ビットコイン円、心理的節目500万円を下方ブレイク。約1ヵ月ぶり安値圏へ
〇ビットコイン円、米早期利上げ観測と株式市場を中心としたリスク回避ムードに一時492.2万円まで下落
〇その後も戻り鈍く、500万円前後での推移
〇テクニカルにも主要チャートポイントを下抜け、三役逆転等の売りシグナルも点灯、地合い弱い
〇引き続き、ビットコイン円相場の続落をメインシナリオとして予想
〇目先は昨年12/4に記録した約2ヵ月ぶり安値486.8万円がターゲットか
〇本日の予想レンジ:460.0万円ー530.0万円
昨日の概況
6日(木)のビットコイン円相場は軟調推移。①新型コロナウイルス・オミクロン株の世界的な感染拡大懸念(日本でも感染者数が急増→第6波への警戒感)や、②米早期利上げ観測を背景としたドル高圧力(前日の日本時間早朝に発表された米FOMC議事要旨がタカ派的な結果→米長期金利急上昇→米ドル高→米ドルと逆相関性の強いビットコインに下押し圧力)、③株式市場の軟調推移(リスク回避ムード)、④200日移動平均線をクリアに下抜けたことに伴う短期筋のロスカット、⑤米SECによるビットコインETF審査の連続延期報道(現物ビットコインETF承認への期待感後退)、⑥英当局による暗号資産関連広告の取り締まり強化報道、⑦チェイナリシス社による2021年の暗号資産関連犯罪が過去最高となる140億ドルに増加したとのネガティブ報道、⑧カザフスタンの政情不安などに端を発したハッシュレートの冴えない動き、⑨ビットコイン・ドミナンスの急低下が重石となり、欧州時間朝方にかけて、安値492.2万円(昨年12/4以来、約1ヵ月ぶり安値圏)まで下落しました。引けにかけて持ち直すも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間1/7午前4時45分現在)では、503.3万円前後で推移しております。
本日の見通し
ビットコイン円相場は昨年11/10に記録した史上最高値779.0万円をトップに反落に転じると、昨日は一時492.2万円まで下落しました。この間、主要チャートポイント(一目均衡表雲上下限、一目均衡表転換線、一目均衡表基準線、ボリンジャーミッドバンド、21日移動平均線、90日移動平均線、200日移動平均線など)を軒並み下抜けした他、強い売りシグナルを示唆する三役逆転も成立するなど、テクニカル的に見て、地合いの弱さを印象付けるチャート形状となりつつあります(向こう数日以内に21日移動平均線と200日移動平均線のデッドクロスも実現する公算大)。
ファンダメンタルズ的に見ても、①米FRBによるタカ派スタンスの明確化(米早期利上げ観測→米金利上昇→米ドル高→米ドルと逆相関性の強いビットコインに下押し圧力)や、②世界的な規制強化(2022年は暗号資産に係る規制強化が世界的に進められるとの警戒感あり→機関投資家参入を阻む要因)、③新型コロナウイルスを巡る先行き不透明感(暗号資産などのリスクアセットに資金を傾けづらい外部環境)、④オプション市場のダウンサイドを織り込む動き、⑤ハッシュレートの軟調推移(ビットコインドミナンスへの下方圧力)など、ビットコイン円相場の下落を意識させる材料が揃っています。以上を踏まえ、当方では引き続き、ビットコイン円相場の続落をメインシナリオとして予想いたします(目先は昨年12/4に記録した約2ヵ月ぶり安値486.8万円がターゲット。同水準を下抜けられれば、対ドルの節目40000ドル≒463.2万円や、昨年9/21に記録した安値433.0万円が射程圏内に)。
本日の予想レンジ:460.0万円ー530.0万円
注:ポイント要約は編集部
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