ビットコインの価格分析:『約3週間ぶり高値圏へ上昇も夏枯れ相場で盛り上がりに欠ける展開』(8/13)

ビットコイン円相場は、米CPI、米PPIの伸び率鈍化や、それに伴うリスクオン再開を材料に、一時328.8万円まで上昇しましたが、結局反落に転じました。

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ビットコインの価格分析:『約3週間ぶり高値圏へ上昇も夏枯れ相場で盛り上がりに欠ける展開』(8/13)

『約3週間ぶり高値圏へ上昇も夏枯れ相場で盛り上がりに欠ける展開』

『約3週間ぶり高値圏へ上昇も夏枯れ相場で盛り上がりに欠ける展開』

直近1週間(8/7−8/13)のビットコイン円相場(BTCJPY)は、週初309.8万円で寄り付いた後、①米モルガン・スタンレー社による暗号資産ファンドのプロダクトマネージャーの求人募集発表や、②米コインベース・グローバル社と世界最大の資産運用会社ブラックロック社との提携発表、③Brevan Howard子会社による暗号資産ファンドのための10億ドルを調達発表、④アルトコインの堅調推移(暗号資産市場に広がるリスク選好ムード)、⑤米7月消費者物価指数(CPI)及び、米7月消費者物価コア指数(コアCPI)の伸び率鈍化、⑥米7月生産者物価指数(PPI)及び、米7月生産者物価コア指数(コアPPI)の伸び率鈍化、⑦上記⑤⑥を背景とした米インフレピークアウト論の台頭(米FRBによる大幅利上げ観測後退→ドル売り→米ドルと逆相関性の強いビットコインに上昇圧力)、

⑧株式市場の堅調推移(米FRBによるタカ派傾斜観測後退→市場心理改善→リスク選好ムード再開→リスクアセット上昇)、⑨世界最大の資産運用会社ブラックロック社によるビットコインの私募投信提供開始報道などが支援材料となり、週後半にかけて、週間高値328.8万円(7/20以来の高値圏)まで急伸しました。しかし、強力なレジスタンスとして市場参加者に意識されている一目均衡表雲上限突破に失敗すると、⑩上値の重さを嫌気した短期筋の見切り売りや、⑪米長期金利の反転上昇(インフレ鈍化にも係わらず米10年債利回りが約3週間ぶり高水準へ急上昇→ドル買い再開→ビットコイン下落)が重石となり、本稿執筆時点(日本時間8/13午前5時45分現在)では、321.8万円前後までやや値を崩す展開となっております。

以下、テクニカル分析の観点でビットコイン円相場の先行きを考察いたします。

2. 移動平均線(テクニカル分析)

2.	移動平均線(テクニカル分析)

ビットコイン円相場は、短期移動平均線(21日線)の上方ブレイクに成功しましたが、上方より中期移動平均線(90日線)が垂れ下がってきているため、ここからの更なる続伸は容易では無いと考えられます(90日線をバックに戻り売りが強まる公算大)。また、SMAベース(単純移動平均線)、EMAベース(指数平滑移動委平均線)共に、強い売りシグナルを示唆する弱気のパーフェクトオーダーが継続しており、テクニカル的に見て、上値余地は乏しいと判断できます(チャートフォーメーション的にアセンディングトランアングル・上放れが意識されますが、上値が異常に重いことから、リスクは依然ダウンサイド)。

3. ボリンジャーバンド(テクニカル分析)

3.	ボリンジャーバンド(テクニカル分析)

ビットコイン円相場は、トレンドの方向性を示唆する中心線(ボリンジャー・ミッドバンド)を挟んでの上下動(方向感に欠ける展開)が続いております。中心線の傾斜も横ばいとなっており、また、バンド幅の縮小傾向も続いているため、来週も方向感を見出しづらい時間帯が続きそうです(オプション市場も夏枯れ相場を織り込む形でインプライドボラティリティが急低下)。

4. 一目均衡表(テクニカル分析)

4.	一目均衡表(テクニカル分析)

ビットコイン円相場は、一目均衡表の雲の中(雲上限と雲下限に挟まれている領域内)でもがく展開が続いております。但し、ローソク足が一目均衡表雲上限できっちりキャップされる傾向が続いているため、上値余地は乏しいと判断できます(市場参加者が一目均衡表雲上限を意識している証左)。上限突破に時間をかけすぎると上値の重さを嫌気した見切り売りに繋がる恐れがあるため、来週はややダウンサイドリスクに注意が必要でしょう(夏枯れ相場で横ばい推移を想定しつつもリスクは依然ダウンサイド)。

5. RSI(テクニカル分析)

5.	RSI(テクニカル分析)

オシレータ系インジケータのRSI(Relative Strength Index)は中立を示唆する30%−70%ゾーンでの横ばい推移が、全てのテナー(4時間足、日足、週足、月足)で続いています。ローソク足のトレンドとRSIのトレンドが逆行するダイバージェンスも発生しておらず、現在はRSIからトレードのヒントを得ることが出来ません(過熱感なし)。

6. まとめ

6.	まとめ

ビットコイン円相場は、米CPI、米PPIの伸び率鈍化や、それに伴うリスクオン再開を材料に、一時328.8万円(7/20以来の高値圏)まで上昇しましたが、結局、日足一目均衡表雲上限や7/20高値335.4万円、対ドルの節目25000ドルに続伸を阻まれる形で反落に転じました。330.0ー340.0万円ゾーンは強力な抵抗帯として市場参加者に強く意識されているようで、直近1ヵ月間で計4度も止められております(7/20高値335.4万円→7/30高値328.2万円→8/8高値326.7万円→8/11高値328.8万円)。チャートフォーメーション的にアセンディングトライアングル・上放れが期待されつつあるものの、上記レジスタンスが続伸を阻むと見られることから、結果として反落に転じるシナリオが想定されます(ビットコインを巡る楽観論が増えつつありますが、当方は引き続きビットコイン円相場の反落リスクを警戒)。

ファンダメンタルズ的に見ても、米長期金利が週後半にかけて上昇に転じている他(米CPI、米PPIがインフレピークアウトの可能性を示唆したにも係わらず、米長期金利はむしろ反転上昇)、相次ぐセキュリティインシデントや、それに伴う世界的な規制強化の思惑、クリプト関連事業者の業績不振(米取引所最大手コインベース社の4ー6月期決算は11億ドルの大幅赤字)など、悪材料が揃っているため、ビットコイン円相場は、テクニカル的にも、ファンダメンタルズ的にも、下落リスクが大きいと判断できます。

但し、来週に限って言えば、新規材料に乏しく、また世界的なサマーホリーデーシーズンで夏枯れ相場が見込まれるため、ビットコイン円相場は狭いレンジ内での方向感に欠ける値動きとなりそうです(オプション勢は膠着相場を見越してガンマ売りを活発化→インプライドボラティリティは短期物を中心に急低下。中長期的な下落リスクを想定しつつも、来週は横ばい推移を想定)。尚、オプション市場で取引されている1週間物インプライドボラティリティ58.7%(スポット前提321.8万円)で計算した向こう1週間のビットコイン円想定レンジは295.7万円−348.0万円となっております。

来週の予想レンジ(BTCJPY): 300.0万円−345.0万円

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