ビットコイン価格分析『約1年6ヵ月ぶり安値圏から持ち直すも戻りは鈍い。反落リスクに警戒』(6/25)

ビットコイン円相場は、6/18に一時237.9万円まで急落しましたが、週央以降は自律反発主導で幾分持ち直す動きとなりました。

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ビットコイン価格分析『約1年6ヵ月ぶり安値圏から持ち直すも戻りは鈍い。反落リスクに警戒』(6/25)

『約1年6ヵ月ぶり安値圏から持ち直すも戻りは鈍い。反落リスクに警戒』

『約1年6ヵ月ぶり安値圏から持ち直すも戻りは鈍い。反落リスクに警戒』

今週(6/18−6/25)のビットコイン円相場(BTCJPY)は、週初276.1万円で寄り付いた後、①世界的な金融引き締め転換(米国のみならずユーロ圏や英国、豪州やスイス、南アフリカやメキシコなど多くの国が金融引き締めスタンスに転換)や、②上記①を背景とした過剰流動性相場の逆流懸念(世界的な長期金利上昇→リスクアセット下落)、③オプション勢のショートガンマオペレーション(対ドルの節目20000ドルを割り込んだことでオプション勢によるショートガンマ操作に伴うストップSELLが活発化)、④暗号資産関連業者の撤退リスク(米コインベースや米ブロックファイ、米ジェミニなど複数の関連企業でリストラ案発表)、⑤シンガポールの暗号資産ヘッジファンド大手「スリーアローズ・キャピタル」の債務超過疑惑(レンディング分野の信用収縮をトリガーに暗号資産版リーマンショックに繋がるとの警戒感)、⑥前回サイクルのピーク19511ドルを下回ったことに対する失望感(長期投資家による降参売りを誘発)が重石となり、翌6/19にかけて、約1年6ヵ月ぶり安値となる237.9万円(2020年12月以来の安値圏)まで急落しました。

しかし、売り一巡後に下げ渋ると、⑦急ピッチな下落に対する自律反発の動き(ショート勢のプロフィットテイクンや短期逆張り勢のロングエントリ)や、⑧欧米株の持ち直し(市場心理改善→リスク回避ムード後退)、⑨6/24期日の巨大オプション・ストライク20000ドルを意識したマグネット効果が支援材料となり、週央にかけて、週間高値295.5万円まで反発しました。もっとも、買い一巡後に伸び悩むと(心理的節目300.0万円をバックに戻り売り圧力が強まると)、週後半以降は270.0−290.0万円レンジでの上下動が継続し、本稿執筆時点(日本時間6/25午前11時50分現在)では、286.0万円前後で推移しております。

本稿では、以下テクニカル分析の観点でビットコイン円相場の先行きを考察いたします。

2. 移動平均線(テクニカル分析)

2.	移動平均線(テクニカル分析)

ビットコイン円相場は短・中・長期全ての移動平均線を下回る水準で推移しています。また、SMAベース(単純移動平均線)、EMAベース(指数平滑移動委平均線)共に、強い売りシグナルを示唆する弱気のパーフェクトオーダー(下から順番に短期移動平均線・中期移動平均線・長期移動平均線が並ぶ状態)が成立中です。以上のことから、テクニカル的に見て、地合いは「極めて弱い」と判断できます。

3. ボリンジャーバンド(テクニカル分析)

3.	ボリンジャーバンド(テクニカル分析)

週央以降の持ち直しを受けて、強い下落トレンド入りを示唆する弱気のバンドウォーク(ローソク足がボリンジャーバンド下限に沿って下落し続ける状態)は解消しました。但し、ローソク足がボリンジャーミッドバンドを下回っていることや、ボリンジャーミッドバンドの傾きが右肩下がりに強く傾斜していることなどを踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは「極めて弱い」と判断できます。

4. 一目均衡表(テクニカル分析)

4.	一目均衡表(テクニカル分析)

強い売りシグナルを示唆する三役逆転(①遅行線の26日前のローソク足下抜け、②ローソク足の一目均衡表雲上下限下抜け、③一目均衡表転換線の基準線下抜けが全て揃う状態)が継続する中、テクニカル的に見て、地合いは「極めて弱い」と判断できます。また、遅行線のローソク足接触まで2週間程度の猶予があるため、日柄的にもセンチメント回復には至りにくく、来週はもう一段下げ幅を広げるシナリオが想定されます(二番底形成リスクに要警戒)。

5. RSI(テクニカル分析)

5.	RSI(テクニカル分析)

オシレータ系インジケータのRSIは一時22%台まで低下しましたが、ビットコイン相場の持ち直しを受けて、足元過熱感(売られ過ぎ感)は解消されました(現在は30%ラインを上回る水準で推移)。過熱感が解消されたことで短期筋のショートカバーは一巡したと見られ、来週は「新規のショートエントリ」や「上値の重さを嫌気したロング勢の見切り売り」に警戒が必要でしょう。

6. まとめ

6.	まとめ

ビットコイン円相場は11/10に記録した史上最高値779.0万円をトップに反落に転じると、6/18に一時237.9万円(約1年6ヵ月ぶり安値圏)まで急落しましたが、週央以降は自律反発主導で幾分持ち直す動きとなりました。但し、上方に複数のレジスタンスポイントを控えていることや、日足・週足・月足ベースで強い売りシグナル(弱気のパーフェクトオーダー、一目均衡表三役逆転、ダウ理論の下落トレンド)が成立していることなどを踏まえると、テクニカル的に見て、下落トレンドは崩れていないと判断できます(足元の持ち直しは下落トレンドの過程で見られる一時的なポジション調整。一巡後に再び二番底形成を試す暴落相場が到来すると予想)。

また、ファンダメンタルズ的に見ても、①世界的な金融引き締めスタンスの明確化(米国のみならず、英国・カナダ・ニュージーランド・オーストラリア・南アフリカ・メキシコ・チリ・ポーランド・マレーシア・ペルー・フィリピン・ハンガリー・韓国・ユーロ圏・スイスなども金融引き締め政策に転換→過剰流動性相場逆流懸念→市場心理悪化→リスクアセット下落)や、②世界的な規制強化の方向性(5/20に開催されたG7財務相・中央銀行総裁会議で「暗号資産は他の金融システムと同じ基準を適用すべき」との厳しい規制強化を求める声明あり。その後もテラUSDショックやセルシウスショックを背景に世界各国で規制強化を求める声が増加)、③暗号資産関連事業者の撤退観測(採算性が合わなくなってきた為、マイナーや取引所、ヘッジファンドなどを中心に暗号資産業界から撤退する事業者が今後急増する恐れあり。マイニング機材S19の価格も暴落。

今後はマイニング機材を担保に資金を借り入れてきたマイナーの担保割れを通じて融資焦げ付きなどの金融ショックに発展する恐れ)など、ビットコイン円相場のダウンサイドリスクを意識させる材料が揃っています。以上を踏まえ、当方では引き続き、ビットコイン円相場の下落をメインシナリオとして予想いたします(世界的な金融引き締め+世界的な規制強化+世界的な撤退加速の組み合わせでビットコイン相場はここからもう一段下げ幅を拡大させる恐れあり。市場参加者の中には6/18−6/19がクライマックスセリングだったとの楽観的な見方が一定数存在するが、当方は引き続き、本当の暴落相場はここから始まるとの見方を維持。目先は15000ドル≒202.5万円や13000ドル≒175.5万円を試すシナリオを想定)。尚、オプション市場で取引されている1週間物インプライドボラティリティ76.1%(スポット前提286.0万円)で計算した向こう1週間のビットコイン円想定レンジは255.8万円−316.1万円となっております。

来週の予想レンジ(BTCJPY): 230.0万円−310.0万円

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