暗号資産週報「上下とも見て来週はもみあい」(10月第2週)

昨夜の米国CPI直後の株安でいったん下抜け、直後の株価急反発とともに上昇、現状はまた上昇チャンネルの中に戻ってきた動きです。

暗号資産週報「上下とも見て来週はもみあい」(10月第2週)

今週の暗号資産レンジ

時価総額が大きい3つの暗号資産の週間レンジを示しています。始値は日曜東京午前9時、高値・安値は始値から金曜始値までのレンジのため、それ以降日曜午前9時までのレンジは含まれていません。なお、各レートとも特定業者のレートは示さず対ドルでの気配値となっていることにご留意ください。

今週の暗号資産レンジ

Crypto Index=暗号資産インデックスの詳細は、トップページのサイト右側メニューの「暗号資産分析情報」から「暗号資産インデックス」をクリックしてご覧ください。算出の基準日は2017年9月1日です。また「到達確率チャート」も併せてご利用いただけます。

今週の暗号資産レンジ 2枚目の画像

チャート(上段から上記表の順番)は、到達確率チャートと同じ1時間足・週7日のチャートです。上記レンジに含まれていない前週金曜9時~日曜午前9時の2日間もチャートには表示されています。

今週の振り返りと来週の見通し

今週もドル建てビットコイン(BTC/USD)について、前回執筆時点以降の値動きを振り返りつつ、今後の見通しについて純粋にテクニカルな観点から分析を加えます。使用チャートは、ドル円とユーロの週報で使っているものと同じものです。
このチャートは、ローソク足の足型をそのままに陰陽の着色のみを平均足と同様とすることで、短期的な方向性(白=上昇、黒=下降)を見やすくした独自チャートとなっています。また、一目均衡表を併せて表示することで上下のチャートポイントもわかりやすく示しました。

今週の振り返り(日足)

今週の振り返り(日足)

9月安値からの狭い平行チャンネル(青)の中で緩やかな上昇を続けていますが、昨夜の米国CPI直後の株安でいったん下抜け、直後の株価急反発とともに上昇、現状はまた上昇チャンネルの中に戻ってきた動きです。
株式市場は強い米国CPIにより短期的には悪材料出尽くしと判断し急落後の旧暴騰という荒っぽい動きを見せましたが、株式市場と相関の高いビットコインも同様の動きを見せています。4時間足チャートで拡大して見てみましょう。

ここからの見通し(4時間足)

ここからの見通し(4時間足)

日足チャートと異なり4時間足で見ると上昇チャンネルはもはや機能していないレベルで下抜いている足が多いと言え、水準的には今週安値と先週高値(それぞれピンクの水平線)との間での動きを続けることとなります。
またその中で8月高値からのレジスタンスライン(オレンジ)も目先はレジスタンスとなりやすく、同ラインが来週は上値の目途となってきそうです。いっぽうで下値については4時間足チャートで安値をつけた足の下ヒゲが長く実体部分に重なる18700ドル水準がサポートとなりそうです。
これら2つの水準を参考に、来週は18700ドルをサポートに、20200ドルをレジスタンスとする流れを考えておきます。

今週の主なトピックス

今週の暗号資産関連のニュースの中から、筆者が気になった内容をコメントともに「主なトピックス」として毎週2本取り上げていきます。記事によっては前回執筆日前のトピックスを取り上げることもあります。

取り上げた元記事を確認できるように、ピックアップするソースを日経新聞に絞っています。日経新聞の朝刊と電子版の別と日時を併記してありますので、ご自身の目でお読みいただくと良いと思います。

今週の主なトピックス

*筆者コメント
不正送金が170億円と巨額だったこと、全額保全され差益が50億円も出たことなど、ソニー生命の不正送金事件が最近も色々とニュースになっていますが、検察は懲役10年を求刑し11月18日に判決を言い渡されるようです。
差益が出たのは当初は予想できないこと、検察側が言うように計画的、巨額ということを考えると実刑判決は免れないと思いますが、弁護側は最終的に被害が出ていないことから寛大な判決を求めているようですが、この点は基本的には偶然の結果ですから、多少の減刑がある程度ではないかと見られます。
ソニー生命の一連の出来事も判決言い渡しで終結を迎えますが、色々な点で過去には無い詐欺事件であったと思います。

今週の主なトピックス 2枚目の画像

*筆者コメント
米銀大手のバンク・オブ・ニューヨーク・メロン(以下、BNY)は資産管理サービスの大手でもありますが、同銀行の顧客は11日からビットコインやイーサリアムなどの保有や移動をBNYのプラットフォームから行うことが出来るようになりました。BNYは2021年2月に暗号資産の資産管理サービス参入を発表し、1年半以上かけて規制当局との調整を進め、今回NY州の許可を得たとのことです。
米国は厳格な規制の下で暗号資産の健全な発展を目指していますが、今回のBNYに対する許可もそうした規制と発展の一環と言えるでしょう。
ちなみにBNYの調査によると機関投資家の41%が暗号資産を保有していて、15%が今後5年以内にポートフォリオに組み込むと回答したそうですが、この数字からすると数年で機関投資家の半数が暗号資産をポートフォリオに持つという事実の方が興味深いと思います。

今週のコラム「アストロチャートにおける注意日」

時々登場させるアストロチャートですが、今回は注意日についてです。注意日は変化日としての反転、あるいはトレンドの加速、不自然な動きなどを考えますが、直近2回は妙に下ヒゲが長い値動きを見せました。

今週のコラム「アストロチャートにおける注意日」

日足チャートにおける黄緑の足がそれですが、昨日そして9月18日がそのパターンです。また8月26日はトレンドの加速でしたが、8月1日も下ヒゲが長くなっています。

次回は10月26日となっていますので、下ヒゲが長くなる可能性も含め、大きめの動きを考えて構えておきたいと思っています。

ディスクレーマー

アセンダント社が提供する本レポートは一般に公開されている情報に基づいて記述されておりますが、その内容の正確さや完全さを保証するものではありません。また、使用されている為替レートは実際の取引レートを提示しているものでもありません。記述されている意見ならびに予想は分析時点のデータを使ったものであり、予告なしに変更する場合もあります。本レポートはあくまでも参考情報であり、アセンダント社および二次的に配信を行う会社は、為替やいかなる金融商品の売買を勧めるものではありません。取引を行う際はリスクを熟知した上、完全なる自己責任において行ってください。アセンダント社および二次的に配信を行う会社は、本レポートの利用あるいは取引により生ずるいかなる損害の責任を負うものではありません。なお、許可無く当レポートの全部もしくは一部の転送、複製、転用、検索可能システムへの保存はご遠慮ください。

関連記事

「暗号資産羅針盤」 ご利用上の注意
当サイトは暗号資産およびブロックチェーンに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の暗号資産、金融商品等の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
暗号資産に関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各暗号資産交換業者等に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社は暗号資産取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各暗号資産交換業者等のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各暗号資産交換業者等との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、暗号資産取引等に伴うトラブル等の利用者・各暗号資産交換業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。また情報提供者自身が当該商品の自己ポジションを持って売買している場合があります。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、暗号資産羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る