ビットコイン円、高値圏で一進一退。時価総額1兆ドルを間近に売り買い錯綜
〇ビットコイン円史上最高値555.9万円まで上昇後、リスク選好の後退等で538万円台に反落
〇その後は551万円まで持ち直す底堅い動き
〇テクニカルファンダメンタルズとも強くビットコイン円上昇がメインシナリオ
〇本日の予想レンジ:520.0万円ー580.0万円
昨日の概況
18日(木)のビットコイン円相場は高値圏で一進一退。①米マイクロストラテジー社によるビットコインの追加投資計画の発表や、②世界最大規模の資産運用会社ブロックロック社によるビットコイン投資の検討報道、③時価総額100兆円達成に伴う楽観ムード、④北米で初めてとなるビットコインETF(上場投資信託)の正式ローンチ(カナダのトロント証券取引所へ上場→取扱い開始)、⑤ややハト派寄りのFOMC議事要旨(テーパリング議論は時期尚早→金融緩和の長期化示唆)が支援材料となり、日本時間早朝にかけて、史上最高値となる555.9万円まで上昇しました。
しかし、⑤対ドルでの時価総額1兆ドル達成を目前に利食い売りが先行すると、⑥株式市場の反落を通じたリスクオン(リスク選好ムード)の後退や、⑦オシレータ系インジケータに見られる過熱感(買われ過ぎ感)の高まりが重石となり、米国時間朝方にかけて一時538.8万円まで下落する場面も見られました。もっとも、売り一巡後は持ち直し、本稿執筆時点(日本時間6時40分現在)では、551.1万円まで反発する動きとなっております(高値圏で底堅く推移)。
本日の見通し
ビットコイン円相場は一時538.8万円まで反落するも、すぐに551.1万円まで持ち直す底堅い動きとなりました(史上最高値555.9万円の更新が射程圏内)。テクニカル的に見ると、日足ベースで強い買いシグナルを示唆する一目均衡表三役好転やパーフェクトオーダーが続いている他、4時間足で見ても、一目均衡表転換線に確りサポートされる等、上位足から下位足に至る全てのテナーで「地合いの強さ」を確認できます。
ファンダメンタルズ的に見ても、投資インフラの充実化(ビットコインETFの正式ローンチや、先物・オプション市場の流動性向上、BNYメロン等によるカストディ機能の整備など)や、実需の増加期待(米テスラ社をはじめビットコイン決済を始める会社の増加)、投機マネーの流入(流動性向上に寄与するヘッジファンドや個人投資家の増加)、機関投資家の参入期待(中長期にわたる安定した投資フローの増加)など、ビットコイン円相場の上昇を意識させる好材料が増えつつあります。新型コロナウイルスの収束期待も、投資家心理の改善を通じて、暗号資産市場を支える要因になると見られ、当方では引き続き、ビットコイン円相場の上昇をメインシナリオとして予想いたします(本日は時価総額1兆ドル超えを試す展開を想定)。
本日の予想レンジ:520.0万円ー580.0万円
注:ポイント要約は編集部
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