マイニングのエネルギー使用量が増加 (22/10/20)

昨日の暗号資産取引は、ビットコインが小幅に続落しての推移となっています

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マイニングのエネルギー使用量が増加 (22/10/20)

マイニングのエネルギー使用量が増加

主要暗号資産価格【日本時間6時】

ビットコイン:19194.4ドル(-0.92%)
イーサリアム:1294.54ドル(-1.50%)
リップル:0.46170ドル(-1.30%)
ビットコインキャッシュ:108.0ドル(-0.92%)

【概況】

昨日の暗号資産取引は、ビットコインが小幅に続落しての推移となっています。様子見ムードが継続する流れとなっており、狭いレンジでの動きが継続しています。米国株式市場においてはダウが138ドル高から296ドル安まで動いており、結局99ドル安での引けとなるなど、それなりの動きにはなっていますが、やはりビットコインの動きは鈍いといった状況となっています。しばらくは株式市場の動向に反応せず、方向感を探る展開が継続する可能性はありそうで、動き出しを待つといった局面となりそうです。その他のコインも小幅に下落しての流れですが、大きな動きにはなりませんでした。

さて、世界最大のビットコインマイニング企業51社を代表するビットコイン・マイニング・カウンシルによると、ビットコインのマイニングにおけるエネルギー消費量が前年比41%増となったことが報告されています。この報告書によれば、ビットコインのマイニングが消費しているエネルギーは世界のエネルギー生産の0.16%に過ぎず、これは世界のエネルギーの中で取るに足らない量であるとしています。

マイニングに関してはマシンの性能の向上などにより、電力消費が抑えられる傾向にあるわけですが、ハッシュレートの急激な上昇により、それが相殺される格好となっています。難易度も過去最高を更新している状況です。逆に言えば、ハッシュレートの上昇が落ち着いてくれば、省エネのマシンの導入により、エネルギー消費はさらに抑えられることとなるでしょう。

ただ、ハッシュレートの上昇が抑えられる局面と言うのはビットコイン価格が下落する場面になるかと思われます。価格が上昇すれば、マイニングを行う人も増えてくるでしょうし、自然とハッシュレートが上昇しやすくなります。そうした中で電力消費が増えると言ことになるでしょう。一方、価格が下落することになれば、ハッシュレートの上昇は抑えられるかもしれませんが、マイナーの収益が悪化し、新しいマシンを導入することが難しくなっていく可能性があり、電力消費が抑えにくくなるということも起こり得るでしょう。

電力消費に関しては影響が大きいという見方とそれほどでもないという見方があるため、実際のところは判断が難しいところです。0.16%というと非常に少なく感じますが、マイニングを行っている地域は限られており、集中する傾向があります。そうした中でマイナーが集中した国や地域では電力不足となるケースもあり、問題がないとは一概に言えないところではあるかと思います。しかし、現状においてはそこまで大きな問題になっていないように見えることも事実でしょう。ウクライナ戦争を受けてエネルギー問題が台頭する中で、今回のような報告書などによって状況を丁寧に説明し続けることは、マイニングの今後を考えると重要なことではないかと考えています。

【ビットコイン節目】

ビットコインは日足のボリンジャーバンドの中心線である19430ドル前後の水準を挟んでの動きが継続しています。全体的に小動きで、様子見ムードです。上昇した場合は20000ドルやバンドの+2σである20130ドル前後の水準が、下落した場合は-2σである18730ドル前後の水準が節目として意識されることになりそうです。

【ビットコインチャート分析】

【ビットコインチャート分析】

ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの中心線を挟んでの動きで、目先は狭いレンジでの動きです。バンドの±2が横ばいとなっており、レンジ圏での動きが意識されやすい形です。ただバンド幅は狭く、市場にはエネルギーが蓄積されています。バンドブレイクからバンドウォークといった動きになりやすい局面となっているだけに、動き出したら大きなものとなりそうです。バンドの+2σもしくは-2σに到達した場合は注意が必要ということができそうです。

またストキャスティクスを見ると、%K、%Dは持ち直し基調から下落しての動きとなっています。%Dもじり安基調となっており、このまま下落基調を維持して下値圏まで下落ということになれば、バンドの-2σまで下落する展開となるでしょう。目先は売り優勢であり、警戒感が強まりそうです。

ビットコインの4時間足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの+2σを意識しての動きから調整の動きが入り、目先はバンドの中心線を割り込みバンドの-2σを目指してのじり安基調となっています。まだ-2σには届いておらず、下落の勢いも弱まっています。大きな動きにはなっておらず、レンジ圏での動きが継続する可能性はありそうです。バンド幅は緩やかな縮小傾向となっています。市場にはエネルギーが蓄積されてきているものと思われます。バンドの+2σもしくは-2σでの動きには注意が必要でしょう。

ストキャスティクスで見ると%K、%Dがデッドクロスからの下落となっています。%Kは下値圏に入り、%Dもそろそろ下値圏に入りそうです。売り優勢の流れであり、バンドの-2σまで下落する可能性が高そうです。%Dが下値圏に入り、%Kとともに下値圏での動きを継続した場合はバンドの-2σをブレイクする可能性も出てくるだけに注意したいところでしょう。

【ビットコイン価格の注目ポイント】

68990ドル:史上最高値
48200ドル:2022年1-6月の高値
30000ドル:心理的な節目
20130ドル:ボリンジャーバンド日足の+2σ水準
20000ドル:心理的な節目
19430ドル:ボリンジャーバンド日足の中心線
19360ドル:昨日の高値

19190ドル:現在値

19100ドル:昨日の安値
18730ドル:ボリンジャーバンド日足の-2σ水準
17630ドル:2022年1-6月の安値

(注)上記の暗号資産の価格に関しましては注釈がない限りInvesting.com社のデータを参照しております。

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