ビットコインの価格分析:『史上最高値を大幅更新。来週はポジション調整リスクに要警戒』

来週はややビットコイン円相場の反落に注意が必要でしょう

関連通貨:

ビットコインの価格分析:『史上最高値を大幅更新。来週はポジション調整リスクに要警戒』

1. 直近1週間のBTC相場

1.	直近1週間のBTC相場

直近1週間(12/13−12/19)のビットコイン円(BTCJPY)相場は、週初195.5万円で寄り付いた後、早々に週間安値194.7万円まで下落しました。しかし、一目均衡表転換線やボリンジャーミッドバンドに続落を阻まれると、①シンガポール大手銀行DBS社による機関投資家向け暗号資産取引所のローンチ報道(取り扱い暗号資産はBTC、ETH、BCH、XRPの4通貨、取り扱い法定通貨はSGD、HKD、USD、JPYの4通貨)や、②米生保マスミューチュアル社によるビットコイン投資の関連報道、③英EU交渉の進展期待(通商合意への期待感)、④米FRBによる金融緩和の長期化観測(米FOMCでフォワードガイダンスが強化→ゼロ金利政策が2023年頃まで続く見通し→過剰流動性相場の継続期待)、⑤上記④を受けた世界的なドル売り圧力(ドル指数が2年8ヵ月ぶり安値圏へ急落→米ドルと逆相関性の強いビットコインに上昇圧力)、⑥米追加経済対策の合意期待(9000億ドル規模の追加経済対策の合意が近づいているとの一部報道)、⑦米CMEによるイーサリアム先物のサービスローンチ報道(2021年2月8日よりサービス開始予定)、⑧対ドルでの心理的節目20,000ドル突破に伴う短期筋のロスカット(20,000ドルをバックに売り込んでいた向きによる買戻し圧力)、

⑨アルトコインの堅調推移(暗号資産市場全体に広がる楽観ムード)、⑩アメリカン・エクスプレス社による暗号資産関連企業への出資報道、⑪米CNBCジム・クライマー氏によるビットコイン買い増し報道、⑫欧州の大手ヘッジファンドBrevanHowardが出資するファンドによるビットコイン購入報道、⑬英国の大手資産運用会社Rufferによるビットコイン購入報道、⑭オプション市場のマーケットメーカーによる21,000ドルアッパーのショートガンマ操作(ビットコインが上がれば上がるほどデルタショートが増加→マーケットメーカーによるデルタショートのロスカットを通じて更にビットコインが上昇する悪循環)が支援材料となり、12/17にかけて、史上最高値となる245.1万円まで急伸しました(3年前に記録した史上最高値231.2万円を一気に突破)。週末にかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(12/19日本時間15時00分現在)では237.1万円前後で推移しております。


尚、米CFTCが12/18に公表したヘッジファンドの12/15時点のCME先物・オプション建玉は、24,080BTCのネットショートとなりました(前週比ネットショートが1,125BTC縮小)。約3週間ぶり水準までネットショートが縮小しております(ショートカバーが発生したことを示唆)。

本稿では、以下テクニカル分析の観点でビットコイン円相場の先行きを考察いたします。

2. 移動平均線(テクニカル分析)

2.	移動平均線(テクニカル分析)

ビットコインの対円相場は、強気のパーフェクトオーダー(上から順番に短期移動平均線・中期移動平均線・長期移動平均線が並ぶ状態。強い買いシグナル)が継続する中、中長期的な上昇トレンドの継続が意識されます。但し、短期的に見れば、ローソク足と21日移動平均線の乖離が極端に大きくなっている為、来週はややポジション調整リスクに注意が必要でしょう。

3. ボリンジャーバンド(テクニカル分析)

3.	ボリンジャーバンド(テクニカル分析)

ビットコインの対円相場は、今週の急騰劇を受けて、強い上昇トレンド入りを示唆する強気のバンドウォーク(ボリンジャーバンド上限に沿って続伸を続ける状態)が再開しました。バンド幅も拡大に転じるなど、中長期的な上昇トレンドの継続が意識されます(バンド幅の拡大=ボラティリティの拡大は、ビットコイン市場への更なる資金流入を促す効果=投機筋を呼び寄せる効果)。

4. 一目均衡表(テクニカル分析)

4.	一目均衡表(テクニカル分析)

遅行線とローソク足の接触が奇跡的に回避されたことで、強い買いシグナルを示唆する一目均衡表三役好転(①ローソク足の一目均衡表雲上限突破、②一目均衡表転換線と一目均衡表基準線のゴールデンクロス、③一目均衡表遅行線のローソク足突破が全て揃う状態)が死守されました。テクニカル的にみて、中長期的な上昇トレンドの継続が意識されます。

5. RSI(テクニカル分析)

5.	RSI(テクニカル分析)

ビットコイン相場の急騰を受けて、オシレータ系インジケータのRSIは、過熱感(買われ過ぎ感)を示唆する70%超の水準へと上昇しました(現在は76.1%)。短期間で上昇し過ぎていることや、ローソク足とRSIのダイバージェンスが発生していることもあり、来週はややポジション調整リスクに警戒が必要でしょう。

6. まとめ

上述の通り、今週は伝統的金融市場におけるドル全面安の流れ(FOMCでフォワードガイダンスを強化→ビットコインと逆相関性の強い米ドルが下落)や、欧州圏のヘッジファンドによるビットコイン購入報道、オプション市場の需給変化(20,000ドル近辺のガンマロングゾーンを一気に突破したことでガンマショートゾーンに突入)を背景に、史上最高値となる241.5万円まで急騰しました。テクニカル的にも、移動平均線のパーフェクトオーダー、一目均衡表三役好転、バンドウォークが全て成立するなど、中長期的な上昇トレンドの継続が意識されます。

但し、オシレータインジケータ(RSIなど)に過熱感やダイバージェンスの動きが見られることや、年末を前に大きめのポジション調整リスクが警戒されていること、クリスマス休暇を前に伝統的金融市場でフラッシュクラッシュの発生する可能性があること等を考慮すれば、来週はややビットコイン円相場の反落に注意が必要でしょう(来週は12/25日本時間午前1時のCME先物・オプションSQと、12/25日本時間午後5時に予定されているDeribitオプションの行使期日に注目が集まります。オプション建玉については、CME、Deribit共に20,000ドル=207万円が最大建玉。現在の水準からはまだまだ距離があるものの、週末に向けてのマグネット効果=最大建玉の水準にビットコイン相場が吸い寄せられる現象には念のため注意が必要)。

来週の予想レンジ(BTCJPY): 220.0万円−245.0万円

関連記事

ページトップへ戻る