ビットコインの価格分析『BTCとJPYの双方が弱く方向感見いだせず。嵐の前の静けさか』(10/21)

ビットコイン円相場は約1カ月半に亘って260.0万円−300.0万円レンジが続いています

関連通貨:

ビットコインの価格分析『BTCとJPYの双方が弱く方向感見いだせず。嵐の前の静けさか』(10/21)

1. 直近1週間のBTC相場

1.	直近1週間のBTC相場

今週(10/17−10/21)のビットコイン円相場は、週初286.2万円で寄り付いたあと、➀英財政を巡る懸念の後退(クワーテング前財務相の後任として起用されたハント新財務相が「9/23に発表されたほぼすべての税制措置を撤回する」と発言)や、②上記①を背景とした市場心理の大幅な改善(リスク回避ムード後退→欧米株急上昇→リスクアセット上昇→ビットコイン連れ高)、③上記②を背景としたリスク選好のドル売り圧力(資産現金化需要のドル買い後退→リスク選好のドル売り圧力→米ドルと逆相関性の強いビットコインに上昇圧力)、④テクニカル的な地合いの強さ(一目均衡表雲下限の上方ブレイクに成功)が支援材料となり、翌10/18にかけて、週間高値293.2万円まで上昇しました。

しかし、対円の節目300.0万円や、対ドルの節目20000ドルをバックに伸び悩むと、⑤上値の重さを嫌気した短期筋の見切り売り(またしても90日移動平均線に続伸を阻まれ失速)や、⑥欧州委員会による暗号資産マイニング停止の可能性に関する発表(欧州委員会は10/18に、EU action plan on digitalising the energy systemを公表し、EU加盟国に対して電力負荷を理由に暗号資産マイニングの停止を命じる可能性があることを発表)、⑦米FRBによるタカ派傾斜観測(米当局者による相次ぐタカ派発言)、⑧米金利上昇に伴うリスクオフ再燃(米10年債利回りは2007年以来となる4.33%へ急上昇→市場心理悪化→リスクアセット下落→資産現金化需要のドル買い圧力→ビットコイン下落)が重石となり、週末にかけて、週間安値285.3万円まで下落しました。本稿執筆時点(日本時間10/21午後10時15分現在)でも、287.0万円前後での冴えない動きが続いております(対ドル相場は約1週間ぶり安値圏へ急落)。

以下、テクニカル分析の観点でビットコイン円相場の先行きを考察いたします。

2. 移動平均線(テクニカル分析)

2.	移動平均線(テクニカル分析)

ビットコイン円相場は、週前半に上値を試すも、先週・先々週に続いて、またしても90日移動平均線に続伸を阻まれ失速しました。90日移動平均線の上抜け失敗は直近1ヵ月で計8度も発生しており、同水準が市場参加者に意識されている証左と言えそうです。尚、SMAベース(単純移動平均線)、EMAベース(指数平滑移動委平均線)共に、強い売りシグナルを示唆する弱気のパーフェクトオーダーが成立しており、テクニカル的に見て、地合いは弱いと判断できます(目先は21日移動平均線の下方ブレイクに注目が集まります)。

3. ボリンジャーバンド(テクニカル分析)

3.	ボリンジャーバンド(テクニカル分析)

ビットコイン円相場はボリンジャーミッドバンド付近での横ばい推移(方向感に欠ける値動き)が続いております。約1ヵ月半に亘って、260.0−300.0万円のレンジ相場が続いているため、バンド幅が極度に狭まる「スクィーズ状態」が観測されています。但し、既に膠着商状が始まって1ヵ月半以上の時間が経過しているため、来週はスクィーズからバンド幅が拡大するエクスパンションへの転換に警戒が必要でしょう。

4. 一目均衡表(テクニカル分析)

4.	一目均衡表(テクニカル分析)

レンジ相場の継続を受けて、ローソク足は一目均衡表「雲の中」でもがく動きが続いております。但し、週後半にかけて一目均衡表転換線と基準線がデッドクロスしたことや、対ドル相場のローソク足が一目均衡表雲下限をバックに上値重く推移していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは弱いと判断できます。来週は一目均衡表雲下限を試す動きが警戒されます。

5. RSI(テクニカル分析)

5.	RSI(テクニカル分析)

レンジ相場の継続を受けて、オシレータ系インジケータのRSI(Relative Strength Index)は、上位足から下位足に至る全てのテナーで中立状態(30%−70%のニュートラルゾーン)となっています。買われ過ぎ・売られ過ぎ共に過熱感は見られず、RSIから相場の方向性に関するヒントを得られない状態が続いております。

6. まとめ

6.	まとめ

ビットコイン円相場は約1カ月半に亘って260.0万円−300.0万円レンジが続いていますが、➀米FRBによるタカ派傾斜観測(米長期金利の急上昇)や、②上記①を背景とした株式市場の冴えない動き(米長期金利上昇→市場心理悪化→株式市場下落→リスクアセット下落)、③米政府・米当局によるドル高容認スタンス(バイデン米大統領による10/15のドル高容認発言)、④相次ぐセキュリティインシデントに端を発した世界的な規制強化の思惑(2022年後半はハッキング事件が急増)、⑤個人投資家による暗号資産離れの思惑(ビットコインの低ボラ環境を嫌気する形で個人投資家マネーが歴史的高ボラ環境を維持するFX市場に流入)、

⑥電力消費に対する逆風継続(エネルギー不足に直面中の欧州委員会は今週、EU加盟国に対して暗号資産マイニングの停止を命じる可能性があることを発表)を考慮すれば、リスクは依然ダウンサイドと判断できます(今週はビットコインのみならず日本円も弱かったことから、両者が互いに引っ張り合って狭いレンジ内での取引に終わりましたが、来週は市場参加者の間で期待されてきた10月上昇アノマリーが残り数日で終わることに対する失望感や、英国を巡る政局不透明感、ロシア・ウクライナを巡る地政学的リスク、米金利上昇に伴うドル高トレンドの本格再開が意識されるため、ビットコイン円相場には週明け早々より強い下押し圧力が加わるものと推察されます(日本円以上にビットコインが下落するシナリオを想定)。以上を踏まえ、当方では引き続き、ビットコイン円相場の下落をメインシナリオとして予想いたします(尚、オプション市場はダウンサイドに大きなショートガンマを抱えているため、下落時にオプション勢によるストップSELLが誘発されるショートガンマ地獄に要警戒→一目均衡表雲下限を割り込むことが出来れば、一気に値を崩す可能性あり。マーケットのペインは引き続きダウンサイドと整理)。

来週の予想レンジ(BTCJPY): 250.0万円−305.0万円

関連記事

ページトップへ戻る