韓国交換所では大規模な淘汰の可能性、多くのキムチコインが路頭に迷う?(21/9/21)

先週あたりから伝わっている韓国での暗号資産交換所閉鎖報道も市場でネガティブ視されている。

韓国交換所では大規模な淘汰の可能性、多くのキムチコインが路頭に迷う?(21/9/21)

韓国交換所では大規模な淘汰の可能性、多くのキムチコインが路頭に迷う?

中国の大手不動産会社の恒大集団がデフォルト危機に陥って、投資家の心理状態が悪化したことから、株、暗号資産といったリスク商品は軒並み下落している。恒大集団の21年6月末時点の有利子負債残高は約10兆円もあることから、先行き不透明感が先行しリスク回避の動きが強まっている。市場で売り材料視されているニュースはこれだけではない。先週あたりから伝わっている韓国での暗号資産交換所閉鎖報道も市場でネガティブ視されている。

韓国では、9月24日から暗号資産交換所のライセンス制度が導入されることとなっている。この制度は、FATF(Financial Action Task Force:金融活動作業部会)によるトラベル・ルール(マネー・ロンダリング及びテロ資金供与対策(AML/CFT)の一環として定義されたFATFからの事実的な強制力を持つ勧告、法定通貨及び暗号資産の送金時に送金先と受取り側の個人情報を記録するといった厳しいルール)の遵守が背景にある。

暗号資産交換所は、銀行と提携して、利用者の実名口座を開設する必要があるものの、銀行サイドは暗号資産交換所との連携を回避したい考えがあることで、既に提携銀行を持つ大手交換所以外は厳しい状況にあるとのことだ。この新制度スタートの24日以降、ライセンス未登録の交換所はサービスを停止しなくてはならないほか、仮に登録できても、銀行と未連携であれば、法定通貨(対ウォン)の取引は禁止されることとなる。

暗号資産情報サイトのCoinhills(https://www.coinhills.com/market/currency/) 日本時間9月21日14時時点での法定通貨別(対BTC)のシェアはUSDの85%、JPYの4.8%、EURの4.3%に次ぎ、ウォンは4位(3.3%)である。USDが圧倒的なシェアを占めているわけだが、韓国もそれなりに存在感はある。今後、ライセンス未登録の暗号資産交換所が廃業となった場合、韓国人が発行主体となっており韓国でしか売買できない暗号資産、つまり「キムチコイン」と言われる40種類ほどの暗号資産(ペイコインやクイズトックなど)は路頭に迷う可能性がある。

韓国最大手の暗号資産交換所であるUpbitは、6月から自社内の基準に沿った判断で取扱い暗号資産の取引停止を進めていたことから、ある程度影響は限定的との見方もある。そして、9月24日という期限は、21年3月の特定金融情報法改正後、半年間のバッファを設けていることから、韓国当局の金融委員会(FSC)が無茶苦茶なことを事業者に押し付けているというわけではない。日本がいち早く行った暗号資産の法制化に倣って、韓国も行ったに過ぎない。

ただ、今後、既に銀行の実名口座を確保し、FSCへの届け出も済ませた4社(Upbit、Bithumb、Coinone、Korbit)に、韓国内の暗号資産事業は集約されると考える。そして、大手との統合を嫌がったライセンス未登録の事業者は、拠点を韓国から他の国に移転させることだろう。行き場を失った多くのキムチコインが暴落するような事態は避けたいものだ。

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