ETH先物は売り材料にあらず、2017年の悪夢は回避される(21/2/16)

イーサリアムは、2月13日に195,185円(Zaif)まで上昇、日本円ベースでの過去最高値(194,995円、18年1月、Zaif)をついに更新した。

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ETH先物は売り材料にあらず、2017年の悪夢は回避される(21/2/16)

ETH先物は売り材料にあらず、2017年の悪夢は回避される

1月19日に「イーサリアム高値更新迫る・・・」という内容を寄稿して一か月ほどだが、イーサリアム(ETH)は、2月13日に195,185円(Zaif)まで上昇、日本円ベースでの過去最高値(194,995円、18年1月、Zaif)をついに更新した。日本時間2月8日8時にシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)が、ETH先物取引をスタート。高値圏で先物取引がスタートしたという状況は、2017年12月のビットコイン(BTC)先物スタートの状況とよく似ている。はたして、ETH先物スタートは、ETH高騰を「途転」させるトリガーとなるのだろうか?

結論を先に記載するが、そうならないと筆者は考える(一か月前、書いておいてなんだ?という話ではあるが)。2017年12月中旬にBTC先物がCMEに初めて上場した時、1週間ほどでBTCは2万ドルから14,000ドル近くまで暴落した。この時、ヘッジファンドなど大口の投資家がBTC先物の売りを仕掛けたことが暴落の背景にあった(と言われているが、ほぼその通りだろう)。投資の素人に近い個人投資家の買いに、百戦錬磨のヘッジファンドなど機関投資家が売り向かった構図だ。見事なまでの売り崩しにあったBTCを筆頭に暗号資産は2年ほど暗黒時代を迎えたが、今はこの構図が全く異なっている。

例えば、米暗号資産投資の大手グレイスケールは、BTC、ETH等多くの暗号資産ファンドを運用しており、その資金の出し手は機関投資家である。また、テスラ社のBTC購入のほか、ツイッター社やウーバー社など大手企業による暗号資産投資のニュースが伝わるなど企業による暗号資産の需要は旺盛だ。2017年と2021年で大きく異なる点は、この機関投資家及び法人による需要が次から次へと湧いてくる点である。

暗号資産の地合いは、株や為替よりも需給面の色が強い。これは、そもそも暗号資産が、企業業績や景気、国力の差など明確なファンダメンタルズを持ち合わせていないからである。需給面に左右されやすい暗号資産は、見事に過剰流動性相場の流れに乗ったわけだ。

では、ETHはどこまで買われるのだろうか?日経平均が1990年以来となる3万円台を回復しているが、実感がまるでない投資家及び国民は多い(401Kで国内投資を選択していれば上がっているのだが、あまり気付いていない)。これは「熱狂がまるで無い」、つまりバブルではないからだと考える。日銀によるETF買い入れなど政府・中央銀行による買い入れという特殊要因はあるが、個別株は実体に沿った値動きで指数だけが先走っているような雰囲気はない。暗号資産は、ようやく個人だけではなく法人(主に機関投資家)の投資対象とみなされる水準まで上がってきた。短期的な乱高下が発生することは暗号資産特有の事象なので仕方ないが、政府・中央銀行による資産買い入れなど金融緩和策が大きく転換しない限り、資金流入をベースとした暗号資産市場の右肩上がりは続くと想定する。

一方、BTC、ETHで利益を取った投資家による出遅れアルトコイン物色(循環物色)も続くだろう。循環物色は、投資家のマインドが良好な証拠ではあるが、「安いから買う」といったややバブル的な特性はある。ご年配の投資家の方であれば記憶にあるだろうが、1989年、日経平均が駆け上がっていた時、1000円以下の日経平均採用銘柄は、ただ「1000円を割れているから」というそれだけの理由で買われたことがあった。実体が不透明で得体のしれない草コインが暴騰するいうような値動きがあったときは注意が必要だ。

ETH先物は売り材料にあらず、2017年の悪夢は回避される

イーサリアム円日足

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