ビットコイン円、ポジション調整主導で反落するも下がった所では押し目買い殺到
〇ビットコイン円14日に519.7万円の史上最高値更新するも484万円台まで反落
〇500万円割れでは押し目買い強く16日早朝は511万円台に戻す
〇テクニカル、ファンダメンタルズともに地合い強く、対ドルでの心理的節目50000ドルを試す展開か
〇リスクマネーの流れ着く先として、暗号資産市場に一層の焦点も
〇本日の予想レンジ:470.0万円ー540.0万円
昨日の概況
15日(月)のビットコイン円相場は急落後に急反発。相次ぐポジティブサプライズ(米テスラ社、米Twitter社、米BNYメロン社、米マスターカード社の参入報道)を背景に、前日14日には一時519.7万円(史上最高値)まで上値を伸ばすも、①対ドルでの心理的節目50000ドルをバックに伸び悩むと、②時価総額1兆ドル乗せ目前にしたポジション調整や、③CME先物市場の窓埋め圧力、④俄かロング(バブル的な雰囲気に触発されて高値圏で買いエントリーした投資家群)のロスカット、⑤インドで広がる暗号資産全面禁止の動き(暗号資産に関する規制が世界的に広がるのではないかとの思惑)が重石となり、アジア時間正午にかけて、一時484.3万円まで急落しました。もっとも、売り一巡後は押し目買いに支えられる形で持ち直し、本稿執筆時点(日本時間5時50分現在)では、511.5万円付近まで急反発する動きとなっております。尚、昨日はSBIホールディングスが暗号資産分野で海外企業と合弁会社設立に向けて協議を進めていることがロイターのインタビューで明らかとなりましたが、市場の反応は限定的となりました。
本日の見通し
ビットコイン円相場は一時484.3万円まで値を崩すも、押し目買いに下支えされる形ですぐに反発しました(長い下髭を残す力強いローソク足)。強い買いシグナルを示唆するパーフェクトオーダーや、一目均衡表三役好転も継続する中、テクニカル的に見て、地合いは強いと判断できます(下落局面で押し目買いが殺到。また、これまでの上昇幅を考慮すると押し目そのものが極めて浅い)。
ファンダメンタルズ的に見ても、米テスラ社の新規参入報道を皮切りに、米BNYメロンや、米モルガンスタンレー、ドイツ銀行など、伝統的金融機関による参入検討も報じられるなど、暗号資産市場への資金流入を意識させる好材料が増えつつあります。また、米追加経済対策期待や、新型コロナワクチンの普及期待を背景に、伝統的金融市場でもリスク選好の動きが広がってきており(日経平均株価は約30年ぶりに3万円の大台回復)、リスクマネーの流れ着く先として、暗号資産市場に一層の焦点が当たっている状況です(オプション市場ではリスクリバーサルがBTCコール側に拡大するなど、ビットコイン相場の一段の上昇を織り込む展開)。以上を踏まえ、当方では引き続き、ビットコイン相場の上昇をメインシナリオとして予想いたします(対ドルでの心理的節目50000ドルを試す展開を想定)。
本日の予想レンジ:470.0万円ー540.0万円
注:ポイント要約は編集部
- 関連通貨:
関連記事
-
-
仮想通貨情報
Edited by:照葉 栗太
2021.02.28
ビットコインの価格分析:『米債市場を震源地とするリスクオフ再燃。暗号資産は軒並み大暴落』(2/28)
ビットコイン円相場は、2/21に記録した史上最高値614.2万円をピークに反落すると、今週末にかけて、一時469.8万円まで急落しました。
-
仮想通貨情報
Edited by:山中 康司
2021.02.26
仮想通貨(暗号資産)週報「今週も調整の売りが継続しやすい」(2月第4週)
1月下旬からの上昇の波はいったん終わり、調整局面入りと考えてよいでしょう。
-
-
仮想通貨情報
Edited by:大塚 亮
2021.02.15
バブルと機関投資家の参加(21/2/15)
週末の仮想通貨(暗号資産)取引は、ビットコインが金・土曜に上値を抑えられたものの、日曜日に買い戻されて50000ドルを意識する展開となっています。