ビットコイン円、上値の重い展開が継続。米長期金利の高騰が重石に
〇ビットコイン円米国時間朝方にかけ552.9万円まで上昇
〇その後米長期金利高騰と株価急落によるリスクセンチメント悪化で522万円前後に後退
〇ビットコイン円冴えない動きだがテクニカルな中長期の上昇トレンド不変
〇ファンダメンタルズは好悪材料交錯
〇昨日より見通しをブルからベアに変更、短期的下落がメインシナリオ
〇本日の予想レンジ:470.0万円ー550.0万円
昨日の概況
25日(木)のビットコイン円相場は上値の重い展開。①Jack Dorsey氏(Twitter創設者)が経営する米Square社による1億7000万ドルのビットコイン購入報道や、②米マイクロストラテジー社による10.26億ドル規模のビットコイン追加購入報道、③米コインベース社によるナスダックへのダイレクトリスティング(直接上場)に係る報道が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値552.9万円まで上昇しました。しかし、一目均衡表転換線にまたしても続伸を阻まれると、④米長期金利の高騰(米10年債利回りは前日終値の1.38%から1.61%へ暴騰)や、⑤米主要株指数の急反落、⑥上記④⑤を背景としたリスク回避のドル買い圧力(米ドルはビットコインと逆相関性が強いことから、米ドル上昇→ビットコイン下落の波及経路)、⑦オプション市場のダウンサイドを織り込む動き(リスクリバーサルはBTCプットオーバー側へ一段と拡大)、⑧短期筋の見切り売り(対ドルでの心理的節目5万ドルを割り込んだことを嫌気)が重石となり、本稿執筆時点(日本時間6時10分現在)では、522.3万円前後まで値を崩す展開となっております。
本日の見通し
昨日のビットコイン円相場は冴えない動き(一目均衡表転換線に続伸を阻まれ下落)となりましたが、日足ベースで、①一目均衡表三役好転が継続していること、②移動平均線のパーフェクトオーダーが継続していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、中長期的な上昇トレンドは不変と判断できます(長い目で見れば、Buy on dip継続方針)。但し、240分足などの下位足で強い売りシグナルを示唆する三役逆転が発生するなど、短期的な下落リスクを孕んでいる点には注意が必要でしょう。
ファンダメンタルズ的に見ると、米企業による新規参入・資金流入報道や、テザー疑惑の終結(和解)など、明るい材料が複数残存するも、足元では、伝統的金融市場で燻る早期テーパリング観測に市場の焦点が当たっている為、目先は、①米長期金利高騰→米主要株価指数急落→リスクアセット下落→ビットコイン下落の波及経路と、②米長期金利高騰→ドル買い→ビットコイン売りの波及経路に注意が必要でしょう。
以上を踏まえ、当方では短期的なビットコイン円相場の下落をメインシナリオとして予想いたします(昨日からメインシナリオをブルからベアに変更。一目均衡表転換線の上抜けに失敗したことや、米長期金利の暴騰を受けて伝統的金融市場が不安定化しつつあることが背景)。本日も引き続き、「米長期金利」「米主要株価指数」「米ドル」を睨みながらの神経質な展開が続きそうです。
本日の予想レンジ:470.0万円ー550.0万円
注:ポイント要約は編集部
- 関連通貨:
関連記事
-
仮想通貨情報
Edited by:大塚 亮
2021.04.14
ビットコインが史上最高値更新(21/4/14)
昨日の仮想通貨(暗号資産)取引は、ビットコインが上昇して史上最高値を更新する展開となっています。
-
-
-
-