膠着相場の暗号資産、今しばらくは待ちの地合いに(21/6/2)

各地で梅雨入りが宣言される6月となったが、暗号資産市場も湿っぽい地合いが続いており、一向にリバウンドは見られない。

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膠着相場の暗号資産、今しばらくは待ちの地合いに(21/6/2)

膠着相場の暗号資産、今しばらくは待ちの地合いに

各地で梅雨入りが宣言される6月となったが、暗号資産市場も湿っぽい地合いが続いており、一向にリバウンドは見られない。目立った反発が無い地合いとなれば、投資家のモメンタムは低下し、益々静かな相場となりそうな気配だ。せっかく6月1日に国内交換所のZaif ExchangeがSymbolの入出金を開始したものの、Symbolの価格は上向くことはなく下値模索といった状況である。4月末以降、テスラCEOのイーロン・マスク氏の発言から続くネガティブなニュースが相場の重しとなっている。とりわけ5月下旬は中国のニュースがかなり効いた。

5月21日、中国の国務院金融安定発展委員会にて、劉鶴国務院副総理が暗号資産の取引やマイニングについて発言した。その内容は、中国国内での規制を改めて強化する方針であった。国内におけるマイニング事業者の経営リスクが懸念視される一方、HuobiやBybitなど大手交換所は中国でのサービス停止を発表した。今後、マイニング事業者は中国からの移転を模索するが、大規模な機材の運び出しやインフラ、拠点の確保など、現実的にはかなり厳しい状況に陥ることだろう。

実際、中国によるマイニング禁止は以前から実施されていたが、中国国内では多くのマイニング事業者が存在していた。業を煮やした中国当局は一気に締め出しに動いたようだ。デジタル人民元の試験を頻繁に行っているなか、国外への資金流出を招くビットコインを始めとする暗号資産は中国当局の明確な敵である。

先進国を中心に金融正常化の機運が高まっていることに伴うリスク資産への資金流入一服も暗号資産には向かい風だ。リスク資産の逆回転とまではいかないが、資金流入が止まると上がるものも上がらなくなる。そして、ボラティリティが失われると投資家は売買を手控え様子見姿勢が強まる。まさに今の地合いといったところだ。

さすがに値動きの激しい暗号資産でもこのような地合いとなれば、休むスタンスでいた方がいいだろう。次のきっかけが来るまでポジションをニュートラルにして、待つのが得策だ。テクニカル分析にあるボリンジャーバンドでは、バンドが収束(もみ合い)した後、発散(上下のトレンドが発生)した際、拡大するバンドに沿った(±2σ)ブレイクが見られる。この動き出したタイミングが最も変化率が大きくおいしい結果となる。ボリンジャーバンドに例えると、暗号資産は日々、±2σ、±3σ、±4σの強烈な値幅が発生するが、今は狭い±1σの膠着相場入りである。モメンタムを好転させるきっかけを待つしかない。もしかすると、そのきっかけはネガティブな発言で、今回の暗号資産の売りを誘ったマスク氏のつぶやきとなるかもしれない。少なくとも彼の発言は、各国の政府・当局要人の発言よりも暗号資産へのインパクトは大きく、投資家もそれを待っている節がある。

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