市場に警戒感も(22/08/03)

昨日の暗号資産取引は、ビットコインが小幅に下落しての推移となっています。

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市場に警戒感も(22/08/03)

市場に警戒感も

主要暗号資産価格【日本時間6時】

ビットコイン:23023.2ドル(-0.35%)
イーサリアム:1649.55ドル(+1.65%)
リップル:0.37527ドル(-0.43%)
ビットコインキャッシュ:135.2ドル(-2.66%)

【概況】

昨日の暗号資産取引は、ビットコインが小幅に下落しての推移となっています。その他のコインは小幅まちまちとなっており、全体的には様子見ムードが強まる状況ということができるのではないでしょうか。ビットコインはやや上値の重い展開が継続していますが、積極的に売り込む展開にはなっておらず、方向感の見えにくい局面です。週末の雇用統計を見極めたいとの思惑が強まっている状況といえそうです。

しかし、昨日に関してはデイリー・サンフランシスコ連銀総裁やエバンス・シカゴ連銀総裁、メスター・クリーブランド連銀総裁が相次いでタカ派的な発言をしたことを受けて大幅利上げに対する警戒感が再燃し、ダウが400ドル超の下落、米国債利回りが大幅上昇、ドルインデックスが上値拡大といった展開となっています。こうした中でビットコインなどが大きくは下げていない事は好感すべきなのか、先行きに対する警戒感を高めておくべきなのか、難しいところでしょう。

さらにDeFiクロスチェーンブリッジ『Nomad』においてハッキングが発覚したことも投資家心理を冷やす状況となっています。不正に流失した額は約200億円相当とみられており、今後の展開に注目が集まるところです。

また、ペロシ米下院議長が台湾を訪問したことに中国が反発し、米中間の緊張が高まっています。米国では中間選挙が、中国では共産党第20回党大会がそれぞれ控えているタイミングであり、いずれも弱気の姿勢を見せることができない状況となっています。実際に不測の事態が発生するかに関しては可能性としては低いと考えていますが、ウクライナ情勢が不透明であり、新型コロナウィルスの感染拡大などの先行きに対する不透明感が高まる中での地政学的リスクの高まりは警戒すべきものであり、暗号資産市場にとっても逆風となりかねません。

その一方でコインシェアーズのレポートによると暗号資産ファンドへの資金流入が5週連続となったようで、7月は7億7400万ドルの流入となったようです。6月が4億8100万ドルの流出だったことを考えると、市場が強気に傾いているのではないかと思われる状況となっています。ビットコインの20000ドル前後の水準は買い支えられやすいところとなっていますが、積極的に買い進むといった雰囲気に無いことも事実であり、伸び悩む要因となっています。とはいえ、ファンドへの資金流入は目先下値を支える要因となり、買いやすい地合いを形成しそうです。

【ビットコイン節目】

ビットコインは日足のボリンジャーバンドの+2σである24600
ドル前後と中心線である22490ドルで挟まれたレンジを動いています。現状ではこの二つの価格のどちらをブレイクするかがポイントとなりそうです。

【ビットコインチャート分析】

【ビットコインチャート分析】

ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの+2σからのじり安基調を継続しています。バンド幅の縮小傾向が意識される中でエネルギーが蓄積されてきています。動きだしたら大きくなる可能性もありそうで、注意が必要でしょう。ただ、目先はバンドの中心線を目指しての動きであり、方向感を探る状況ということができそうです。

またストキャスティクスを見ると、%K、%Dがデッドクロスからの下落となり、高値圏から外れる動きとなっています。まだ下落基調が維持されており、売り優勢の流れということができそうです。下値余地もまだ残っているため、売り優勢からバンドの中心線まで下落といった動きとなる可能性は高そうです。

ビットコインの4時間足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの-2σを意識しての動きから持ち直し基調となっています。じり高基調でバンドの中心線を目指す形となっています。バンドの+2σが下落、-2σが上昇となっており、バンド幅の縮小傾向が強まっています。ただ、まだ縮小の余地があり、バンドの中心線を目指しての動きとなっているだけに大きな動きにはなりにくいところではないかとみています。

ストキャスティクスで見ると%K、%Dは持ち直し基調を継続して下値圏を外れる動きとなっています。上昇の勢いは弱いものの、しっかりとした動きが継続しており、堅調地合いとなりそうです。このまま上昇基調を維持することができるかどうかに注目が集まりそうです。

【ビットコイン価格の注目ポイント】

68990ドル:史上最高値
48200ドル:2022年1-6月の高値
30000ドル:心理的な節目
24600ドル:ボリンジャーバンド日足の+2σ水準
23420ドル:昨日の高値

23020ドル:現在値

22670ドル:昨日の安値
22490ドル:ボリンジャーバンド日足の中心線
20380ドル:ボリンジャーバンド日足の-2σ水準
20000ドル:心理的な節目
17630ドル:2022年1-6月の安値

(注)上記の暗号資産の価格に関しましては注釈がない限りInvesting.com社のデータを参照しております。

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