FOMCを受けて (22/09/22)

昨日の暗号資産取引は、ビットコインが小幅に下落しての推移となっています。

関連通貨:

FOMCを受けて (22/09/22)

FOMCを受けて

主要暗号資産価格【日本時間6時】

ビットコイン:18889.7ドル(-0.43%)
イーサリアム:1311.48ドル(-2.38%)
リップル:0.40530ドル(+0.14%)
ビットコインキャッシュ:113.6ドル(+0.53%)

【概況】

昨日の暗号資産取引は、ビットコインが小幅に下落しての推移となっています。大きな動きにはなっていませんが、一時上値を拡大する動きを見せたものの、FOMCやパウエルFRB議長の会見を受けてダウが大幅下落となったことなどを受けて上値を抑えられる展開となっています。その他のコインは小幅まちまちとなっており、全体的には方向感の見えにくい状況となりました。

さて、かなり注目されていたFOMCではありますが、予想通り75bpの利上げとなりました。これに関してはさすがに100bpの利上げはないとみていたので予想通りではあったのですが、FOMC声明においてFFレートの目標を大幅に引き上げたことやGDPの見通しを大幅に引き下げたことなどが嫌気される展開となり、リスク回避的な動きが強まりました。

その後のパウエルFRB議長のいつか利上げペースを減速させることが適切などといったややタカ派を修正する発言や足元の経済に対する強気の見方、商品価格がピークを付けた可能性を指摘したことなどを受けて米株が持ち直す場面もありましたが、リセッションに対する発言や住宅市場の調整の必要性に対する発言などが再度嫌気される流れとなり、結局米株は大幅下落となって引けています。

リセッションに関しては米2年債利回りと30年債利回りの逆イールドが大きく拡大しており、市場の警戒感が強まる状況となっています。仮に全米経済研究所がリセッションを認定した場合、市場に悲観的な見方が広がりリスク資産に対する売りの流れが強まる可能性が高まるでしょう。

そして、問題を難しくしているのが安全資産といわれている金なども売られる流れとなっており、資産の移動先が限定されている状況になっています。目先のドルの上昇は大幅利上げや米短期債利回りの上昇なども要因として挙げられますが、安全資産として最後の残されたドルに対する買い意欲が強まっている状況ということができるのではないでしょうか。

となると、ドルに対する買いの流れが継続する可能性が高まり、それが暗号資産市場にとって逆風となるでしょう。ただでさえリスク資産からの資金流出が強まっている状況下において、さらにドル高を背景とした下落といった動きとなれば、一気に下げ幅を拡大する展開も頭に入れておかなければならないでしょう。

【ビットコイン節目】

ビットコインは日足のボリンジャーバンドの中心線である20050ドル前後の水準と-2σである18070ドル前後の水準で挟まれたレンジを動いており、やや上値の重さが意識されるところです。20000ドルを含めたこの3つの価格が節目として目先意識されそうです。

【ビットコインチャート分析】

【ビットコインチャート分析】

ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの中心線と-2σで挟まれたレンジを動いています。上値の重さが意識されており、バンドの-2σまで下落する可能性が高まっています。バンドの+2σは横ばい、-2σは下落といった動きであり、+2σが上昇に転じた場合はバンド幅の拡大を伴いながらの動きとなり、バンドブレイクからバンドウォークといった動きになる可能性が出てくるだけにバンドの+2σの方向感は注意が必要でしょう。

またストキャスティクスを見ると、%K、%Dはデッドクロスからの下落となっています。%Dも下値圏に入っており、売り優勢の流れということができそうです。このまま下値圏での動きが維持されれば、バンドの-2σまで下落し、そのままバンドウォークから下値を拡大といった展開も視野に入ってくるでしょう。

ビットコインの4時間足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの中心線を挟んでの動きとなっており、一時バンドの+2σを目指す形となりましたが、届かずに下落する展開となっています。再度中心線を割り込んでおり、このまま-2σまで下落するのかどうかに注目です。バンド幅が縮小傾向となっており、市場にはエネルギーが蓄積されてきている状況です。まだ縮小の余地はありそうですが、動き出したら大きくなる可能性もありそうで、バンドの+2σもしくはバンドの-2σでの動きには注意が必要でしょう。

ストキャスティクスで見ると%K、%Dが下落基調で%Kが下値圏に入っています。%Dの下落の勢いも強く、売り優勢の流れです。このまま下落基調で下値圏での推移ということになれば、バンドの-2σまで下落し、そのままバンドブレイクからバンドウォークといった動きとなる可能性もあるでしょう。

【ビットコイン価格の注目ポイント】

68990ドル:史上最高値
48200ドル:2022年1-6月の高値
30000ドル:心理的な節目
22020ドル:ボリンジャーバンド日足の+2σ水準
20050ドル:ボリンジャーバンド日足の中心線
20000ドル:心理的な節目
19760ドル:昨日の高値

18890ドル:現在値

18800ドル:昨日の安値
18070ドル:ボリンジャーバンド日足の-2σ水準
17630ドル:2022年1-6月の安値

(注)上記の暗号資産の価格に関しましては注釈がない限りInvesting.com社のデータを参照しております。

関連記事

ページトップへ戻る