ビットコインの価格分析:『節目500万円を巡る攻防継続。来週もダウンサイドリスクに要警戒』

今週のビットコイン円相場は、振れを伴いながらも、週を通して方向感に欠ける値動きとなりました。

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ビットコインの価格分析:『節目500万円を巡る攻防継続。来週もダウンサイドリスクに要警戒』

節目500万円を巡る攻防継続。来週もダウンサイドリスクに要警戒

節目500万円を巡る攻防継続。来週もダウンサイドリスクに要警戒

今週(2/28−3/6)のビットコイン円相場(BTCJPY)は、週初493.0万円で寄り付いた後、早々に週間安値459.6万円まで急落しました。しかし、①CME先物市場の窓埋め圧力や、②米マイクロストラテジー社によるBTC買い増し報道(1500万ドル相当)を契機に持ち直すと、③全人代(全国人民代表大会)開幕への期待感(市場ではデジタル人民元DCEPに対するポジティブサプライズを見込む向きあり)や、④米ゴールドマンサックス社によるビットコイン先物取引のサービス開始検討報道、⑤米シティバンクによるビットコインに関するレポートの発表(Bitcoin at a tipping point)、⑥米VanEck社によるビットコインETFの再申請、⑦米PayPal社によるイスラエルの暗号資産カストディ企業Curv社の買収検討報道、⑧暗号資産取引所大手Binance社によるヘッジファンドMulticoin Capital社への出資報道、⑨米フィデリティ社のJurrien氏による「ビットコインをポートフォリオに加えるか否か検討する可能性がある」との発言、

⑩オプション市場のトップサイドを織り込む動き(大口のコールスプレッドの買いなど)、⑪短期筋のショートカバーが支援材料となり、週央にかけて、週間高値562.4万円(2/23以来の高値)まで反発しました。もっとも、⑫パウエルFRB議長によるタカ派寄りの発言(最近の米長期金利急騰に大きな懸念を示さなかった→米長期金利急騰)や、⑬それに伴うリスク回避ムード(米長期金利急騰→米主要株価指数急落→リスク回避のドル買い→米ドルと逆相関性の強いビットコインに下押し圧力)、⑭上記②の米マイクロストラテジー社の株価急落が嫌気されると、週末にかけて値を崩し、本稿執筆時点(日本時間3/6午前8時00分現在)では、529.5万円前後での上値の重い展開が続いております。

本稿では、以下テクニカル分析の観点でビットコイン円相場の先行きを考察いたします。

2. 移動平均線(テクニカル分析)

2.	移動平均線(テクニカル分析)

強い買いシグナルを示唆するパーフェクトオーダー(上から順番に短期移動平均線・中期移動平均線・長期移動平均線が並ぶ状態)が継続する中、中長期的な上昇トレンドは不変と考えられます。しかし、足元でローソク足が21日移動平均線に絡み始めたこと等を踏まえると、上昇トレンドの勢いは幾分和らいだと判断できます。短期的にはもう一段の下げ余地が見込まれそうです(2/21に記録した史上最高値614.2万円を回復するには相応の時間を要すると思料)。21日移動平均線をクリアに下抜けできれば、次のターゲットとして、90日移動平均線が走る372万円前後が視野に入ります。

3. ボリンジャーバンド(テクニカル分析)

3.	ボリンジャーバンド(テクニカル分析)

長らく続いたバンドウォーク(ボリンジャーバンド上限に沿って上昇を続ける状態=押し目待ちに押し目なしの力強い相場)が終了した他、トレンドの方向性を示唆するミッドバンドの傾きも右肩上がりの傾斜から横ばいへと転じるなど、足元で地合いの悪化が鮮明となりつつあります(短期上昇トレンドの終了を示唆)。目先は、ボリンジャーバンド下限が位置する465万円前後への下押しが警戒されます。

4. 一目均衡表(テクニカル分析)

4.	一目均衡表(テクニカル分析)

強い買いシグナルを示唆する三役好転(①ローソク足の雲上限突破、②転換線と基準線のゴールデンクロス、③遅行線の26日前のローソク足突破が全て揃う状態)が継続するも、来週後半にかけては、同シグナルの終焉が見込まれます(転換線の基準線下抜け、遅行線のローソク足接触が射程圏内)。三役好転の終焉は、投資家心理の悪化を通じて、ビットコイン円相場を下押す可能性が高いことから(テクニカル的な買い要因の消失)、来週はダウンサイドリスクに警戒が必要でしょう。

5. RSI(テクニカル分析)

5.	RSI(テクニカル分析)

オシレータ系インジケータのRSIは、中立を示唆する30%−70%ゾーンでの推移が続いております。先月までのバブル的な上昇トレンドは終了しており、過熱感(買われ過ぎ感)は無くなりました。ポジションの偏りが解消されたことで、目先はファンダメンタルズに振らされやすい地合いが続きそうです。

6. まとめ

今週のビットコイン円相場は、振れを伴いながらも、週を通して方向感に欠ける値動きとなりました。しかし、テクニカル的な弱さ(ローソク足の21日線下抜けリスク、ローソク足のミッドバンド下抜けリスク、一目均衡表三役好転終焉リスクなど)を考慮すれば、来週は再び下げ足を速める可能性が高いと考えられます。ファンダメンタルズ的に見ても、①パウエルFRB議長発言に端を発した米長期金利の高騰(米長期金利高騰→ドル高→リスクアセット下落→ビットコイン下落の波及経路)や、②米当局者のブラックアウト期間入り(本日より米当局者発言が禁じられるブラックアウト期間に突入する為、来週は米長期金利高騰局面で口先介入が使えず、市場が一段と不安定化する恐れあり)、

③中国にてバブル抑制を目的とした引き締め策が検討されつつあること(中国発の過剰流動性相場の逆流リスク)、④納税資金確保を目的としたアノマリー的な下落圧力など、投資家心理の悪化に繋がり易い材料が増えつつあります。以上を踏まえ、当方では引き続き、ビットコイン円相場の下落をメインシナリオとして予想いたします。

来週の予想レンジ(BTCJPY): 430.0万円−580.0万円

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