暗号資産週報「緩やかな上昇相場を継続」(8月第2週)

この一週間は緩やかな上げとなっているものの、上昇チャンネルの中で更に狭い値幅での上げ相場となっていることがわかります。

暗号資産週報「緩やかな上昇相場を継続」(8月第2週)

今週の暗号資産レンジ

時価総額が大きい3つの暗号資産の週間レンジを示しています。始値は日曜東京午前9時、高値・安値は始値から金曜始値までのレンジのため、それ以降日曜午前9時までのレンジは含まれていません。なお、各レートとも特定業者のレートは示さず対ドルでの気配値となっていることにご留意ください。

今週の暗号資産レンジ

Crypto Index=暗号資産インデックスの詳細は、トップページのサイト右側メニューの「暗号資産分析情報」から「暗号資産インデックス」をクリックしてご覧ください。算出の基準日は2017年9月1日です。また「到達確率チャート」も併せてご利用いただけます。

今週の暗号資産レンジ 2枚目の画像

チャート(上段から上記表の順番)は、到達確率チャートと同じ1時間足・週7日のチャートです。上記レンジに含まれていない前週金曜9時~日曜午前9時の2日間もチャートには表示されています。

今週の振り返りと来週の見通し

今週もドル建てビットコイン(BTC/USD)について、前回執筆時点以降の値動きを振り返りつつ、今後の見通しについて純粋にテクニカルな観点から分析を加えます。使用チャートは、ドル円とユーロの週報で使っているものと同じものです。
このチャートは、ローソク足の足型をそのままに陰陽の着色のみを平均足と同様とすることで、短期的な方向性(白=上昇、黒=下降)を見やすくした独自チャートとなっています。また、一目均衡表を併せて表示することで上下のチャートポイントもわかりやすく示しました。

今週の振り返り(日足)

今週の振り返り(日足)

最近は毎週と6月安値からの平行上昇チャンネルのみを表示していますが、この一週間は緩やかな上げとなっているものの、上昇チャンネルの中で更に狭い値幅での上げ相場となっていることがわかります。動きも鈍くなってきているので、4時間足チャートで拡大して見てみましょう。

ここからの見通し(4時間足)

ここからの見通し(4時間足)

日足チャートの平行上昇チャンネル(ピンク)と短期の平行上昇チャンネル(青)を表示してありますが、今週も青の平行チャンネルの中での狭い値幅での取引を続けています。今週はレジスタンス側にもう一本ライン(緑)を加えて、青のサポートラインとこの緑のラインとで上昇ウェッジを想定しました。
現在大きな相場材料が無いながらも緩やかな上昇を続けていて、来週も狭い値幅での緩やかな上昇相場継続を考えたいと思います。来週にはサポートラインが23500ドル水準へと上がって来るため、いったん割り込む可能性がありますが、その場合の次のサポートは今週安値と重なる22700ドルレベルとなります。上側は緑のラインが位置する25000ドル台前半です。
来週は22700ドルをサポートに、25200ドルをレジスタンスとする流れを考えておきます。

今週の主なトピックス

今週の暗号資産関連のニュースの中から、筆者が気になった内容をコメントともに「主なトピックス」として毎週2本取り上げていきます。

取り上げた元記事を確認できるように、ピックアップするソースを日経新聞に絞っています。日経新聞の朝刊と電子版の別と日時を併記してありますので、ご自身の目でお読みいただくと良いと思います。

今週の主なトピックス

*筆者コメント
先週の記事ですがCBDC(中銀デジタル通貨)の連載があり、その中の第3回で日銀が考えるデジタル円についての解説があります。これまでにも出てきた内容と重なりますが、デジタル円は日銀と民間銀行による二重構造からなり日銀はインフラ部分の整備、口座管理や決済は民間銀行が主導権を握ることとなります。
消費者はこれまでのQR決済と特に変わらないものの、その後ろでは支払いと着金が同時に行われるなど、これまで1か月程度かかっていたクレジットカードなどとは次元が異なる決済の効率化につながります。
最終段階は来年度(2023年4月~)から実際に消費者も加わっての最終フェーズの検証に移ることとなります。解説にもある通り日本では相変わらずキャッシュ信仰が強くキャッシュレス比率が3割程度とかなり低い(韓国では9割以上)ことがCBDC普及の足かせにならないことを願うばかりです。

今週の主なトピックス 2枚目の画像

*筆者コメント
北米最大の暗号資産取引業者であるコインベースは4~6月期の最終損益が約11億ドル(約1500億円)の赤字と2四半期連続での赤字決算となりました。暗号資産相場が低迷し個人の売買が減ったことが理由ですが、四半期ベースで1500億円の赤字というのはなかなかの金額です。
比較として日本の野村ホールディングスが2019年3月期の年間ベースで1004億円とリーマンショック以来の赤字で話題となりましたが、コインベースは四半期でその1.5倍の損失を計上していることから、金額の大きさがわかるというものです。
今後の暗号資産市場がかつてのような活気をすぐに取り戻すことは無いと思いますし、ましてやバブルを見るのは年単位で先のことと思われます。大手はそれでもなんとかなりますが、今後暗号資産業者の統合や廃業といったニュースを見ることになるのではないかと考えています。

今週のコラム「短期アストロチャート再び」

先週はアストロチャート(日足)のザラバ版として月の位置を価格に換算したチャートを掲載しました。各ラインがサポート、レジスタンスとしてワークしやすいという見方を書いたのですが、重要なライン(太い線)が8月に入ってからレジスタンスとして結構効いています。

今週のコラム「短期アストロチャート再び」

今週は同ラインが位置する24000ドル台後半で反落しましたが、来週も有効であるとすると、同ラインは25000ドル台前半から半ばにかけて上昇しています。テクニカルには25200ドルを上値の目途として考えましたが、ほぼ似たような水準であることから25000ドル超えはいったん抑えられやすい水準と見てよさそうです。

ディスクレーマー

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