市場は疑心暗鬼、海外暗号資産企業の信用不安ニュース相次ぐ(22/6/20)

暗号資産関連企業に対する信用不安のニュースが連日、各国から飛び交っており、暗号資産市場は疑心暗鬼に陥っている。

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市場は疑心暗鬼、海外暗号資産企業の信用不安ニュース相次ぐ(22/6/20)

市場は疑心暗鬼、海外暗号資産企業の信用不安ニュース相次ぐ

暗号資産関連企業に対する信用不安のニュースが連日、各国から飛び交っており、暗号資産市場は疑心暗鬼に陥っている。時価総額トップのビットコインの価格が2万ドルを割り込んだこともあり、「落ちるナイフ」を果敢に掴む投資家もいるだろうが、投資家の多くは「資金があれば買いに行きたいが・・・、無い」という状況だろう。暗号資産を担保に法定通貨を貸してくれるサービスはある一方、この急落局面、金利(年率)6.0%から15.0%(国内ローン会社)で借りてアグレッシブに攻める投資家は稀だ。もっとも、この局面で貸せる体力があるローン会社を探すのも厳しいような気がする。かくいう私も保有している微々たる暗号資産がこの半年で10分の1ほどになっている。元より長期投資感覚なので法定通貨に交換する気はなく、最近幾らか暗号資産を買い増したが、モメンタムは低下傾向だ。自分は長期投資がしたかったと言い訳しながらも、塩漬けに近い状況である。

香港のバベルが文字通りの苦境に

先週、セルシウス・ネットワークの件がセリングクライマックスになるのではないか?と指摘したが、市場のモメンタムはまだまだ低下している。セルシウス・ネットワークは、財務リストラを検討と報じられており、利用者100万人超、10億ドル超の顧客資産が保全されるのか怪しくなってきている。また、米大手暗号資産交換所コインベースがレイオフに動いているほか、香港を拠点に暗号資産貸借プラットフォームを展開しているバベルファイナンスも、顧客資金の出金対応を停止することを発表するなど、暗号資産関連企業からのネガティブなニュースは止まらない。

バベルファイナンスは、今年5月に「20億米ドルの評価で8000万米ドルのシリーズBファイナンスラウンドの完了」を発表したばかりだ。そのリリースでは、2021年末時点で月間平均取引量はデリバティブで8億ドル、オプション商品で200億米ドルを超える組成と取引を行ってきたと記載がある。月間平均取引量で8億ドルつまり1000億円ほどの取引規模を誇ってきた香港企業が苦境を迎えているわけだ。セルシウス・ネットワークやバベルファイナンスといった厳しい経営状態に陥っている暗号資産関連企業が、清算するため、保有の暗号資産を投げた時が本当のセリングクライマックスとなるだろう。その時、利用者の財産は棄損することとなるが、これは海外の暗号資産関連企業でサービスを受けている以上、負わねばならないリスクである。

ある意味、国内暗号資産交換業者は安全

国内暗号資産交換所は登録の際に、顧客資産と自社資産の「分別管理」に問題ないか厳しくチェックを受ける。つまり「分別管理」は法令(資金決済法63条)で当然、行わなくてはならない義務である。仮に国内暗号資産交換所が破綻した場合でも、顧客財産は棄損しない。一方、海外の暗号資産関連企業はこうした法整備が成されておらず「分別管理」の概念は曖昧だ。また、国内で暗号資産交換業と一種金商業(暗号資産デリバティブ)を手掛けている業者であれば、厳しい自己資本規制比率も遵守している。つまり会社の体力がどれぐらいあるのかを金融庁及び財務局は常に把握していることから、自己資本に問題が生じそうな時は早いタイミングで問題解決に動く体制が日本はできている。海外交換所の高いレバレッジや多くの取扱い暗号資産などのサービスは正直夢があり面白い。ただ、こうした面白さの裏には大きなリスクが潜んでいることは改めて認識しておきたい。

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