イーサリアムの共同設立者、先行きに対して自信
主要仮想通貨価格(日本時間6時)
ビットコイン:6370.4ドル(+4.75%)
イーサリアム:287.43ドル(+9.89%)
リップル:0.28791ドル(+9.18%)
ビットコインキャッシュ:516.24ドル(5.68%)
【概況】
昨日の仮想通貨取引は急激に買い戻されての動きとなりました。特に下げ幅を拡大していたイーサリアムやリップルなどに対する買いが強まる中で、ビットコインなどもしっかりとした動きが展開されました。トルコ情勢の悪化を受けて資金がドルにシフトしていましたが、その動きがとりあえず一服したことなども好感されているようです。ただ、昨日の上昇が一時的なものとなる可能性は十分にあるので、まだ予断を許さない状況は続いていると見るべきでしょう。
そうした中でイーサリアムの共同設立者であるジョゼフ・ルービン氏はブルームバーグとのインタビューの中で、最近の仮想通貨相場の低迷によって今後イーサリアムの成長が妨げられることはないという見方を明らかにしています。現状の相場の急変は投機的な動きにすぎず、エコシステム全体は成長を続けている、と指摘しています。同氏は現状の動きはバブルだったが、これまでも6回のバブルを経験していることを挙げ、それでも今日まで成長を続けている、と自信を示しています。
価格の乱高下は実際に通貨として用いることを想定するとリスクが高いことは事実です。ただ、仮想通貨は技術的には着実に前に進んでいることもまた事実でしょう。
【ビットコイン節目】
ビットコインは、日足でボリンジャーバンドの-2σから若干持ち直しの動きを見せましたが、上値の重い展開で戻りの弱さが意識される格好となっています。ここからバンドの中心線である7060ドル前後の水準まで戻すのか、バンドの-2σである5550ドルまで下落するのかに注目が集まります。形としては上値の重さが意識されてバンドの-2σまで下落といった動きになる可能性が高そうですが、その前に6000ドル、年初来安値である5760ドルなどが下値の節目となりそうです。
ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、現状はバンドの-2σから持ち直しの動きを見せています。ただ、上値の重い展開であり、先行きに対する警戒感が払しょくできない状況です。バンドの±2σが揃って下落しており、トレンドそのものが下向きの形です。バンドウォークのような急激な動きにはなりにくい形ではありますが、調整を入れながら下値を拡大するといった展開となりやすい局面です。目先は一時的に調整が入りやすい形ではありますが、現状の鈍い戻りは先行きに対する警戒感を強めそうです。このまま上値の重い展開が継続すれば、バンドの-2σである5550ドル前後を目指す動きとなりそうです。
また、ストキャスティクスを見ると、%K、%Dが持ち直しての動きです。ゴールデンクロスが意識されており、このまま上昇基調を維持することができるかがポイントとなりそうです。特に%Kが腰折れせずに上値を拡大できるかに注目です。このまま%K、%Dが上昇となれば、買い意欲が強まるでしょう。
一方でビットコインの週足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの中心線を抜けて下落しての動きであり、バンドの下限を目指す可能性が高まっています。ただ、現状はバンドの-1σ前後の水準であり、昨日の上昇によりここで支えられる可能性が出てきています。そうなった場合は再度バンドの中心線である7480ドル前後の水準を目指していくものと思われます。とはいえ、まだ今週の足は拡大しておらず、予断を許さない局面であることは事実でしょう。
ストキャスティクスで見ると%Dが下落基調を強めており警戒感が高まります。一方、%Kは持ち直しの動きを見せています。基調が変わる可能性が出てきていますが、%Dの反転を待ちたい局面であり、上値の重さは依然として意識されるのではないかとみています。
【ビットコイン価格の注目ポイント】
9620ドル:ボリンジャーバンド週足の+2σ水準
9000ドル:心理的な節目
8500ドル:5月中旬の水準
8000ドル:5月中旬の安値水準・心理的な節目
7480ドル:ボリンジャーバンド週足の中心線
7060ドル:ボリンジャーバンド日足の中心線
7000ドル:心理的な節目
6780ドル:7月上旬の高値水準
6370ドル:現在値
6200ドル:6月13日・7月13日の安値水準
6080ドル:7月12日の安値水準
6000ドル:直近の安値水準・心理的な節目
5760ドル:年初来安値
5550ドル:ボリンジャーバンド日足の-2σ水準
5350ドル:ボリンジャーバンド週足の-2σ水準
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