ビットコインの価格分析:『約3ヵ月ぶり安値圏へ急落。下落トレンドの本格再開に警戒』(1/8)

ビットコイン円相場は週末にかけて、昨年9/30以来、約3ヵ月半ぶり安値となる471.9万円まで急落しました。

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ビットコインの価格分析:『約3ヵ月ぶり安値圏へ急落。下落トレンドの本格再開に警戒』(1/8)

約3ヵ月ぶり安値圏へ急落。下落トレンドの本格再開に警戒

約3ヵ月ぶり安値圏へ急落。下落トレンドの本格再開に警戒

今週のビットコイン円相場(BTCJPY)は、週初550.0万円で寄り付いた後、早々に週間高値552.5万円まで上昇しました。しかし、一目均衡表転換線や基準線といった主要レジスタンスポイントに続伸を阻まれると、①新型コロナウイルスを巡る世界的な感染拡大懸念(重症化リスクが小さくても病床逼迫に繋がる恐れ→世界的なロックダウン再開懸念)や、②中国恒大集団を巡る売買停止報道、③FOMC議事要旨のタカ派的な結果(高インフレへの対応に向けて、早期の利上げと保有資産全体の縮小が必要になる可能性)、④上記③を背景とした米金利の急上昇(米10年債利回りは、約2年ぶり高水準となる1.79%へ急上昇→米ドル急伸→米ドルと逆相関性の強いビットコインに下押し圧力)、⑤市場参加者に注目されていた200日移動平均線を下放れしたことに伴うロング勢の見切り売り(膠着商状からの下放れ)、

⑥米SECによるNYDIG社のビットコインETF審査最終延期報道、⑦英当局による暗号資産関連広告の取り締まり強化報道、⑦株式市場の軟調推移(投資家心理悪化)、⑧チェイナリシス社による2021年の暗号資産関連犯罪が過去最高となる140億ドルに増加したとのネガティブ・ヘッドライン、⑨カザフスタンの政情不安などに端を発したハッシュレートの冴えない動き、⑩ビットコイン・ドミナンスの急低下、⑪直近安値(昨年12/4に記録した約2ヵ月ぶり安値486.8万円)を下抜けたことに伴うロスカット、⑫オプション市場のガンマショート転が重石となり、週末にかけて、昨年9/30以来、約3ヵ月半ぶり安値となる471.9万円まで急落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間1/8午前5時45分現在)では、483.7円前後で推移しております。

本稿では、以下テクニカル分析の観点でビットコイン円相場の先行きを考察いたします。

2. 移動平均線(テクニカル分析)

2.	移動平均線(テクニカル分析)

ビットコイン円相場は、これまでサポート水準として市場参加者に意識されていた200日移動平均線をクリアに下抜けすると、約3ヵ月ぶり安値圏へと急落しました。向こう数日以内には、21日移動平均線と200日移動平均線のデッドクロスも見込まれることから、テクニカル的に見て、地合いは極めて弱いと判断できます。

3. ボリンジャーバンド(テクニカル分析)

3.	ボリンジャーバンド(テクニカル分析)

ビットコイン円相場はボリンジャーミッドバンドの下放れに成功すると、ボリンジャーバンド下限に接触しながら下落を続ける弱気のバンドウォークに突入しました。バンドウォーク成立中はオシレータ系インジケータが機能しづらくなる為、安易な逆張り(値頃感でのロングエントリー)には注意が必要と考えられます。また、バンド幅も拡大しつつある為、来週はボラティリティの拡大にも警戒が必要でしょう。

4. 一目均衡表(テクニカル分析)

4.	一目均衡表(テクニカル分析)

ビットコイン円相場の急落を受けて、転換線と基準線のデッドクロス、遅行線の26日前のローソク足下抜けが共に成立しました。この結果、強い売りシグナルを示唆する三役逆転(遅行線の26日前のローソク足下抜け+転換線の基準線下抜け+ローソク足の一目均衡表雲下限下抜けが全て揃う状態)が再点灯するなど、テクニカル的に見て地合いの悪化が鮮明となりつつあります。

5. RSI(テクニカル分析)

5.	RSI(テクニカル分析)

ビットコイン円相場の急落を受けて、オシレータ系インジケータのRSIは30%付近まで急低下しました。同水準を割り込めば、売られ過ぎ感が出てくる為、通常であれば逆張りシグナルとして捉えられる傾向にあるものの、上述の通り、弱気のバンドウォーク発生中はオシレータ系インジケータが無効化されるため、安易な逆張り(ロングエントリー)には注意が必要でしょう(むしろ、弱気のバンドウォークは順張りシグナルとして捉えられる側面あり)。

6. まとめ

ビットコイン円相場は昨年11/10に記録した史上最高値779.0万円をトップに反落に転じると、週末にかけて、昨年9/30以来、約3ヵ月半ぶり安値となる471.9万円まで急落しました。この間、主要チャートポイント(一目均衡表雲上下限、一目均衡表転換線、一目均衡表基準線、ボリンジャーミッドバンド、21日移動平均線、90日移動平均線、200日移動平均線など)を軒並み下抜けした他、強い売りシグナルを示唆する三役逆転や、弱気のバンドウォークも成立するなど、テクニカル的に見て、地合いの悪化を印象付けるチャート形状となりつつあります(数日以内に21日移動平均線と200日移動平均線のデッドクロスも実現する見込み→更なるセンチメント悪化に要警戒)。

ファンダメンタルズ的に見ても、①米FRBによるタカ派スタンスの明確化(タカ派な米FOMC議事要旨を受けて、早ければ本年3月の利上げ開始が織り込まれる展開→米金利上昇→米ドル高→米ドルと逆相関性の強いビットコインに下押し圧力)や、②世界的な規制強化の思惑(本年は暗号資産に係る規制強化が世界的に進められるとの思惑→機関投資家が暗号資産市場に参入することを躊躇させるネガティブ要因)、③新型コロナウイルスを巡る先行き不透明感(重症化リスクは小さいものの病床逼迫を通じて甚大な影響を及ぼす恐れ→暗号資産などリスクアセットに下押し圧力)、④ハッシュレートの軟調推移(カザフスタンの政情不安などが背景→ビットコイン・ドミナンスの急低下)など、ビットコイン円相場の続落を意識させる材料が増えつつあります。

こうした中、来週は米12月消費者物価指数や、複数の米当局者発言(クリーブランド連銀メスター総裁、カンザスシティ連銀ジョージ総裁、セントルイス連銀ブラード総裁、ブレイナードFRB理事、リッチモンド連銀バーキン総裁、シカゴ連銀エバンス総裁、ニューヨーク連銀ウィリアムズ総裁など)に注目が集まります。米12月消費者物価指数でインフレ加速が示される場合や、米当局者よりタカ派的なコメントが相次ぐ場合などには、米金利上昇→米ドル高の経路で、ビットコインにはもう一段下押し圧力が加わると考えられます。以上を踏まえ、当方では引き続き、ビットコイン円相場の下落をメインシナリオとして予想いたします(目先は対ドルの節目40000ドル≒463.2万円や、昨年9/21に記録した安値433.0万円を試すシナリオを想定)。尚、オプション市場で取引されている1ヶ月物インプライドボラティリティ68.5%で計算した向こう1週間のビットコイン円想定レンジは437.9万円−529.7万円となります。

来週の予想レンジ(BTCJPY): 440.0万円−520.0万円

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