仮想通貨(暗号資産)週報「大相場のあとでもみあいを続けやすい」(5月第4週)

5月19日に年始の安値に限りなく近づいた後は安値を切り上げ、いっぽうで高値も切り下げと典型的なもみあい相場となっています。

仮想通貨(暗号資産)週報「大相場のあとでもみあいを続けやすい」(5月第4週)

今週の仮想通貨(暗号資産)レンジ

時価総額が大きい3つの仮想通貨(暗号資産)の週間レンジを示しています。始値は日曜東京午前9時、高値・安値は始値から金曜始値までのレンジのため、それ以降日曜午前9時までのレンジは含まれていません。なお、各レートとも特定業者のレートは示さず対ドルでの気配値となっていることにご留意ください。

今週の仮想通貨(暗号資産)レンジ

Crypto Index=仮想通貨(暗号資産)インデックスの詳細は、トップページのサイト右側メニューの「仮想通貨(暗号資産)分析情報」から「仮想通貨(暗号資産)インデックス」をクリックしてご覧ください。算出の基準日は2017年9月1日です。また「到達確率チャート」も併せてご利用いただけます。

今週の仮想通貨(暗号資産)レンジ 2枚目の画像

チャート(上段から上記表の順番)は、到達確率チャートと同じ1時間足・週7日のチャートです。上記レンジに含まれていない前週金曜9時~日曜午前9時の2日間もチャートには表示されています。

今週の振り返りと来週の見通し

今週もドル建てビットコイン(BTC/USD)について、前回執筆時点以降の値動きを振り返りつつ、今後の見通しについて純粋にテクニカルな観点から分析を加えます。使用チャートは、ドル円とユーロの週報で使っているものと同じものです。
このチャートは、ローソク足の足型をそのままに陰陽の着色のみを平均足と同様とすることで、短期的な方向性(白=上昇、黒=下降)を見やすくした独自チャートとなっています。また、一目均衡表を併せて表示することで上下のチャートポイントもわかりやすく示しました。

今週の振り返り(日足)

今週の振り返り(日足)

今週は日足に戻します。5月19日に年始の安値に限りなく近づいた後は安値を切り上げ、いっぽうで高値も切り下げと典型的なもみあい相場となっています。三角もちあいと考えると抜けた方に動きが出やすくなりますが、期間的に短い三角もちあいはペナントと呼ばれ継続パターンのひとつです。
つまりそれ以前のトレンドである下げを再現しやすいパターンと考えられ、今回のケースに当てはめれば下抜けするリスクが高いということになります。いまのところペナントのほぼ中心値に位置していて、そろそろどちらかに抜けそうな動きとなっていますので、どちらに抜けるにしても注意が必要です。4時間足チャートで拡大してみましょう。

ここからの見通し(4時間足)

ここからの見通し(4時間足)

ペナント部分をピンクのラインで示しました。上側のラインは40000ドルの大台とほぼ重なり、下側のラインは35000ドル水準に位置しています。最近の値幅を考えると5000ドルレンジでも狭すぎる感じもしますが、大相場を見た後で積極的な取引を手控える参加者が多くなっています。そうなると、この5000ドルレンジをコアレンジとして多少の抜けはあるかもしれないという見方は妥当かと思います。
来週は上下に抜けることはあっても35000ドルをサポートに、40000ドルをレジスタンスする週を見ておきたいと思います。

今週の主なトピックス

今週の仮想通貨(暗号資産)関連のニュースの中から、筆者が気になった内容をコメントともに「主なトピックス」として取り上げていきます。今週はこの1週間(前回執筆時以降)で気になったニュースを海外から2本取り上げます。

取り上げた元記事を確認できるように、ピックアップするソースを日経新聞に絞っています。日経新聞の朝刊と電子版の別と日時を併記してありますので、ご自身の目でお読みいただくと良いと思います。

今週の主なトピックス

*筆者コメント
先週のトピックスでは米国が1万ドルを超える仮想通貨(暗号資産)の送金を米国内国歳入庁に報告することを義務付ける方針を発表しましたが、その動きに主要国が追随する動きを見せています。
これは仮想通貨(暗号資産)が脱税の手段として使われていることを最大の懸念とした動きですが、他にも仮想通貨(暗号資産)を使った送金がマネーロンダリングや架空請求などの犯罪に使われているケースが多いことも大きな理由です。
米国では2023年からの発効を目指しているようですが、日本では2022年4月から自主規制団体が対応するそうですが、銀行を使った海外送金では銀行は100万円超の海外送金を全て税務署に報告する義務がありますので、米国の1万ドルとも近いことや既存の規制を併せて考えると、日本では100万円を超える仮想通貨(暗号資産)を利用した送金に網をかぶせる可能性が高いのではないかと思います。
そうなると、100万円未満に抑えるとか小口に分けるとか色々と考える向きが出てくるのですが、逆にこうした取引は目立ちますので、抜け道はそう多くはないものです。

今週の主なトピックス 2枚目の画像

*筆者コメント
S&P500が史上最高値4238.25に近づいてきましたが、その理由としてビットコイン急落による損失埋め合わせで利に乗っている株を売る動きがいったん収まったこと、また上昇率は大きかったもののボラティリティも大きかったビットコインから、古典的なアセットクラスである株式へと資金のシフトが今後も起きやすいという指摘もあるようです。
実際に個人投資家の中には借金をしてビットコイン相場に買いで入っていた向きも多く、そうした投資家は退場を余儀なくされたと見られます。昨年以降、コロナ支援金として米国政府が現金バラマキ政策を行いましたが、個人はそれを元手にマネーゲームに走り、一部はさらに借金をしてまでとなると、今後テーパリング思惑が強まる中で米国株も仮想通貨(暗号資産)も上昇余力は限られてくる可能性が高そうです。

今週のコラム「リスクオフと主要市場の動き」

今週のトピックスでも書きましたが、ビットコインの急落時に利に乗っている株を売って補填する動きがありました。このことは実際にビットコイン、NYダウの動きを並べて見てもよくわかります。

以下のチャートは5月19日にビットコインが急落した際のNY前場の動きに注目したものです。上がビットコイン、下がNYダウです。

今週のコラム「リスクオフと主要市場の動き」

黄色のラインマーカーで示した部分がNYの寄り付きから3時間(日本時間21~24時)ですが、ビットコインが急落し安値をつけたのが22時台、NYダウは遅れて23時台に安値をつけていることがわかります。

数年前まではビットコインの動きはリスクオンにもリスクオフにもあまり影響が無いという時代が続き、その後ビットコインもリスクオフで売られるという流れが定着、そして最近ではリスクオフの先行指標になりうるという見方が強まってきました。

今後もテーパリング思惑が広がる中で、ビットコインが下げる動きは他市場へ波及する可能性があり、注意が必要と言えるでしょう。

ディスクレーマー

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