ビットコインは金融破局に対する保険?(22/05/30)

先週末の暗号資産取引は、ビットコインが方向感の見えにくい展開となって推移しています。

関連通貨:

ビットコインは金融破局に対する保険?(22/05/30)

ビットコインは金融破局に対する保険?

主要暗号資産価格【日本時間6時】

ビットコイン:29185.9ドル(+0.58%)
イーサリアム:1795.33ドル(+0.10%)
リップル:0.38678ドル(+0.20%)
ビットコインキャッシュ:183.0ドル(+2.52%)

【概況】

先週末の暗号資産取引は、ビットコインが方向感の見えにくい展開となって推移しています。金曜日にやや上値の重い展開となり、土・日で持ち直すといった動きであり、30000ドルを割り込む水準ではあるものの、下値も堅く下げ渋っている状況ということができそうです。その他のコインはやや上値の重さが意識されていますが、大きな動きにはなっていません。週末ということで方向感の見えにくい展開となりましたが、USTの急落からアルトコインに対する警戒感は根強く、上値の抑えられやすい地合いということができそうです。

さて、著名投資家で投資会社ミラー・バリュー・パートナーズの創業者であるビル・ミラー氏がビットコインは金融破局に対する保険になると述べています。これは米国がアフガニスタンから撤退した後にアフガニスタンで金融インフラが崩壊したものの、ビットコインに関しては通常通り送金等が出来たとしており、さらに米国でFRBがマネーサプライを挙げて住宅ローン金利を救済し始めた時もビットコインは問題なく機能し、インフレが進行した際にはビットコインは一気に高騰したことなどを挙げています。

そして、ビットコインに対して否定的な立場を取り続けているウォーレン・バフェット氏に対して、その主張はあくまでも主観的なものでしかないとして無視すべきだとしています。そして、投資の目的は生産的な資産を保有することではなく、お金を儲けることであるとして、バフェット氏のビットコインは何も生み出さないといった発言を批判しています。

ミラー氏の発言に関して考えると、ビットコインに関して、通貨としての側面と投資先としての側面の両方を意識してのものではないかと思われます。現状においてはその二つは両立できないのではないかというのが私の考えであり、その意味で特に保険的な意味合いをビットコインが持つというのは難しいのではないかと考えています。

現状の株式や暗号資産をはじめとする資産価格の下落局面において、やはり注目された通貨はドルであり、その力は以前と比べると落ちているかもしれませんが、その役割が完全に失われたとするのは無理があるでしょう。暗号資産を擁護する声にドルの先行きに対する懸念があがることがありますが、実際にはやはりドルへの信認は依然として高いと言わざるを得ないでしょう。

また、インフレが進行した際にビットコインが一気に高騰したことに関してですが、これに関しては金融資産としての性質が強く意識されたことに他ならないでしょう。株式などもインフレに強い資産といわれています。ビットコインがデジタルゴールドと言われていた時代はもはや過ぎ去ってしまったのではないかと考えています。

もちろん、今後もこういった流れが継続するかはまだはっきりとはしないところもありますが、個人的にはCBDCの導入などが決定打となってビットコインなどは通貨としてはほとんど認識されなくなっていくのではないかと考えています。エルサルバドルのような、ごくごく一部の国では法定通貨として存続する可能性もないわけではないとみていますが、多くの国では金融資産としての役割がメインとなっていくものと考えています。

ただ、ミラー氏の発言の中で、投資の目的は生産的な資産を保有することではなく、お金を儲けることであるという発言はある意味においては真実ということができるかと思います。これに関してはバフェット氏との考え方の違いとしか言いようがなく、どちらが正しいかというものでもないとは思っています。

因みに、バフェット氏はビットコインを保有していないものと思われますが、ミラー氏は資産の40-50%をビットコインで保有しているそうです。お互いがポジショントークをしている可能性も頭に入れておいたほうが良いかもしれません。

【ビットコイン節目】

ビットコインは日足のボリンジャーバンドの-2σである28150ドル前後の水準と中心線である29610ドル前後の水準で挟まれたレンジでの動きが継続しています。中心線や30000ドルで抑えられている状況であり、ここが重要な節目となりそうです。

【ビットコインチャート分析】

【ビットコインチャート分析】

ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの中心線を意識しての動きであり、目先はここで抑えられています。ここをブレイクしてバンドの+2σまで上昇といった動きになるのか、それとも抑えられて-2σを目指しての動きとなるのかで流れが大きく変わっていきそうです。バンドの±2σは横ばいへと転じており、バンド幅も狭い状況です。市場にはエネルギーが蓄積されており、動き出したら大きなものとなる可能性が高まってきています。バンドの+2σもしくは-2σでの動きには注意が必要でしょう。ただ、目先はまだ中心線を意識しての動きであり、方向感を見極めながらの対応となりそうです。

またストキャスティクスを見ると、%K、%Dは上昇基調から腰折れして下落となり、%Kが一時下値圏に入る動きとなりました。しかし、すぐに持ち直して上昇となっており、やや方向感を見定めにくい状況となっています。%Dも下落基調から横ばいへと転じており、ここからの方向感に注目です。目先は持ち直し基調であり、このまま上昇基調を維持することができるかどうかに注目が集まりそうです。

今日は週初ですので、週足分析をやっていこうと思います。

ビットコインの週足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの中心線で抑えられて下値を拡大し、バンドの-2σを意識しての動きです。一時乖離が大きくなったために目先は横ばいでの動きですが、ここからバンドウォークとなる可能性もあるため注意が必要です。ただ、バンドの+2σがじり高基調から横ばいへと転じており、このまま下落となればバンドの±2σが下落といった動きとなり、トレンドそのものは下向きながらも一時的には持ち直す動きも意識されるでしょう。その意味でもバンドの+2σの方向感には注意しておきたいところです。

ストキャスティクスで見ると%K、%Dは下値圏での推移です。上値の重さが意識されやすい状況であり、売り優勢の流れです。このまま下値圏での動きが維持された場合は売り優勢の流れが意識されてバンドの-2σをバンドウォークといった展開となりそうです。%Kの方向感を見極めながらの対応となりそうです。

【ビットコイン価格の注目ポイント】

68990ドル:史上最高値・2021年7-12月の高値
40000ドル:心理的な節目
31070ドル:ボリンジャーバンド日足の+2σ水準
30000ドル:心理的な節目
29610ドル:ボリンジャーバンド日足の中心線
29460ドル:昨日の高値
29310ドル:2021年7-12月の安値

29190ドル:現在値

28840ドル:昨日の安値
28150ドル:ボリンジャーバンド日足の-2σ水準

(注)上記の暗号資産の価格に関しましては注釈がない限りInvesting.com社のデータを参照しております。

関連記事

ページトップへ戻る