暗号資産の3つの重し:米利上げ加速、暗号資産関連企業の信用収縮、ドルインデックス(22/7/13)

7月13日に発表される6月の米消費者物価指数(CPI)に注目が集まっている。

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暗号資産の3つの重し:米利上げ加速、暗号資産関連企業の信用収縮、ドルインデックス(22/7/13)

暗号資産の3つの重し:米利上げ加速、暗号資産関連企業の信用収縮、ドルインデックス

7月13日に発表される6月の米消費者物価指数(CPI)に注目が集まっている。ビットコインは一時300万円の大台を回復したが、反発は瞬間的な動きに留まり270万円台で推移している。足元のビットコイン、イーサリアムなど暗号資産の反発の弱さは6月の米CPIに対する警戒である。6月に起こった市場予想を上回る5月米CPIの数値に市場が驚愕し、その後に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)は20数年ぶりの0.75%刻みの利上げを断行した。この6月の急落がフラッシュバックし、暗号資産投資家は積極的な暗号資産の買いポジションを見送っている。

業界再編進む暗号資産関連業界

暗号資産市場を取り巻く不透明感は米経済指標だけではない。シンガポールの大手暗号資産ファンドのThree Arrows Capital(3AC)が米連邦破産法15条(チャプター15)を申請して以降、暗号資産プラットフォームVoyager Digitalがチャプター11を申請するなど暗号資産関連企業に対する警戒感は高いままである。暗号資産レンディングサービスのCelsius、Genesisは財務リストラを進めるなど厳しい状況が続いているほか、大資本を有する企業による買収など企業再編も加速。大手暗号資産交換所のバイナンス、FTX、コインベースが業界の救世主となるかどうかの土俵際の勝負が繰り広げられている。再編の受け皿として米投資銀行のゴールドマン・サックス、シティグループの声も聞かれる。規模感はまるで違うが、2008年サブプライムショック発生後の信用収縮のなか、資本力がある金融グループに事業が集約された状況と非常に似ている。

6月の米CPIを警戒

先日米国のジャン・ピエール大統領報道官は、13日に発表される6月の米CPIについて、ガソリンと食品を含む全体の数字が「非常に高い」水準になるとの見通しを明らかにした。報道官は記者会見で「ガソリンと食品の価格がウクライナでの戦争によって引き続き大きな影響を受けている」と指摘。エネルギー価格はその後下落しているとも述べた。重要な米国の経済指標の発表前にこのような発言がそれなりのポジションの高官から発表されるのは極めて異例のことだ。7月末に米FOMCを控えており、6月の米CPIの数値次第では0.75%かそれ以上の大幅な利上げを実施する見通しは存在する。二ヶ月連続での0.75%の利上げはそれなりのインパクトだ。

ドルインデックスと暗号資産は負の相関

ただ、米国の金利は断続的な上昇が続いているが実は日米金利差は縮小している。そのようななか、円高ドル安が進行するなど足元のドルインデックス上昇は少々行き過ぎともいえる状況にある。足元の暗号資産はドルインデックスと負の相関が存在しており、この指数の上昇一服を確認したい暗号資産投資家は多い。

このように、13日に発表される6月の米CPIにつながる7月末の米FOMCといった、米国の金利引き締めのスピード感(ファンダメンタルズ)、暗号資産関連企業に覆いかぶさっている信用収縮という霧のような存在(市場ムード)、ドルインデックスの方向性(グルーバルマネーの方向性)、これら3点を確認しない限り、暗号資産への積極投資の再開は難しい。警戒感が強まるかどうかの重要な経済指標が日本時間13日の夜に発表される。

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