ビットコインの価格分析:『約4ヵ月半ぶり高値圏から大暴落。二番底形成後の反発を想定』(9/11)

ビットコイン円相場は9/7に記録した約4ヵ月ぶり高値579.5万円をトップに反落に転じると、週央にかけて、約3週間ぶり安値となる490.0万円まで急落しました。

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ビットコインの価格分析:『約4ヵ月半ぶり高値圏から大暴落。二番底形成後の反発を想定』(9/11)

『約4ヵ月半ぶり高値圏から大暴落。二番底形成後の反発を想定』

『約4ヵ月半ぶり高値圏から大暴落。二番底形成後の反発を想定』

今週(9/5−9/11)のビットコイン円相場(BTCJPY)は、週初547.8万円で寄り付いた後、①前週末金曜日に発表された米8月雇用統計のネガティブサプライズ(米FRBによるテーパリングが遅延するとの観測→株式市場・商品市場を中心にリスクアセットが上昇→ビットコインも連れ高)や、②フィボナッチ・リトレースメント61.8%戻しの突破に伴うショート勢のロスカット)、③オプション市場のショートガンマ(BTC相場の上昇に連れてオプション勢によるストップBUYが誘発されるポジショニング)、④NFTバブルに端を発したアルトコインの堅調推移(暗号資産市場全体に広がる楽観ムード)、⑤中国人民銀行(PBOC)による暗号資産サービスに係る取り締まり完了報告(中国当局による規制強化懸念の後退)、⑥スペインの金融大手ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(BBVA)によるスイスでの暗号資産ウォレットサービスのローンチ報道(機関投資家参入期待)、⑦大手金融グループ英スタンダード・チャータード社によるBullishなリサーチペーパーが支援材料となり、9/7にかけて、週間高値579.5万円(5/12以来、約4ヵ月ぶり高値圏)まで急伸しました。

しかし、買い一巡後に伸び悩むと、⑧エルサルバドル政府によるビットコイン法定通貨化実現に伴うSell the factや、⑨エルサルバドル政府公式ウォレットに技術的問題が発生したこと、⑩米長期金利上昇に伴うドル高圧力(米10年債利回りは一時1.38%へ急上昇→米ドルとビットコインは逆相関関係)、⑪株安・商品安を背景としたリスク回避ムード、⑫短期ハイレバロング勢のロスカット(暗号資産市場全体に広がっていたプチバブル崩壊→大規模ポジション調整を誘発)、⑬オプション市場のショートガンマ(BTC相場の下落に連れてオプション勢によるストップSELLが誘発されるポジション構造。上記③の逆流)、

⑭米SEC(証券取引委員会)によるコインベース社に対する法的措置の可能性、⑮香港SFC(証券先物委員会)による暗号資産に係る規制強化報道、⑯IMFによるエルサルバドル支援拒否(エルサルバドル政府によるビットコインに関する支援を拒否)が重石となり、週央にかけて、約3週間ぶり安値となる490.0万円(8/19以来の安値圏)まで急落しました。もっとも、週後半にかけては、⑰200日移動平均線をバックにした中長期筋の押し目買い圧力や、⑱ウクライナによる暗号資産取引の合法化報道などが支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間9/11午前5時30分現在)では、503.0万円前後で推移しております。

本稿では、以下テクニカル分析の観点でビットコイン円相場の先行きを考察いたします。

2. 移動平均線(テクニカル分析)

2.	移動平均線(テクニカル分析)

ビットコイン円相場の暴落を受けて、ローソク足は21日移動平均線を割り込みました(21日移動平均線の傾きも右肩下がりに転換)。足元では200日移動平均線を巡る攻防が継続するなど、予断を許さない状況が続いております(9/7、9/8、9/10にそれぞれ200日移動平均線を下抜ける場面が見られましたが、いずれも終値ベースでは同ラインより上側に戻すなど、市場参加者に意識されている状態)。

3. ボリンジャーバンド(テクニカル分析)

3.	ボリンジャーバンド(テクニカル分析)

ビットコイン円相場の暴落を受けて、ローソク足はボリンジャーミッドバンドを下抜けしました(ボリンジャーミッドバンドの傾きも右肩下がりに転換)。また、週央以降はボリンジャーバンド下限に接触する動きが確認されるなど、弱気のバンドウォーク入り(ボリンジャーバンド下限に沿ってローソク足が下落し続ける状態→下落トレンド入りを示唆)が警戒されます。

4. 一目均衡表(テクニカル分析)

4.	一目均衡表(テクニカル分析)

ビットコイン円相場の暴落を受けて、ローソク足は一目均衡表転換線および基準線を下抜けしました。また、遅行線が26日前のローソク足を下方ブレイクしたことで、これまでビットコイン円相場のサポート材料として注目されていた三役好転も消失しました。テクニカル的に見て地合いの悪化が警戒されます。但し、一目均衡表雲上限・下限が引き続き下方向に位置していること、雲上限・下限がダウンサイドから突き上がってくること等を踏まえれば、下落余地は限定的とも考えられます。来週は一目均衡表雲上限・下限にサポートされるか否かに注目が集まりそうです。

5. RSI(テクニカル分析)

5.	RSI(テクニカル分析)

ビットコイン円相場の暴落を受けて、オシレータ系インジケータのRSIは70%近辺から45%近辺まで急低下しました。市場では、ローソク足の方向性と、RSIの方向性が逆行するダイバージェンスの発生が今回の大暴落の引き金になったと捉える向きも散見されます(※ダイバージェンスの発生は一般的に当該トレンドの弱体化を示唆)。現時点で過熱感(売られ過ぎ感)は見られておらず、ロング・ショート共にポジションを作り辛い状態が続きそうです。

6. まとめ

ビットコイン円相場は9/7に記録した約4ヵ月ぶり高値579.5万円をトップに反落に転じると、週央にかけて、約3週間ぶり安値となる490.0万円まで急落しました。この間、一目均衡表転換線や基準線、21日移動平均線やボリンジャーミッドバンドを下抜けした他、強い買いシグナルを示唆する三役好転の消失や、弱気のバンドウォークの発生など、テクニカル的に見て、地合いの悪化を印象付けるチャート形状となりつつあります。

但し、ファンダメンタルズ的に見ると、①米企業による相次ぐ参入報道や、②機関投資家の参入期待(米GalaxyDigital社のマイク・ノボグラッツCEOによる楽観的な発言や、英スタンダード・チャータードの暗号資産リサーチデスクによるBullishなリサーチペーパーなどアップサイドへの期待感は大きい)、③地政学的リスクの高まり(新興国を中心に無国籍通貨であるビットコインが選好される地合い)、④エルサルバドルでのビットコイン法定通貨化の実現(南米の小国での採用であるため、経済的な影響は大きくないとの否定的な見方があるものの、将来的に追随国が増えるとの期待感は相応に根強い)、⑤米利上げ開始の後ずれ観測(冴えない米雇用統計やベージュブックを背景に米金融緩和の長期化観測が再燃)など、ビットコイン円相場の上昇を意識させる材料が増えつつあります(来週9/14に発表される米消費者物価指数が鈍化傾向を示した場合、米長期金利低下→米ドル売りの流れでビットコインが反発する可能性あり)。

以上を踏まえ、当方では引き続き、ビットコイン円相場の反発(二番底形成後の急反発)を来週のメインシナリオとして予想いたします(※テクニカル面で地合いの弱さが確認されることから、週末にかけて二番底を形成する可能性がある点に留意が必要。この場合、ロスカットを巻き込みながら一目均衡表雲上限が位置する468.0万円や、90日移動平均線が位置する441.0万円付近まで一気に下げ足を速めた後、急回復に転じる「往って来い相場」に繋がると想定)。

来週の予想レンジ(BTCJPY): 450.0万円−550.0万円

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