ありえないビットコイン取引(18/2/21)

仮想通貨に絡むトラブルには事欠きませんが、ついにあまりにばかげているトラブルが発生しました。

関連通貨:

ありえないビットコイン取引(18/2/21)

ありえないビットコイン取引

仮想通貨に絡むトラブルには事欠きませんが、ついにあまりにばかげているトラブルが発生しました。仮想通貨大手で取引システムの不具合から0円での購入が出来るばかりか、取引量上限の設定もされていなかったため、20億ビットコインの売り注文が入っているというものです。

ことの発端は、あるユーザーが0円で21億ビットコイン購入し、そのうちの20億ビットコインを売りに出したらしいというものです。そもそもビットコインの発行枚数上限は2100万枚と決まっていて、半減期を経過しながら限りなく上限に近づいていくという仕組みだったはずです。しかも、現時点での発行枚数は約1690万枚と上限の80%程度の発行枚数です。

こうした基本中の基本を無視した取引システムの上に0円で購入できたとはお粗末としか言いようがありません。金融取引においてシステム開発は要であり、取引所に繋ぐ株式の取引システムは、店頭取引FXに比べると開発コストが0ひとつ違うと言われています。取引所の先にいる他の証券会社に与える影響を考えると高い堅牢性が求められるということが大きいのですが、店頭取引FXでもそれなりの開発コストは必要です。

開発コストを安くすればテスト期間も短くチェックも甘そうですが、過去にもそうした理由でいくつかのFX業者のシステムで問題が発生したこともありました。同じラインで考えるならば、よほど手抜きの開発で安く上げたのではないか、ロクにテストもしていないのではないか、と仮想通貨業者に対して全てではないでしょうが、システムの堅牢性チェックは当局の指導でさせるべきでしょう。

インターバンク(プロ同士)であれば、こうした誤発注は取り消しの対象ですが、こと一般投資家が絡んで来るとジェイコム事件のように、金融機関は100%守られないケースがあります。ところがビットコインは金商法の対象で無いため、おそらくはミスで業者は済ませる可能性が高いでしょう。実際にミスということはわかりますが、複合的なミスによってあり得ないことが起き、仮想通貨に対する信用を業者が自ら壊した罪は大きいと思います。

こんなことが立て続けに起こるようでは、ビットコインが再上昇することはしばらく無いでしょう。当局もFXのレバ規制の議論より先に仮想通貨の規制について真剣に考えて欲しいものです。

関連記事

ページトップへ戻る