ビットコイン円、狭いレンジ内で膠着。PCEデフレータ発表後の下落リスクに要警戒(6/30朝)

29日(水)のビットコイン円相場は狭いレンジ内で方向感に欠ける展開。

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ビットコイン円、狭いレンジ内で膠着。PCEデフレータ発表後の下落リスクに要警戒(6/30朝)

ビットコイン円、狭いレンジ内で膠着。PCEデフレータ発表後の下落リスクに要警戒

〇ビットコイン円、株式市場の軟調推移、米当局者のタカ派的発言等から欧州時間朝方270.8万円まで下落
〇売り一巡後米国時間に安値278.9万円まで反発するもその後は反落、狭いレンジの横ばい推移続く
〇日足・週足・月足全てで強い売りシグナルが点灯、テクニカル的にリスクは依然ダウンサイドと判断
〇ファンダメンタルズも米金融引き締め加速ムード等ビットコイン円下落を連想させる材料多い
〇米5月PCEデフレータが市場予想上回ると、ビットコインに強い下落圧力かかる可能性
〇ビットコイン円相場の下落がメインシナリオ、本日の予想レンジ:245.0万円ー295.0万円

昨日の概況

29日(水)のビットコイン円相場は狭いレンジ内で方向感に欠ける展開。①株式市場の軟調推移(前日発表された米6月消費者信頼感指数および米6月リッチモンド連銀製造業景気指数が冴えない結果→米経済を巡る悲観論再燃)や、②上記①を背景としたリスク回避ムード再燃(市場心理悪化)、③米当局者によるタカ派的な発言(米FRBによる金融引き締め観測→ドル独歩高→米ドルと逆相関性の強いビットコインに下押し圧力)、④上値の重さを嫌気した短期筋の見切り売りが重石となり、欧州時間朝方にかけて、安値270.8万円まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、⑤6/30に予定されている米5月PCEデフレータを控えたポジション調整が支援材料となり、米国時間午後にかけて、高値278.9万円まで反発しました。もっとも、買い一巡後に伸び悩むと、引けにかけて反落し、本稿執筆時点(日本時間6/30午前5時20分現在)では、277.6万円前後で推移しております。

本日の見通し

ビットコイン円相場は狭いレンジ内での横ばい推移が続いております。昨日は日通し高値と日通し安値の差がわずか8.1万円に留まるなど、膠着感が極めて強い1日となりました。但し、上方に複数のレジスタンスポイントが控えていることや、日足・週足・月足の全てで強い売りシグナル(一目均衡表三役逆転や弱気のパーフェクトオーダーなど)が点灯していることなどを踏まえると、テクニカル的に見て、リスクは依然ダウンサイドと判断できます(現在は嵐の前の静けさの状態。突発的な二番底形成リスクに要警戒)。

ファンダメンタルズ的に見ても、①米国による金融引き締め加速ムード(昨日はクリーブランド連銀メスター総裁やパウエルFRB議長から米経済は米金融引き締めに十分耐えられるほど強いとの発言あり)や、②上記①を背景としたドル独歩高の地合い再開(米ドルと逆相関性の強いビットコインに下押し圧力)、③世界的な規制強化の方向性(テラUSDショックやセルシウスショックなど、暗号資産を巡るゴタゴタが相次ぐ中、投資家保護を目的とした規制強化が世界的に求められる外部環境)、④クリプト関連業者の事業撤退リスク(ヘッジファンドやマイナー、取引所などの事業撤退・事業縮小リスク)など、ビットコイン円相場の下落を連想させる材料が揃っています。

以上を踏まえ、当方では引き続き、ビットコイン円相場の下落をメインシナリオとして予想いたします(本日予定されている米5月PCEデフレータが市場予想を上回る場合は、米金利上昇→米ドル高の経路で、ビットコインには強い下落圧力が加わる恐れあり。その場合、6/18に記録した直近安値237.9万円を試す二番底形成リスクが浮上するため、本日海外時間はビットコインの下落リスクに特に警戒が必要でしょう)。

本日の予想レンジ:245.0万円ー295.0万円

注:ポイント要約は編集部

ビットコイン円、狭いレンジ内で膠着。PCEデフレータ発表後の下落リスクに要警戒

ビットコイン円日足

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