ビットコインの価格分析:『リスク回避ムード再燃で約1ヵ月半ぶり安値圏へ急落』(5/7)

ビットコイン円相場は3/28に記録した年初来高値595.4万円をトップに反落に転じると、今週末にかけて、約1ヵ月半ぶり安値となる461.2万円まで急落しました。

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ビットコインの価格分析:『リスク回避ムード再燃で約1ヵ月半ぶり安値圏へ急落』(5/7)

『リスク回避ムード再燃で約1ヵ月半ぶり安値圏へ急落』

『リスク回避ムード再燃で約1ヵ月半ぶり安値圏へ急落』

今週のビットコイン円相場(BTCJPY)は、週初489.1万円で寄り付いた後、①短期筋のショートカバー(一目均衡表雲下限の下方ブレイク失敗→下値の堅さを再確認→ショートポジションの手仕舞い誘発)や、②米FOMC後の材料出尽くし感(米FRBは予想通りFFレート誘導目標レンジの50bp引き上げと、バランスシート縮小計画の詳細スケジュールを発表)、③パウエルFRB議長による「75bpの利上げは積極的に検討しているものではない」との慎重な発言、④上記②③を背景とした株式市場の堅調推移(次回6月FOMCでの75bp利上げ観測後退→過剰流動性相場逆流懸念後退→安堵の株買い・リスクアセット買い)が支援材料となり、週央にかけて、週間高値515.7万円まで上昇しました。

しかし、買い一巡後に伸び悩むと、⑤米長期金利の反転上昇(パウエルFRB議長記者会見後に一時2.91%へ急低下した米10年債利回りは週末にかけて2018年11月以来となる3.14%へ急上昇→次回FOMCでの75bp利上げを再び織り込む催促相場再開)や、⑥上記⑤を背景とした株式市場の急反落(過剰流動性相場逆流懸念再燃→米主要株価指数急落→市場心理悪化→VIX急上昇→リスクアセット下落)、⑦オプション市場のダウンサイドを織り込む動き(リスクリバーサルのBTCプットオーバー拡大や、ダウンサイドPUTの大口トレードなど)、⑧テクニカル的な地合いの弱さ(強い売りシグナルを示唆する一目均衡表三役逆転が成立→短期筋のストップSELLを誘発)が重石となり、週後半にかけて、週間安値461.2万円(3/16以来、約1ヵ月半ぶり安値圏)まで急落しました。週末にかけて持ち直すも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間5/7午前8時30分現在)では、470.0万円前後で推移しております。

本稿では、以下テクニカル分析の観点でビットコイン円相場の先行きを考察いたします。

2. 移動平均線(テクニカル分析)

2.	移動平均線(テクニカル分析)

ビットコイン円相場の下落を受けて、ローソク足は、21日移動平均線、90日移動平均線、200日移動平均線の全てを下方ブレイクしました。来週中には、強い売りシグナルを示唆する弱気のパーフェクトオーダーの点灯(下から順番に21日移動平均線、90日移動平均線、200日移動平均線が並ぶチャート形状。現在は21日移動平均線と90日移動平均線のデッドクロスを待っている状態)も見込まれることから、テクニカル的に見て地合いは弱いと判断できます。

3. ボリンジャーバンド(テクニカル分析)

3.	ボリンジャーバンド(テクニカル分析)

ビットコイン円相場は、トレンドの方向性を示唆するボリンジャーミッドバンドを下抜けした他、強い下落トレンド入りを示唆する弱気のバンドウォーク(ボリンジャーバンド下限に沿ってローソク足が下落し続ける状態)も成立するなど、テクニカル的に見て、地合いの悪化を印象付けるチャート形状となりつつあります。また、約2週間に亘り続いたレンジ相場の下方ブレイクを実現したことで、バンド幅も復調の兆しを見せており、来週はボラティリティの急拡大にも細心の注意が必要でしょう(スクィーズ→エクスパンションへの転換に警戒)。

4. 一目均衡表(テクニカル分析)

4.	一目均衡表(テクニカル分析)

ビットコイン円相場の下落を受けて、ローソク足は、これまでにサポートとして意識されてきた一目均衡表雲下限をついに下抜けしました。この結果、強い売りシグナルを示唆する三役逆転(①一目均衡表転換線と基準線のデッドクロス、②一目均衡表遅行線の26日前のローソク足下抜け、③ローソク足の一目均衡表雲下限下抜けが全て揃うチャート形状)が成立したため、テクニカル的に見て、地合いは弱いと判断できます。

5. RSI(テクニカル分析)

5.	RSI(テクニカル分析)

オシレータ系インジケータのRSIは低下基調ながら引き続き中立圏内(30%−70%)に留まっております。ビットコイン円相場が約1ヵ月半ぶり安値圏へと下落したにも係わらず、過熱感(売られ過ぎ感)は見られておらず、ショートカバーリスクはそれ程大きく無いと考えられます(安値圏での突っ込みショートを作り易い相場環境→ダウンサイドに走る可能性あり)。

6. まとめ

6.	まとめ

ビットコイン円相場は3/28に記録した年初来高値595.4万円をトップに反落に転じると、今週末にかけて、約1ヵ月半ぶり安値となる461.2万円まで急落しました。この間、主要テクニカルポイント(一目均衡表基準線、転換線、雲上下限、200日移動平均線、90日移動平均線、21日移動平均線など)を軒並み下抜けした他、強い売りシグナルを示唆する三役逆転や弱気のバンドウォークも成立するなど、テクニカル的に見て、地合いの悪化を印象付けるチャート形状となりつつあります(来週は21日移動平均線と90日移動平均線のデッドクロスが実現するか否かに注目→実現すれば強い売りシグナルを示唆する弱気のパーフェクトオーダーが約1ヵ月半ぶりに点灯見込み)。

ファンダメンタルズ的に見ても、①ロシア・ウクライナを巡る地政学的リスクの高まり(来週初の5/9に予定されている対独戦勝記念日にロシアがウクライナに対して「勝利宣言」を行うとの警戒感→戦況悪化懸念)や、②米FRBによるタカ派傾斜観測(米10年債利回りは2018年11月以来、約3年5ヵ月ぶり高水準となる3.14%へ急上昇→過剰流動性相場逆流懸念)、③中国経済の失速懸念(新型コロナウイルスの感染拡大→新興国を中心に株式市場が崩れる恐れ。今週発表された中国の経済指標は軒並み悪化)、④上記①②③を背景とした世界的なリスク回避ムード(市場心理悪化→ビットコイン下落の波及経路)、⑤世界的な規制強化の思惑(相次ぐハッキング被害や、制裁回避の抜け道を防ぐ目的など。

米SECは4/3にCrypto Assets and Cyber Unitメンバの20名の増員を発表→米国による暗号資産に係る規制強化が今後一段と強まる恐れ)、⑥オプション市場のダウンサイドを織り込む動きなど、ビットコイン円相場の下落を連想させる材料が揃っています。以上を踏まえ、当方では引き続き、ビットコイン円相場の続落をメインシナリオとして予想いたします(テクニカル面、ファンダメンタルズ面、フロー面の全てにおいて売り材料目白押し)。尚、オプション市場で取引されている1ヶ月物インプライドボラティリティ56.00%(スポット前提470.0万円)で計算した向こう1週間のビットコイン円想定レンジは433.5万円−506.5万円となっております。

来週の予想レンジ(BTCJPY): 430.0万円−500.0万円

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