ビットコインが大幅続落で年初来安値更新 (22/05/10)

昨日の暗号資産取引は、ビットコインが大幅続落となって年初来安値を更新する動きとなっています。

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ビットコインが大幅続落で年初来安値更新 (22/05/10)

ビットコインが大幅続落で年初来安値更新

主要暗号資産価格【日本時間6時】

ビットコイン:30981.9ドル(-9.49%)
イーサリアム:2292.57ドル(-9.82%)
リップル:0.50151ドル(-12.29%)
ビットコインキャッシュ:231.5ドル(-12.01%)

【概況】

昨日の暗号資産取引は、ビットコインが大幅続落となって年初来安値を更新する動きとなっています。現状で30000ドルは維持しているものの、先行きに対する警戒感が強まる中で割り込む可能性も高まっています。株式市場の下落基調が維持される中で下げ幅を拡大する展開となっています。インフレに対する懸念や中国経済の先行きに対する不透明感、ウクライナ情勢の改善に対する期待感の後退などがリスク回避的な動きを強める局面となっており、その他のコインも大幅下落となって推移しています。

さて、ここにきてかなり急激に下げ幅を拡大する展開となっていますが、市場のインフレに対する警戒感が意識される状況下ではビットコインが単独で押し戻すといった展開は考えにくいところです。もちろん、一時的に下げ過ぎに対する修正の動きが入ってもおかしくはないと思いますが、悲観的なムードは維持されるのではないでしょうか。こういった局面でこそゆっくりと仕込んでいくのも面白いとは思いますが、ある程度下落しても問題ない程度の取引にとどめておいたほうが無難ではあると思います。

ビットコインに関しては仮想通貨としてよりも暗号資産として存続していくという見方をしていることは以前から書いていることではありますが、CBDCがまだ普及していない状況下では通貨としての価値が完全に失われているわけではありません。現状は過渡期であり、通貨としての価値が価格を支えている側面もあるでしょう。その意味でCBDCが世界的に導入されればビットコインの通貨としての価値は失われ、金融商品としての価値がよりクローズアップされるでしょう。そうなった場合に現状の価格よりも上昇しているのか、下落しているのかは考える必要があるのではないかと考えています。

ただ、現状においてはまだ過渡期であり、ビットコインにとっては下支え要因があるとみることができるでしょう。であるならば、ある程度のところでは下げ渋ってくるのではないかといます。個人的には30000ドル割れの水準は去年の安値水準であり、支えられやすいところではないかとみています。逆にここで支えられないと手じまい売り圧力が強まりオーバーシュートすることも考えられるところであり、注意を要する水準であることは事実でしょう。

ビットコインの価格が崩れるとマイナーの収益が悪化し、マイニングにも影響を及ぼす可能性があります。ハッシュレートは上昇基調を維持しており、難易度も過去最高となっています。こうした中での価格の急落であり、懸念は高まりそうです。

【ビットコイン節目】

ビットコインは日足の-2σである33260ドルを大きく下回る水準での推移となっています。乖離が大きくなっていることからその修正が入る可能性はありそうです。ただ、下落トレンドであり、30000ドルを意識しての下落となる可能性も十分にあるでしょう。目先の戻りのポイントはバンドの-2σとなりそうです。

【ビットコインチャート分析】

【ビットコインチャート分析】

ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの-2σをブレイクしてバンドウォークとなり、目先は大きく下値を拡大してバンドの-2σとの乖離が大きくなっています。この修正が入る可能性はありそうですが、バンドの+2σは上昇基調を強めており、バンド幅の拡大を伴いながらのバンドのウォークとなっています。ここからさらに下値を拡大する可能性もあるため、安易な押し目買いはリスクがありそうです。バンドの+2σの方向感に注意しながらの対応となりそうです。

またストキャスティクスを見ると、%K、%Dは下値圏での推移を継続しています。上値の重さが意識されやすい状況ですが、下落の余地は少なく、ここからの方向感に注目です。%Kが持ち直して下値圏から外れる動きとなるかがポイントとなりそうですが、目先は下値圏での動きであり、まだ上値の重さが意識されやすい状況といえそうです。

ビットコインの4時間足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの-2σをブレイクしてのバンドウォークとなっています。バンドの+2σはやや勢いが落ちているものの上昇基調を維持しており、バンド幅の拡大を伴いながらの動きです。このままさらにバンドウォークを継続する可能性も十分にありそうです。バンドの+2σが横ばいから下落に転じた場合は一時的に調整の動きが意識されそうです。

ストキャスティクスで見ると%K、%Dは下値圏での動きが維持されています。下値余地はほとんどありませんが、上値の重さが意識されやすい状況であり、売り優勢の展開が継続しています。%Kが持ち直すかどうかが目先のポイントとなりそうですが、まだ上値は重そうです。

【ビットコイン価格の注目ポイント】

68990ドル:史上最高値・2021年7-12月の高値
50000ドル:心理的な節目
42900ドル:ボリンジャーバンド日足の+2σ水準
40000ドル:心理的な節目
38080ドル:ボリンジャーバンド日足の中心線
34230ドル:昨日の高値
33260ドル:ボリンジャーバンド日足の-2σ水準

30980ドル:現在値

30420ドル:昨日の安値
30000ドル:心理的な節目
29310ドル:2021年7-12月の安値

(注)上記の暗号資産の価格に関しましては注釈がない限りInvesting.com社のデータを参照しております。

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