Mt.Gox債権者「東京のクジラ」に釘を刺す(18/9/26)

9月26日に東京地方裁判所において、破綻した仮想通貨取引所Mt.Gox(マウント・ゴックス)の第11回の債権者集会が開催されました。

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Mt.Gox債権者「東京のクジラ」に釘を刺す(18/9/26)

Mt.Gox債権者「東京のクジラ」に釘を刺す

9月26日に東京地方裁判所において、破綻した仮想通貨取引所Mt.Gox(マウント・ゴックス)の第11回の債権者集会(財産状況報告集会)が開催されました。同社は破産手続きを開始していたところ、ビットコイン価格高騰に伴い、資産価格が当初確定された負債総額を上回る異例の事態となり、一部の債権者が民事再生手続への移行を求め6月にそれが認められてから、初めての債権者集会となりました。

裁判所と管財人からは今後は既に開始されている再生債権の届け出の受付を進め、来年2月までに再生計画案が提出される見込みであることが説明されました。

その後質疑応答に移りましたが、前日に管財人が3月以降新たに約25,000ユニットのビットコインとビットコインキャッシュをおよそ260億円で売却したことを通知された参加者の中からは、「既に売却額が700億近くにのぼっており管財人の売却自体が仮想通貨価格を押し下げている可能性もある、市場では管財人を「東京のクジラ」と呼んで警戒する向きもでており、潜在的なBTC保有者としてはこれ以上市場を崩すような派手な売却は手控え、今後は必要最小限にとどめてほしい。」との要望があがりました。

これに対して管財人の小林弁護士は「今後仮想通貨が更に暴落する恐れもあり、仮想通貨での配当に時間がかかることを考えれば売却判断は実際悩ましいところである、ここで債権者の意見を確認してみたい」として、参加した債権者に今後のビットコインの可否につき挙手を求めました。結果は「暴落リスクがあっても売却を停止してほしい」に多くの債権者が挙手し、「売却を継続してほしい」への挙手はほとんどありませんでした。

これまでの小林管財人の行った仮想通貨売却の価格は現時のビットコインやビットコインキャッシュを大きく上回っているものの、多くのMt.Goxの債権者も管財人による売却がビットコインの相場を押し下げた可能性があると認識、図らずも債権者が管財人である「東京のクジラ」の動きに異を唱える異例の展開となりました。

これを受け手小林弁護士は「必ずしも要望に応えられるとは限らないが意見は参考にさせていただく」とコメント。ただ、「クジラ」が刺された「釘」で動きを止めるか否かは予断を許しません。

当日の他の主な質疑は以下の通り

○日本国外に資産はあるのか
→現在のところ把握していない
○消失したビットコインの捜査の進展は?
→現時点では進展は無く、報道、ネット上の情報以上のものは持ち合わせていないが、米司法省にMt.Goxへのハッキング、資金盗取を含む容疑で逮捕拘束されているアレキサンダービニクの動向に注視している。
○BTC債権者は、BTC、現金どちらでの配分を受けるのか
→現在のところ決まっていないが、BTCでの配分は保有を続けることのリスク、配当の時期の長期化、セキュリティの担保、新たに債権者が取引所に口座を開設する必要が生じる等多くの問題があると思う。
○未決済のBTCをBTC債権者に暫定配分してほしい
→民事再生手続の中で検討する。
○破産手続きにおいては海外の取引所クラケンからの協力を得ていたが、最近は不仲と聞く現状はどうなっているのか。
→特にこじれたということは無く引き続き支援を要請している、ただ現時点では取引所がクラケンだけでよいのかという問題はある。

○仮想通貨をどこの取引所で売却したのか
→答えられない
○仮想通貨取引所を再開してその利益を還元すべきでは無いか?
→事実上不可能であり、選択肢として考えていない。
○届け出をしなかった債権者にも弁済されるのか
→届け出をしなくても債権がある以上は弁済の対象となる。
○150億円の信託が金銭債権者に対する債権保証のため設定されたようだがこれは、金銭債権者に優先的に債権返済を保証するものなのか?だとすればBTC債権保有者との取扱に不平等が生じるのでは無いか?新たに設定したBTCのレートで再計算の上配分率を決めるべきでは無いか
→信託は破産手続きにおける金銭債権者の債権を確保するためのもの、調査委員のコメントにより、これが無ければ民事再生手続きへの移行自体が困難だった。結果として株主への不当な配分を防ぎ、債権者への全体の配当が増加したことを評価してほしい。

次回の債権者集会は来年3月20日に予定されています。

*当日の配付資料等はこちら

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