イーサリアム大型アップグレード「ロンドン」はイベントドリブンの好機か?(2021/7/14)

ビットコインの価格は3万ドル台半ばでのもみ合い相場が続いており、国内交換所だけではなく世界的に出来高が低迷している。

イーサリアム大型アップグレード「ロンドン」はイベントドリブンの好機か?(2021/7/14)

イーサリアム大型アップグレード「ロンドン」はイベントドリブンの好機か?

ビットコインの価格は3万ドル台半ばでのもみ合い相場が続いており、国内交換所だけではなく世界的に出来高が低迷している。上にも下にも動かないレンジ相場で売買意欲を失った投資家が増えている様子だ。今年2‐4月の盛り上がりが一転(まさに往って来い)した格好だが、この辺りの地合い変化のスピード感はさすが暗号資産といったところか。

そのような動きの乏しい暗号資産市場だが、8月上旬に一つイベントがある。暗号資産時価総額ランキングで堂々2位のイーサリアムが大型アップグレードを迎える。イーサリアムの大型アップグレード「ロンドン」の話は、以前より注目されており正直、真新しさは乏しい。とはいえ、ここ数年はDeFi(分散型金融)やNFT(非代替性トークン)と市場をけん引したネタとの高い関係性から、イーサリアムの価格はビットコイン以上の盛り上がりを見せていたことから話題性はある。

今回の大型アップグレードによって、5つのネットワーク改善提案(EIP)が実装される予定だ。詳細は、手数料モデルの変更(EIP-1559)、基本手数料のオペコードの追加(EIP-3198)、ガスの払い戻しの一部削減(EIP-3529)、0xEFから始まるコントラクトの拒否(EIP-3541)、ディフィカルティボム(マイニングの難易度を上げること)を2021年12月1日まで延期(EIP-3554)することである。とりわけ注目すべきは、一つ目のEIP-1559、つまり手数料モデルの変更である。利用者は手数料設定に迷うことが少なくなるなどのメリットが期待されているほか、基本手数料はバーン(発行枚数を減らす行為)されるため、供給量そのものが減少し価格上昇への材料となりそうだ。この考えは、株式市場の自社株買いによって流通する株数を減らし一株当たりの利益を増加させるロジックと近しい。むしろ、自己株式の消却の方が似ているかもしれない(資本金の減少(減資)につながるので必ずしもイコールではないが、株と暗号資産はそもそも別物だ)。

とにかく、イーサリアムはこうしたイベントが8月上旬に行われる予定である。正確には、ブロック高が1,296,5000に到達した時点でアップグレードが実施されるため、スケジュールは多少前後するが、8月上旬に実施されることで何かしらのイベントドリブンは走りそうだ。材料が少なく積極的な売買が手控えられている暗号資産市場を考慮すると、先物などを駆使して売買する機関投資家がいてもおかしくはない。イーサリアムは今年5月に史上最高値47万円台をつけた後は半値水準で推移している。たかだか半値なので、調整一巡と判断するには時期尚早かもしれないが、イベントを控え高値から半値水準でもみあっている暗号資産に関心を示す投資家は少なからず存在するはずだ。8月上旬まで後3週間。感覚として、イーサリアムの大型アップグレードは、今年3月、XEMからSymbolが誕生した時のような高いイベント性を感じている。

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