仮想通貨(暗号資産)週報「上昇局面での戻り売りが出やすい」(5月第3週)

今週の下げでほぼ年始の安値にまで押したため、少なくとも短期的には安値も見たということになるでしょう。

仮想通貨(暗号資産)週報「上昇局面での戻り売りが出やすい」(5月第3週)

今週の仮想通貨(暗号資産)レンジ

時価総額が大きい3つの仮想通貨(暗号資産)の週間レンジを示しています。始値は日曜東京午前9時、高値・安値は始値から金曜始値までのレンジのため、それ以降日曜午前9時までのレンジは含まれていません。なお、各レートとも特定業者のレートは示さず対ドルでの気配値となっていることにご留意ください。

今週の仮想通貨(暗号資産)レンジ

Crypto Index=仮想通貨(暗号資産)インデックスの詳細は、トップページのサイト右側メニューの「仮想通貨(暗号資産)分析情報」から「仮想通貨(暗号資産)インデックス」をクリックしてご覧ください。算出の基準日は2017年9月1日です。また「到達確率チャート」も併せてご利用いただけます。

今週の仮想通貨(暗号資産)レンジ 2枚目の画像

チャート(上段から上記表の順番)は、到達確率チャートと同じ1時間足・週7日のチャートです。上記レンジに含まれていない前週金曜9時~日曜午前9時の2日間もチャートには表示されています。

今週の振り返りと来週の見通し

今週もドル建てビットコイン(BTC/USD)について、前回執筆時点以降の値動きを振り返りつつ、今後の見通しについて純粋にテクニカルな観点から分析を加えます。使用チャートは、ドル円とユーロの週報で使っているものと同じものです。
このチャートは、ローソク足の足型をそのままに陰陽の着色のみを平均足と同様とすることで、短期的な方向性(白=上昇、黒=下降)を見やすくした独自チャートとなっています。また、一目均衡表を併せて表示することで上下のチャートポイントもわかりやすく示しました。

今週の振り返り(週足)

今週の振り返り(週足)

今週のビットコインは値幅を伴う乱高下を演じましたので週足チャートから見ていきます。昨年のコロナショック時にはビットコインも下げましたが、昨年3月安値3820ドルが史上最高値に至るまでのテクニカルな起点のひとつであることはたしかです。
この3820ドルから4月につけた史上最高値64822ドルまで約17倍もの上昇となりましたが、今週19日の下げで、ほぼ61.8%押しの水準にまで急落したことがわかります。短期的には長い下ヒゲでもあり、いったん買い戻される可能性は高そうですが、利食いできなかった向きや高いところの買いでつかまった向きの戻り売りが出てくるであろうことを考えるとその戻り売りのターゲットを考えておく必要があるでしょう。
今週の下げでほぼ年始の安値にまで押したため、少なくとも短期的には安値も見たということになるでしょう。

ここからの見通し(日足)

ここからの見通し(日足)

日足チャートに示されている赤い水平線は1月初めにつけた年初来安値で週足の61.8%押しだけでなく、日足チャートのピンクのラインで示した最高値からの逆N波動における161.8%エクスパンションのターゲットともほぼ一致しています。先週示した100%エクスパンションをはるかに超える下げとなりましたが、逆に短期的には安値を見たという感じです。
史上最高値と今週安値との戻しを計算すると半値戻しが43900ドル、61.8%戻しが47583ドルとなっていますが、節目として間の45000ドルを当面の戻しと見たいと思います。また下値については今週安値をつけた日の終値36902ドルを参考にできるでしょう。来週は37000ドルをサポートに、45000ドルをレジスタンスする週を見ておきますが、ボラティリティが高いことから依然として大きく振れる展開には注意しておきましょう。

今週の主なトピックス

今週の仮想通貨(暗号資産)関連のニュースの中から、筆者が気になった内容をコメントともに「主なトピックス」として取り上げていきます。今週はこの1週間(前回執筆時以降)で気になったニュースを海外から2本取り上げます。

取り上げた元記事を確認できるように、ピックアップするソースを日経新聞に絞っています。日経新聞の朝刊と電子版の別と日時を併記してありますので、ご自身の目でお読みいただくと良いと思います。

今週の主なトピックス

*筆者コメント
FTの記事の翻訳版ですが、今週のビットコイン乱高下の背景について、最大の要因を中国当局による使用規制示唆であることをまとめてあります。
中国の中銀である中国人民銀行は18日に通貨としては使えないと、仮想通貨は本物の通貨ではなく市場では通貨として使われるべきではないという声明を出しました。これまでも中国人民銀行をはじめ中国当局はデジタル人民元以外の仮想通貨(暗号資産)に対して批判的な見方を繰り返してきましたが、当局の監視下におけない一般の仮想通貨(暗号資産)を将来的に使用禁止とする可能性が改めて悪材料になりました。
翌19日にはビットコインはストップオーダーがストップオーダーを巻き込む流れの中で一日の高値から安値までの下げ幅は35%を超えました。時価総額が大きいとは言っても流動性は低く、今回のように急激な動きの中では買いが出て来ないという状況は今後も起こりうるという点には注意が必要でしょう。

今週の主なトピックス 2枚目の画像

*筆者コメント
今週は仮想通貨(暗号資産)市場にとって悪材料が目立ちましたが、その締めくくりとして米財務省が20日、1万ドル以上の仮想通貨(暗号資産)の送金を内国歳入庁に報告することを義務付ける方針を発表しました。
財務省では仮想通貨(暗号資産)取引が脱税を助長していることや、市場規模が2兆ドルを超えるほどに急拡大していることから監視強化を進めるとのこと。これまでも当局は仮想通貨(暗号資産)に対して比較的厳しい姿勢を取ってきましたが、先日もゲンスラー米SEC委員長が投機的との見方を示しました。
上述20日のトピックスにおいて、中国でもCBDC(中銀によるデジタル人民元)の実用化を前に取引規制強化に動く方向を示していることから4月高値が当面の高値となる気配が濃厚となってきました。テクニカルな分析は今週の振り返りと来週の見通しをご確認ください。

今週のコラム「来週の日柄について」

来週は日柄的に気になる週となりますので簡単に触れておきます。

今週のコラム「来週の日柄について」

来週26日の夜は近地点で起きる皆既月食となり、晴れていれば非常に大きな赤い月を見ることでできます。近地点での月食ということで多くの金融市場に影響を与えやすいと見ていますが、ビットコインでは方向転換の可能性が高いと見ています。(ピンクの垂直線が該当日)

現行水準から上下どちらに動くにしても月食に前後して方向を変えるシナリオを立てたいところです。そして30日からは水星逆行が始まり6月23日まで続きます。水星逆行期間中のビットコインは一方向に動くことが多く、約3週間の間上げっぱなし、下げっぱなしとなることが多いため、併せて注意が必要です。

ディスクレーマー

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