ビットコインの価格分析:『心理的節目600万円を割り込み下落。約2ヵ月ぶり安値圏へ』(12/4)

ビットコイン円相場は、史上最高値779.0万円をトップに反落に転じると、今週末にかけて、10/6以来、約2ヵ月ぶり安値となる586.4万円まで急落しました。

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ビットコインの価格分析:『心理的節目600万円を割り込み下落。約2ヵ月ぶり安値圏へ』(12/4)

『心理的節目600万円を割り込み下落。約2ヵ月ぶり安値圏へ』

『心理的節目600万円を割り込み下落。約2ヵ月ぶり安値圏へ』

今週(11/28−12/4)のビットコイン円相場(BTCJPY)は、週初621.7万円で寄り付いた後、①新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)を巡る過度な警戒感の後退(バイデン米大統領からも「オミクロン株は懸念すべきものだが、パニックを起こすべきものではない」との発言)や、②短期筋のショートカバー、③米マイクロストラテジー社による7002BTCの追加購入報道、④米Twitter社のジャック・ドーシーCEOの退任報道(市場では同氏がTwitter退任後に暗号資産に特化したビジネスを新規で立ち上げるのではないかとの期待感あり)などが支援材料となり、翌11/29にかけて、週間高値668.8万円まで上昇しました。その後も、⑤米投資会社スカイブリッジが暗号資産関連のエクスポージャーを7ー9月期に約150%増やしたとの報道(同ファンドを率いるスカラムッチ氏はビットコイン価格が最終的に50万ドルに達すると言及)や、

⑥米フィデリティ社によるビットコイン現物ETFのローンチ計画(同社はFidelity Advantage Bitcoin ETFをトロント証券取引所で上場予定)を背景に、週後半まで底堅い動きが続きましたが、心理的節目60000ドル≒680.0万円をバックに戻り売りが強まると、⑦米モデルナ社のバンセルCEOによる「ワクチンのオミクロン株への効果はデルタ株と比べて低下する可能性がある」との悲観的な発言や、⑧上記⑦を背景としたリスク回避ムードの再開(投資家心理悪化→リスクアセット売り)、⑨米当局者による相次ぐタカ派発言(米テーパリングペースの加速観測→米ドルと逆相関性の強いビットコインに下押し圧力)、⑩上値の重さを嫌気した短期筋の見切り売り(11/29ー12/1にかけて3日連続で668.0万円前後がレジスタンスとして機能→見切りを誘発)、

⑪オプション市場のダウンサイドを織り込む動き(ダウンサイドPUTを単体で購入する動きが活発化)、⑫心理的節目600.0万円を割り込んだことに伴うハイレバレッジ・ロング勢のロスカットが重石となり、週末にかけて、約2ヵ月ぶり安値となる586.4万円(10/6以来の安値圏)まで急落しました。引けにかけて持ち直すも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間12/4午前6時15分現在)では、608.2万円前後で推移しております。

本稿では、以下テクニカル分析の観点でビットコイン円相場の先行きを考察いたします。

2. 移動平均線(テクニカル分析)

2.	移動平均線(テクニカル分析)

ビットコイン円相場は、21日移動平均線(EMA+SMA)をレジスタンスに続伸を阻まれると、週末にかけて、これまでサポートとして意識されてきた90日移動平均線(EMA+SMA)をついに下方ブレイクしました。地合いの悪化が鮮明となりつつある中、来週はnextターゲットとして200日移動平均線(200EMA=566.7万円、200SMA=515.4万円)が視野に入りそうです。

3. ボリンジャーバンド(テクニカル分析)

3.	ボリンジャーバンド(テクニカル分析)

ビットコイン円相場は、ボリンジャーミッドバンドに続伸を阻まれると、週後半にかけてボリンジャーバンド下限付近まで下落しました。一般的にボリンジャーバンド下限は逆張りシグナルとして捉えられる傾向にあるものの、地合いの悪化が鮮明となる中、安易なロング・メイクには注意が必要と考えられます。強い下落トレンド入りを示唆する弱気のバンドウォーク(ローソク足がボリンジャーバンド下限に沿って下落し続ける状態)突入の可能性もあるため、暫くはダウンサイドリスクに注意を要する神経質な時間帯が続きそうです。

4. 一目均衡表(テクニカル分析)

4.	一目均衡表(テクニカル分析)

ビットコイン円相場の急落を受けて、ローソク足は市場参加者に注目されていた一目均衡表雲下限を下抜けしました。遅行線の26日前のローソク足下抜け、転換線の基準線下抜けに続いて、ローソク足の一目均衡表雲下限割れも揃ったことから、強い売りシグナルを示唆する三役逆転がついに成立しました。来週は投資家心理の悪化を通じて、ビットコイン円相場に更なる下押し圧力が加わることが想定されます。

5. RSI(テクニカル分析)

5.	RSI(テクニカル分析)

ビットコイン円相場の急落を受けて、オシレータ系インジケータのRSIは37%前後まで低下しました。但し、引き続き中立圏内(30%−70%)での推移に留まっているため、過熱感(売られ過ぎ感)は現時点で見られておりません。上記で示した通り、バンドウォーク発生中は逆張り指標が機能しづらい状態となるため(逆張りロング勢のロスカットをエネルギーに相場の下落が続く悪循環相場)、来週も押し目買いよりも、戻り売りが出易い相場展開が続きそうです。

6. まとめ

ビットコイン円相場は、11/10に記録した史上最高値779.0万円をトップに反落に転じると、今週末にかけて、10/6以来、約2ヵ月ぶり安値となる586.4万円まで急落しました。この間、ローソク足が主要チャート一ポイント(一目均衡表転換線や基準線、21日移動平均線や90日移動平均線)を下抜けした他、強い売りシグナルを示唆する三役逆転や、弱気のバンドウォークも成立するなど、地合いの悪化を印象づけるチャート形状となっております。10/20高値(774.3万円)と11/10高値(779.0万円)を起点としたダブルトップのネックライン(662.0万円)割れが成立している点も、投資家心理の悪化を招いております(新規でロングINしづらいチャート形状)。

ファンダメンタルズ的に見ても、①米当局者による相次ぐタカ派発言(米テーパリングペースの加速+米利上げの前倒し観測)や、②上記①に伴う市場の不安定化(米金利再上昇の思惑→暗号資産を含むリスクアセットに下押し圧力)、③世界的な規制強化の思惑(米国や中国のみならず新興国でも規制強化の方向性が明確化)、④これまでビットコイン円相場を押し上げてきた定番材料(ビットコインETFローンチに伴う機関投資家参入期待や、世界的なインフレ高進に伴うインフレヘッジ手段としてのビットコイン買い需要の高まり)の賞味期限切れ、⑤新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)の感染急拡大、⑥オプション市場のダウンサイドを織り込む動き(リスクリバーサルは1wから1yまで全てのテナーでBTCプットオーバー転)など、ビットコイン円相場の更なる下落を連想させる材料が複数残っております。

以上を踏まえ、当方では引き続き、ビットコイン円相場の続落をメインシナリオとして予想いたします。尚、オプション市場で取引されている1ヶ月物インプライドボラティリティ77.5%で計算した向こう1週間のビットコイン円想定レンジは543.9万円−674.7万円となります。来週は200日EMAが位置する566.7万円や、対ドルの心理的節目50000ドル≒565.0万円、200SMAが位置する515.4万円、対円の心理的節目500.0万円を試すシナリオを想定いたします(12月末期日のオプションカットを迎えるまでは下落基調が続くと予想)。

来週の予想レンジ(BTCJPY): 540.0万円−64.0万円

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