ビットコインの価格分析:『米債市場を震源地とするリスクオフ再燃。暗号資産は軒並み大暴落』(2/28)

ビットコイン円相場は、2/21に記録した史上最高値614.2万円をピークに反落すると、今週末にかけて、一時469.8万円まで急落しました。

関連通貨:

ビットコインの価格分析:『米債市場を震源地とするリスクオフ再燃。暗号資産は軒並み大暴落』(2/28)

米債市場を震源地とするリスクオフ再燃。暗号資産は軒並み大暴落

米債市場を震源地とするリスクオフ再燃。暗号資産は軒並み大暴落

今週(2/21−2/27)のビットコイン円相場(BTCJPY)は、週初591.1万円で寄り付いた後、①マイクロストラテジー社によるビットコインの追加投資計画の発表や、②世界最大規模の資産運用会社ブロックロック社によるビットコイン投資検討報道、③カナダでローンチしたビットコインETFの順調な滑り出し、④時価総額1兆ドル突破に伴う楽観ムードを背景に、史上最高値614.2万円まで急伸しました。しかし、⑤パウエルFRB議長による半期に一度の議会証言を控えて、テーパー・タントラムへの警戒感が高まると、⑥オプション市場のダウンサイドを織り込む動き(ローデルタ物のPUTオプションを購入する大口フローの増加)や、⑦短期筋のロスカット(ハイレバレッジ勢によるストップSELL)、⑧イエレン米財務長官による「ビットコインは投機性が強く、利用者は警戒が必要」とのネガティブな発言、

⑨米テスラ社・イーロン・マスクCEOによる「ビットコインやイーサリアムが高いように見える “BTC & ETH do seem high”」とのツイート、⑩納税資金確保を目的としたビットコイン売却アノマリー、⑪米長期金利の急上昇(米10年債利回りは1.61%まで暴騰)、⑫上記⑪を背景としたリスク回避ムードの再燃(米長期金利上昇→株式市場・商品市況の急落→リスク回避のドル買い→米ドルと逆相関性の強いビットコインに下押し)、⑬GBTCプレミアムのマイナス転(ディスカウント)が重石となり、週末にかけて、2/11以来、約2週間ぶり安値となる469.8万円まで急落しました。売り一巡後に持ち直すも戻りは鈍く、本稿執筆時点(2/27日本時間8時00分現在)では、486.7万円前後で推移しております。尚、2/21時点で1.7兆ドル規模に膨らんでいた暗号資産市場全体の時価総額は、現在1.4兆ドル規模まで縮小するなど、わずか数日で3000億ドル規模の時価総額が失われた計算となります。

本稿では、以下テクニカル分析の観点でビットコイン円相場の先行きを考察いたします。

2. 移動平均線(テクニカル分析)

2.	移動平均線(テクニカル分析)

ビットコイン円相場の急落を受けて、ローソク足は21日移動平均線を割り込みました。下位足(60分足や240分足)で強い売りシグナルが点灯するなど、もう一段のポジション調整が警戒されます(目先のターゲットとしては90日移動平均線が走る350万円前後)。但し、日足ベースではパーフェクトオーダー(上から順番に短期移動平均線・中期移動平均線・長期移動平均線が並ぶ状態)が継続しており、中長期的な上昇トレンドは不変と考えられます(ポジション調整一巡後に上昇トレンドに回帰するシナリオを想定。但し回復までに相応の時間を要する恐れあり)。

3. ボリンジャーバンド(テクニカル分析)

3.	ボリンジャーバンド(テクニカル分析)

ビットコイン円相場の急落を受けて、トレンドの方向性を示唆するボリンジャーミッドバンドを割り込みました。長らく続いたバンドウォーク(ボリンジャーバンド上限に沿って上昇を続ける状態=押し目待ちに押し目なし)も終焉するなど、地合いの悪化が鮮明となりつつあります(目先はボリンジャーバンド下限が位置する430万円前後への下押しが警戒されます)。

4. 一目均衡表(テクニカル分析)

4.	一目均衡表(テクニカル分析)

ビットコイン円相場の急落を受けて、一目均衡表転換線を下抜けました。基準線の下抜けは辛うじて回避されましたが、まだまだ予断を許さない状況が続いております。また、これまでテクニカル的な強さの象徴であった三役好転(①ローソク足の雲上限突破、②転換線と基準線のゴールデンクロス、③遅行線の26日前のローソク足突破が全て揃う状態)も、来週後半には終焉する公算が大きく(遅行線とローソク足の接触が見込まれるため)、ビットコイン円相場は一目均衡表の観点においても、地合いの悪化が警戒されつつあります(目先は一目均衡表基準線が走る475万円前後、同水準を下抜ければ、一目均衡表雲上限360万円付近まで値を崩す恐れあり)。

5. RSI(テクニカル分析)

5.	RSI(テクニカル分析)

ビットコイン円相場の急落を受けて、オシレータ系インジケータのRSIは、極度の過熱感(買われ過ぎ感)を示唆する80%超の水準から、一気に50%前後の水準まで急低下しました。但し、売られ過ぎ感を示唆する30%ラインには到達しておらず、まだまだ下落余地があると判断できます(もう一段のポジション調整に要警戒)。

6. まとめ

ビットコイン円相場は、2/21に記録した史上最高値614.2万円をピークに反落すると、今週末にかけて、一時469.8万円まで急落しました。この間、21日移動平均線や一目均衡表転換線、ボリンジャーミッドバンドを下抜けした他、強い買いシグナルを示唆するバンドウォークも終焉するなど、テクニカル的に見て、地合いの悪化が警戒されます。昨年12月以降の急ピッチな上昇を踏まえると、ビットコイン円相場にはもう一段のポジション調整が発生しても不思議ではないと考えられます(一目均衡表雲上限や90日移動平均線が走る350−360万円前後への反落も想定)。また、ファンダメンタルズ的に見ても、伝統的金融市場で燻るテーパリング観測や、それに伴う米長期金利の急騰など、ビットコインを含むリスクアセットには下押し圧力が加わり易い地合いが暫く続くと考えられます。

事実、オプション市場ではダウンサイドを織り込む動きが日に日に激しさを増しつつある状況です。以上を踏まえ、当方では、ビットコイン円相場の続落をメインシナリオとして予想いたします(米長期金利高騰・ドル高→欧米株・商品市況急落→リスクアセット下落→ビットコイン下落の波及経路を想定。米長期金利高騰のインパクトは想像以上に大きく、これまでビットコインに対する楽観ムードを支えてきた米企業による暗号資産ビジネスへの新規参入報道やビットコインへの投資検討報道を打ち消して余りあるほどの深刻さを齎す恐れあり→金融市場の不安定化は当面続く見込み)。

来週の予想レンジ(BTCJPY): 420.0万円−570.0万円

関連記事

ページトップへ戻る