SBI、マネックスともに暗号資産事業は好調だが、世界との差はデカい(21/4/29)

緊急事態宣言が東京や関西に発令されたことから、人の流れが止まったゴールデンウィークを迎えている。

関連通貨:

SBI、マネックスともに暗号資産事業は好調だが、世界との差はデカい(21/4/29)

SBI、マネックスともに暗号資産事業は好調だが、世界との差はデカい

緊急事態宣言が東京や関西に発令されたことから、人の流れが止まったゴールデンウィークを迎えている。静かな生活のなか、前期の国内企業の決算発表が増加しており、様々な企業の変化率を確認できる楽しい時期を迎えつつある。暗号資産交換業を手掛ける上場企業も前期決算を発表していることから、コインチェックを持つマネックスグループとSBI VCトレード、TAOTAOを傘下に持つSBIホールディングスの決算発表の内容を確認してみた。

マネックスグループのクリプトアセット事業(コインチェック)の2021年3月期決算は、ビットコインとアルトコインの商い活発に伴いトレーディング損益が199億円(前連結比465%増)、受入手数料が8億円で営業収益は208億円(同445%増)となった。そして、セグメント税引前利益は98億円と暗号資産事業の利益率の高さは健在だ。

一方、SBIホールディングスの暗号資産関連事業の2021年3月期本決算は、暗号資産市場の時価総額が1年で10倍以上となるなか、前年度より100億円以上増となる約189億円となった。金融サービス事業セグメントに含まれる暗号資産取引事業(SBI VCトレード、TAOTAOなどの合計)の税引前利益は、106億円(前期は76億円)とコインチェックを上回る利益率となっている。

マネックスグループ、SBIホールディングスの暗号資産交換業を比べると、SBIホールディングスの方がやや利益率が高いだけで営業収益、税引前利益はほぼ同じくらいの水準である。ただ、グループに占める割合は全く異なる。SBIホールディングスの税引前利益は1403億円と、証券会社では、野村HDの2306億円、大和証券G本社の1445億円に次ぐ(SMBC日興証券は未発表)数字であるが、マネックスグループの税引前利益は212億円に留まる。つまり、マネックスグループの税引前利益の半分をコインチェックが占めており、2018年買収は一定の成果をあげているということだ。

この辺りで、いったん世界に目を向けてみよう。ナスダックに上場を果たしたコインベースが4月6日に発表した第1四半期の売上は、前年同期の1億9060万ドルから約9倍の18億ドル。前期の第4四半期の売上は5億8500万ドルだったので3倍の成長率である。売上だけではなく利益ベースでも、第1四半期純利益は7.3億ドルから8億ドルの範囲になるとのことだ。前期の純利益は3億2200万ドルだったことから凄まじい利益を積み上げているわけだ。国内交換所と海外交換所を比較するとこれだけの大きさ差が存在する。

国内最大手bitFlyerの第7期(2020年1月から12月)の決算書類や事業報告書が開示されていないものの、国内交換所全ての数字を合算してもコインベースの足元に及ばないだろう。たった数年で世界とはこれだけの差がついてしまった。たかが業績と見ることもできるが、事業として成立していなければ、企業は数年先を見越したイノベーションに生み出すことはできない(投資することはできない)。日本企業独特の内部留保体質は安心・安全だが、高い成長を生み出すことは難しい。国内暗号資産交換業も同じような状況になりつつある。

関連記事

ページトップへ戻る