないでしょう。

【ビットコイン節目】

ビットコインは、日足でボリンジャーバンドの-2σから若干持ち直しの動きを見せています。ただ、上値の重さが意識されて戻りの弱い局面です。ここから下落ということになれば6000ドルがまずは節目となりそうです。逆に押し戻す動きを見せれば、バンドの中心線が意識されそうです。ただ、現状バンドの中心線は下落基調ですので、7000ドル前後が意識されるのではないかとみています。

トルコ情勢の悪化も仮想通貨には追い風にならず

ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、現状はバンドの-2σから持ち直しての動きです。ここからバンドの中心線を目指しての動きとなるかに注目が集まります。昨日バンドの+2σの動きに注目と書きましたが、+2σは下落の勢いを強めています。バンドの±2σが下落基調を強める展開であり、トレンドそのものは下向きの形です。

ただ、バンドウォークのような急激な動きにはなりにくく、調整を入れながら下値を拡大するといった展開となりやすい局面です。一時的な調整が入りやすい形となりつつありますが、現状の鈍い戻りは先行きに対する警戒感を強めそうです。このまま調整が入った場合はバンドの中心線である7230ドル前後を目指す動きとなりそうですが、上述の通りまずは7000ドルといったところかと思われます。上値の重さが意識されたまま推移すれば、一気にバンドの-2σである5720ドル前後を目指す動きとなりそうです。この水準は年初来の安値水準であり、現状では突破する可能性が高まっているということになりそうです。

また、ストキャスティクスを見ると、%K、%Dが下値圏での推移です。これがゴールデンクロスから上昇といった動きになってこないことには買い意欲は強まらず、下値を拡大しやすくなるでしょう。目先は上昇の勢いは強まっておらず、売り圧力が強まりやすい局面と言えそうです。

一方でビットコインの週足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの中心線を抜けて下落しての動きであり、バンドの下限を目指す可能性が高まっています。現状はバンドの-1σ前後の水準であり、ここで支えられる可能性もないわけではありません。ただ、バンドの中心線を下抜けたことで上値の重さが意識されていることには変わりなさそうです。現状バンドの中心線が7470ドル前後、-2σが5300ドル前後の水準であり、この二つの価格が週足のポイントとなりそうです。

ストキャスティクスで見ると%Dが下落基調を強めており警戒感が高まります。一方、%Kは下値圏で底打ちしています。これに関しては形が好転といった見方をするにはまだ時期尚早化と思われます。%Kの持ち直しを待ちたい局面であり、依然として上値の重さが意識される局面と言えそうです。

【ビットコイン価格の注目ポイント】

9620ドル:ボリンジャーバンド週足の+2σ水準
9000ドル:心理的な節目
8500ドル:5月中旬の水準
8000ドル:5月中旬の安値水準・心理的な節目
7470ドル:ボリンジャーバンド週足の中心線
7230ドル:ボリンジャーバンド日足の中心線
7000ドル:心理的な節目
6780ドル:7月上旬の高値水準

6280ドル:現在値

6200ドル:6月13日・7月13日の安値水準
6080ドル:7月12日の安値水準
6000ドル:直近の安値水準・心理的な節目
5760ドル:年初来安値
5720ドル:ボリンジャーバンド日足の-2σ水準
5300ドル:ボリンジャーバンド週足の-2σ水準

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