ビットコイン円、下落後に持ち直す展開。史上最高値更新が引き続き射程圏内
〇ビットコイン円オシレータ系指標の過熱感に欧州朝方616.4万円まで下落
〇その後、米SECのETF承認への思惑や世界的インフレ懸念等に反発、一時648.5万円の高値をつける
〇ビットコイン円テクニカルの地合い強くファンダメンタルズも上昇材料増える
〇ビットコイン円続伸がメインシナリオ
〇本日の予想レンジ:615.0万円ー685.0万円
昨日の概況
13日(水)のビットコイン円相場は下落後に持ち直す展開。①オシレータ系インジケータの過熱感点灯(ボリンジャーバンド上限への接触や、RSIの70%超え)や、②米金利先高観に伴うドル高圧力(米ドル指数は約1年1ヵ月ぶり高値圏へ急伸→米ドルと逆相関性の強いビットコインに下押し圧力)、③アルトコインの軟調推移、④短期筋のポジション調整(短期間で急伸した反動売り)が重石となり、欧州時間朝方にかけて、安値616.4万円まで下落しました。しかし、前日安値615.0万円をバックに下げ渋ると、⑤ビットコインETFの根強い承認期待(米SECが今来月中に現在延期されている「グローバルX」「ウィズダムツリー」「クリプトイン」「ヴァルキリー」のいずれかを承認するのではないかとの思惑)や、⑥世界的なインフレ懸念(昨日発表された米9月消費者物価指数は市場予想を上回る結果→インフレヘッジ目的としてのビットコイン買い需要)、
⑦テクニカル的な地合いの強さ(複数の買いシグナル成立→下がったところでは押し目買い圧力が活発化)、⑧機関投資家フローの流入観測(英大手マーケットメイカーのB2C2社は最近のビットコイン価格上昇は機関投資家主導とのデータを公開)、⑨ドル買い圧力の後退(米ドル安→ビットコイン上昇)、⑩アルトコインの持ち直し、⑪ロシア財務副大臣による「暗号資産取引を禁止する予定はない」との発言が支援材料となり、米国時間午後にかけて、高値648.5万円まで反発しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間午前5時15分現在)では、647.7万円前後まで反落する動きとなっております。
本日の見通し
ビットコイン円相場は一時616.4万円まで下げ幅を広げるも、すぐに648.5万円まで持ち直す動きとなりました(下値の堅さを再確認→ポジション調整一巡後の反発局面入り)。強い買いシグナルを示唆する三役好転や、EMA(指数平滑移動平均線)ベースのパーフェクトオーダーに加えて、昨日はSMA(単純移動平均線)ベースのパーフェクトオーダーも成立(90日線と200日線のゴールデンクロスが実現)するなど、テクニカル的に見て、地合いは極めて強いと判断できます。
ファンダメンタルズ的に見ても、①インフレヘッジ目的としてのビットコイン買い需要の高まりや、②ビットコインETFの承認期待、③上記②を背景としたヘッジファンドや機関投資家の参入期待、④米当局者によるスタンス変化(暗号資産を中国のように禁止するつもりはないとの発言)、⑤オプション市場のアップサイドを織り込む動き(Bull Call Spreadの活発化)など、ビットコイン円相場の上昇を連想させる材料が増えつつあります。以上を踏まえ、当方では引き続き、ビットコイン円相場の続伸をメインシナリオとして予想いたします(4/13に記録した史上最高値705.4万円を試すシナリオを想定)。
本日の予想レンジ:615.0万円ー685.0万円
注:ポイント要約は編集部
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